京のいけず日記

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2006年10月24日(火) 漢字にLove

落書き絵仕事帰りにデパートへ寄ったら、早々とおせちの見本があった。
お歳暮も早期割引とかやってるし。
何だか慌ただしいね。

で。毎年のことながらこの季節。
新聞や広告のチラシに例の漢字を見つけると、びびびっと反応しちゃうわけです。
えー …お歳暮ではなく、お歳慕なのよ。


先日、街を歩いていて、とあるタクシーを見て同じ気分に襲われました。

市内の流しではあまり見かけない嵐山タクシー さくらに嵐山のマーク。
嵐山タクシー… あらしやま…
あれ? なに? あれの何が引っかかったの、ワタシ?

思いつかず、気になる忘れ物をしてきたような気分で、地下の電車へ。
いつものごとく本を読もうとして、不意に、ときめいた謎が解けました。

嵐という漢字を解体してみれば、山と風… 山風… おっ 風太郎だ。
んー ちょこざいな奴め。合体で来たか。

山田風太郎
 
言わずと知れた小説家。大好きな作家さんの一人です。
時に愛されて?「山風」と呼ばれたりしています。

忍法ものは以前から読んでいたのですが、ここ一年ほどでしょうか。
明治ものと言われる作品群にすっかりハマっています。

残念ながら「お歳慕」そのもののが出てくるわけではありませんが、
明治、幕末の歴史上の人物が実しやかに物語に絡み、真相はそうだったのか、と全面的に信じてしまいそうになるほど、面白いです。

緻密に構成された筋書きの妙。
奇想天外大らかな忍法ものとはまた違って、楽しめるシリーズです。

最初読み始めた頃は宝の山を発見した気分だったのですが、
その山もまもなく中腹から山頂が見えはじめ、ちょっと淋しい気分です。

そんな時の「嵐山」。
なるほど、それで「嵐」の字が愛しく感じられたわけね。
納得。あー すっきりした。



…ちなみに山風の作品の中に今のIME標準辞書では変換できない「土方」

(ヒジカタではないですよ。人名辞書だとドカタでも変換OK。
つーことは土方と書いてドカタナントカという姓名の人っているのかな?)

『土方をしている○○』とか、そういう描写がよく登場します。
今はそういう表現も駄目なんでしょうね。

『土方のSakoが…』
で。言うまでもなく、そのたびに過剰反応しています (^-^;) あほぅ


Sako