デュアル文庫より、田中芳樹原作・原案作品が一挙に発刊。全くねぇ〜★ 『野望円舞曲』は荻野目悠樹氏著でもあり、『女版ラインハルト&キルヒアイス物語』といえなくもないが、テンポがよく、味のある脇キャラの言動などなど、見所・楽しみ所は事欠かない。 再刊文庫化の『自転地球儀世界』は一応、加筆修正があった。しかし・・・イラストがちょーっとイメージとは違う、かな? 『ブギーポップ』などを手がける緒方剛志氏──決して嫌いではないが、この陰影が何となく違う。キャラも妙に暗く見えるし・・・。主人公の白川叔父・姪(周一郎&多夢)は社会的現状には影(失業&不登校中)を帯びていても、人間としては引きずってはいない、と見える。 案外、前向きであるからこそ、異常なはずの状況下でも「2人なら大丈夫」のような信頼関係すらある。それが、このイラストの陰影から、イメージに過ぎないとしても損なわれたように見えてしまうのが残念だ。 尚、田中作品関連ではないが、デュアル文庫からは『ラーゼフォン』ノベルズ版も出る予定だった。だった、というのも、最初に発刊予定表に上げられたのは5月だか6月だったような・・・^^; 延びに延びて、現在の予定では9月発売。しかし、度重なる延期により、とある書店店員さんも「確実とはいえません」とかいったそうな。 因みにTV版とは異なる展開だろうデュアル版の著者は神林長平氏。『戦闘妖精・雪風 解析マニュアル』のインタビューで、「やっと書き始めた」と語ったのは5/31だそうだ^^;;; 何ヶ月延びるのか──『KLAN』の上をいっている。 でも、神林版『ラーゼフォン』は楽しみでもある。どんな神林テイストに染め上げてくれるのか。「あ、いけるかも」と思ったというのだから、信じて待ってますよぉ。 ついでというか、TV版準拠シリーズもMF文庫から出ている。語り口の視点がキャラによって、目まぐるしく変わる──『リヴァイアス』もそうだったのだが、一番、輝には馴染めない手法。一人称の物語は構わないが、そり視点そのものが飛びすぎると例えば、一つの物事にしても、視点の持ち主の変化により、知っていることの違いなどが現れてくる。誰が何を知っていて、何を知らない──という判断はできるが、物語としては展開にムラが出るように感じられてしまう。映像からは理解しにくかったところを補ってくれるかな、という感覚で読むタイプにとっては、少し残念。それだけを読んだ人には──どうなんだろう? まぁ、生きてる功刀さんを『見』られる、けどね。(お前、その趣味どーにかならんか??)
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