京のいけず日記

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2005年06月24日(金) 酒席で夢を語るなかれ

夢を語るサラリーマン歳三近藤勇は下戸だったと
よく小説などに書かれている。

果たして ← この人は、
お酒に強かったのか、弱かったのか。

たとえ弱くても 酒が苦手でも

酒席の付き合いで「飲めません」なんて
カッコ悪いことは言わなかったんだろうなぁ。

好きでも、嫌いでもないが、
飲めと言われたら飲める。
そんな、お酒だったかもしれないね。ふと。


アルコールに弱く、ほぼ下戸の私。
今週は、先週の結婚式に引き続いて
2回も飲む機会がありました。 ふぇ。



 やっと週末。先週から引き続き、今週も何かと忙しくバテバテでした。
 
 仕事帰りに 「少し飲んで帰りませんか?」と、@大阪人に誘われる。
 彼女の飲みたい理由は解かっている。

 職場では、けして面と向かっては言えない憂さを晴らしたい。
 今回の仕事は特に。うん。ワケありで… (^^ゞ

 それは私も同じ。
 ただ下戸の私は、飲んでストレス解消というわけにはいかないのだけど。
 1時間ぐらいなら。と、彼女の「おやじ酒」に付き合った。


 …さて。一昨日の、上司に誘われた酒席での話です。
 ほどほどに酒のはいったオッサンは、突然、私に向かって、にこやかに、

 「夢は何ですか?」と聞いてきた。

 はぁ!? 夢… ですか…?

 思わず、目が点に。
 若い人に聞くならまだしも、五十路に近いオバチャンに向かって
 聞く話題かいな、と思いつつ、思いをめぐらす。

 子どもの頃はマンガ家になりたかった。
 東映動画の柔らかな線、動きに憧れ、アニメーターにも憧れた。
 
 漫画だけの図書館や、漫画を読みながらコーヒーが飲める場所…。
 そんな「夢みたい」な場所があれば…なんて思っていた。

 今では巷にあふれているけれど。
 漫画が文化などという偉いものではなく、ただの低俗な娯楽で、
 学生が電車の中で漫画を読むなんて…という非難を浴びた当時のこと。
 ほんとに夢みたいな話だった。
 
 今、なんでこんなところに、私は居るんだろう。
 夢とは別のところに生き、それほどの後悔もせず、幸せに生きている。


 「…そうですね。いつか絵を習ってみたいですね」と呟くように言うと、

 まさか、目の前の、石部金吉?のようなオバチャンから、
 そんなロマンティックな答えが返ってくるとは思わなかった上司。

 「ほぉ。絵ですか!? …そういや、本社にも絵の好きな奴がいてね。
 仕事は趣味だ。絵が本職だ、なんて言ってる、ふざけた奴でね」

 丸っこい目をいっそう丸めて、酒の勢いか、ノリノリ。

 「毎年、どこそこで個展を開いていてね。絵も時たま売れるらしい。
 そっかぁ。だったら、今度、○○くんを紹介してあげるよ。
 彼に教えてもらったらいい。で。どんな絵を描くの?」

 「…あ…ま…に…日本…画…習ってみたいなぁ…なんて…はは…は」

 言えない。見せられない。こんな幼稚な絵。らくがき。
 …絵には違いないんだけど。な。

 柔らかい線で形をとらえてみたい。らくがきが好きだ。

 週末、金曜日の夜の賑やかな居酒屋。どんな話をしているんだろう?
 みんな、みんな、お疲れさま。


Sako