京のいけず日記

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2005年09月29日(木) 死に場所探し

今日は夕方からの出勤です。午前中はお葬式に行ってきました。

12年前、こちらへ引っ越してきた時に、お祭りや、地蔵盆や、地域の行事で、新顔の子ども達にも気さくに声をかけて下さった人です。
68歳。ふだん、お付き合いのない私には、突然の、お若い訃報でした。

ご焼香の際、ご遺影に向かって、お世話になりましたと頭を下げました。
言いそびれずに、それだけは伝えたかったのです。

読経が終わって、出棺。ご遺族の方の挨拶が耳に残りました。
「…好きなことをやり、好きなお酒を飲んで、安らかに逝ったと。幸せだったと。
人を疑うな、と、父はいつも言っていた」と。

黒いリボンの掛かった額には、ちょっぴり若い、髪も黒々、おっちゃんの笑顔。
温かな故人の人柄でしょう。たくさんの方が参列、涙されていました。

幾つぐらいなのかな…。無邪気に柩を覗き込んでいる、幼いお孫さん。
優しいおじいちゃんだったんでしょうね。

手を合わし、昨年亡くなった母の葬儀の時のことや、残された父の顔を、ぼんやりと浮かべていました。 …人はいつか死ぬ。あたりまえの事なんですが…。


顔写真風の若い歳三さん


遺影…。一番その人らしい、故人の人柄が表れた写真。
葬儀のドタバタの中で、あれでもない、これでもないと迷いましたね。

結局、母の時は、20年近くも若い時の写真を用いました。
(といっても88だったので、70近くの写真ですが…。)

おばあちゃんらしからぬ、モダンな服を着て、にこやかに、
今も実家で笑っています。

(20年ほど…?若い歳三さん…)




Sako