航宙日誌
『革命戦記』と輝&Ark☆の珍道中?

2003年10月04日(土) 種了1W

 もとい『ガンダムSEED』終了一週間経過。
 「終わった、な」──ただ、それくらいしか思うところもなかった。余韻も何にも殆ど感じないというのは全く不思議だ。まぁ、別に嫌うほどのモンでもなかったが。
 始まった当初はそれなりに楽しみにしていたが──いつの頃からか、あちこちで指摘されてきた今さらなことだが、回想がやたらめったらに多すぎて、結局、最後は時間が足りなかった展開振り、とかは思うところ満載ではあるにしても★
 それでも、一年間、つきあっていけたのは逆に深く考えずに、単に娯楽として見られたためもあるかもしれない。また回想だ、と苦笑を誘い、唐突な展開やキャラの言動にも慣らされ、一見、派手な戦闘シーン。週一で、何となく見続けるには苦労もしなかった。
 それだけに、特に自分なりの解釈をしたり、オリ小説を書いたりする気にもならないが、それは別段、構わないことであるのだろう。

 そんなこんなで、見続けられたのはストーリィを追うよりも、輝には珍しく特定のキャラの行く末だけを見届けてたかったからという思いもある。
 筆頭は開始前から一押しだろうなぁ、と感じていた“兄貴キャラ”──某所では本当に兄貴という呼び名が定着していた『ムウ・ラ・フラガ』
 仮面キャラとの因縁を一話からチラつかせながら、どう考えても、説明不足に終わってしまった、ある意味、不遇なキャラ。いや、あれは間違いなく、種ガンお得意の『設定なかったこと』操作が行われたのだろう。
 劇中では兄貴は仮面との関わりを知らず、「何故か、その存在を感知できる」という殆どNTとしか思えない(某監督は否定してるくせにの)描写もあった。
 その上、中の人──もとい、子安さんはとある雑誌で「僕は二人がどういう関係か知っている」と発言していたりする。つまり、当初は声優=キャラ本人も「その事実」を知った上での演技となっていたはず、と解釈するのが普通だと思う。
 何にせよ、そういった「ある種の改竄」が極普通に行われていたのでは話の筋立てにも一貫性がなくなるのも致し方なしか。マジに、上げればキリがないからねぇ。
 そんなこんなで、見届けてしまった──兄貴の最期。登場時から「死亡フラグが立っている」など言われまくり、最終回が迫るにつれ、あちこちでネタバレもされたが、それでも、その瞬間には溜息が出た。流れも何もぶった切った上での結末だけを前面に出した感覚。
 しかし、MS戦で撃墜されたのではなく、自ら艦を庇って──というトコはいかにも兄貴らしいんだろうなぁ。想いを寄せた女性を守るためだけではない。子ども達や他のクルーのことも過ぎっただろう。そして、自分と同じく出撃している仲間の「帰るべき処」を失わないために──恐らくは本能的に行動したのではないかと信じる。
 あの兄貴のことだ。満足だったろうと思いたい。(いや、本ト。思いたいね)

 さらに壮絶だったのはナタルか。ああも撃たれまくったキャラは数あるG至上でも初めてではないかと。
 登場直後の平和な国の少年少女に対し、「あれくらいの年でも初陣に出る者もいるのに」などと嘆息していたが、それが果たして、間違っていることだろうか。
 国によっての環境の差は仕方がないとしても、『それが当然』という考え方はやはり頷けない。戦乱の時代だとしても、せめて、若い──否、幼い世代までを戦場に引き出さないように努めるのもナタルが拠り所とする『軍人の義務』ではなかろうか。
 正直、付いていけないトコもあり、とはいえ、特に好きでも嫌いでもなかったが──軍人としての正論や軍規に即して、行動し続けてきた彼女の『最初で最後の彼女にとっての反乱』の末の、あの最期。さすがに来るものはあった。
 しっかし、これは彼女のせいではないが、単なる少尉から最後には少佐。しかも、最新鋭艦の艦長に任命。同型艦の戦闘指揮官だった経歴があるとはいえ、やっぱしムリがあるよなぁ。階級なんぞに拘るな! などと言われかねないが、それでも、この程度の整合性は望んでも罰は当たらないと思うんだよね。
 大体、そんなに優秀なのに「25歳で少尉」ってのがそもそも妙だよ。

 生き残り組にも一言。
 お気に二番手^^; アーノルド・ノイマン軍曹→少尉。下士官から士官への深い溝をあっさりと飛び越えてくれた☆ ヘリオポリスの学生組とも、それなりに接点があり、艦橋前面の操舵席にいて、まぁ、喋りもあった。
 本当にねぇ、最終クールの配置転換で、それまでナタルと一緒にCICにいたサイやミリィが艦長席の後に陣取るようになってからはCICが全くといっていいほど、映らなくなってしまった。誰が見ても、意図的過ぎる演出。キャラの使い方にもムダがありすぎたのも確か。結局、他の下士官組は最終クールはセリフも描写もなかった。脇役端役にしても酷すぎたね。
 そんな中で、ノイマン一人が頑張っていた感じかな。それでも、唐突に映らなくなったりもしたが。彼も背景は判らないに等しい。操舵手ではあるが、最初からその資格があるのか? ナタルが「できるな?」などと確認しているから、正規の操舵手ではないとしても、副操舵手の一人、くらいではあったのかもしれない。それなら、下士官でも・・・?
 それにしちゃ、時々、神業的な回避運動してたな。恐るべき『戦艦のバレル・ロール』なんぞも見事に成功させたし。(立ち読み小説版の描写には萎えたが。バレル・ロールが『樽を転がすように180度回転』だとぉ? 転がすって、何よ。転がすってのは。樽にせよ何にせよ、転がしたら、前に進ますに横に転がるだけじゃないの。因みに本当の意味は『樽の内面に沿うように進みながら、螺旋状に飛ぶ』こと──『雪風』より)
 そのくせ、大したことない攻撃で直撃を食らったりもしてたが。その辺は『急に弱くなるメビゼロ』などと変わらん理由がありそうだがね。
 まぁ、『今後』のことは分からんが、まぁ、生き残っただけでも、良しとすっかね。

 もう一組の『チョイ好い雰囲気だった』ディアミリ──頑張れよ、ディアッカ☆ と応援しておこうか。

 何にしても、シミジミ思うこと──こんなに一年放映アニメを早く感じたことはなかったよ。


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