2003年06月17日(火) |
カタログの写真とその現物 |
同じ現場へ4度も足を運んだ。 改修の仕事で、既存の外壁とまったく同じ外壁材を依頼されたのだが、 その外壁材がどこのメーカーの品物か分からなくて手こずってしまった。
大抵の品物はカタログと照らし合わせて見れば分かるのだが、 この外壁はいろんなメーカーが類似品を出しているので、 なかなか見分けがつかなかった。
現物サンプルの見本があれば一番良いのだが、 最近はコスト削減なのかメーカー側もあまりサンプル見本を作らない傾向にある。 カタログ本の写真や仕様書で判断するしかなかった。
カタログ本の写真は小さいので少し暗く見える。 こういう関係にたずさわっている人達には基本だと思うが、 小さい面積だと暗く見え、大きい面積だと明るく見える。 だから実際にこの外壁を貼ってみると、 カタログの写真で見た時よりも色が薄く感じられる。 この点はよく御施主さんに説明する必要がある。
フローリングでも壁紙でも貼って見なきゃ分からない。 施工のあとで「違うじゃないの」と言われるトラブルは珍しくない。 だからカタログには必ず但し書きが入っている。 僕は正直に「貼って見なきゃわかりませんね」と言う。 (たまにすごい配色を希望するお客さんがいます。無理には止めません) 施主さんがイメージしやすいようにパースもあるけれど、 いまいち出来上がりとはギャップがある。 否定はしないがパースの利用は時と場合による。
今回は既存の物と同じ物という指示だから御施主さんに説明する必要はなかった。 自分がなかなか判断を下せなかっただけ。 風化して色あせてしまっているからそれも仕方がない。
そんなこんなで4度も足を運んだのだ。 これだけで半日を費やしてしまった。 発注ミスは免れたので良しとしよう。
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2002年06月17日(月) 杉皮
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