ともまるのCM日記
DiaryINDEXpastwill


2005年12月22日(木) National、石油ファンヒーター。

このところナショナルが特別なCMを打っている。

余談:ここで「打つ」というのは、広辞苑では6番目の意味「《打》転じて、あることを行う意。」。その中でも4番目の「ある方策を行う。手段を講ずる。」の意味で、例文に「広告を打つ」が挙げられている。

十数年前に発売された石油ファンヒーターの欠陥を知らせるCMで、発売年代、型番などが示される。そして、製品の特徴として「給排気筒」があることが図解で伝えられる。このような製品を使用している人はナショナルに一報を、ということである。難点は、型番などの情報の提示時間が短いこと、ナショナルへの連絡先電話番号などの提示時間も短いことがあるだろう。きちんと情報を認知できるだろうか。

さて。ともまるが思うには。CM自体の作りとしての難点もさることながら。このような製品を15年から20年近くに渡って使い続けている人・家庭があるとすれば。古い製品を大切に長く使い続ける人。それは「民放を見ず、日頃からほとんどNHKを見て過ごしている人々・家庭」ではないだろうか。もしくは「テレビというメディアに接しない人々」かもしれない。だから、ナショナルが一生懸命に各局のCMの時間を使い、様々な時間帯にCMを繰り返し打ち呼びかけても、そのような人々に届くのは難しい部分もあるのではないか。

このようなともまるなりの仮説を持って、しばらくこのナショナルのCMを見ていたこの頃。つい先日、高校の同期生と話していた時、実家でどのような暖房器具を使っているかという話になった。双方とも実家は長野県である。我が家では石油ファンヒーターが各部屋にある、と言うと「それ、ナショナルのあれじゃないの?」と冗談まじりに言われた。「あー!」とこのCMの話になったついでに、実家ではこの製品ではないことを伝えると同時に、上記の自説を披露してみた。すると、彼の実家はまさにそうだ、という話に。まさに給排気筒付きのあのナショナルの石油ファンヒーターが家にあり、かつ、ほぼNHKしか見ない、という。ご家族は当然、民放で流れているCMによって知ったのではなく、街の電気屋によって、だそうだ。

たった一例とはいえ、自説があてはまった話を聞くと嬉しい。と同時に、ナショナルはこの情報を周知するための他の手段を持っているのか、講じているのか、ということが非常に心配になってくる。そもそも、この製品の事故で一酸化炭素中毒により命を落とされた方がいるというところに端を発するようだ。これ以上の事故が起こらないことを祈りたい。


ともまる |MAIL