京のいけず日記

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2005年05月14日(土) 今日は何の日 …父の日じゃないんですが。

碁盤と歳三さん語呂合わせで
碁石の日 だそうです。

9路盤で一番弱いコンピュータを相手に、まだ勝ったことがない私。

このぶんだと、賭け碁が好きだった、父の相手などいつになることやら…。

← 五稜郭で買った歳三さんのフィギュア。アップで見ても、ちょっとオッサンぽくて、中々すてきでしょ♪



ダンナの会社へ行っていたWindows98が、お役目ご苦労で戻ってくるそうな。
囲碁のソフトを入れて、お父ちゃんに貸してあげようかなぁ。

昨年、母が亡くなってから、もうじき一周忌…。
月日の経つのは早いです。


若い頃から、勝手気ままで、遊び人だった父。
長男だったが、頑固一徹だった祖父と喧嘩し、家業を継がず飛び出した。
母とは駆け落ち同然だったらしい。

波乱万丈の日々。或る日、小学生の私が、煙草屋の店番をしていると、
どこかの恐いおじさんがやって来て、赤い紙をペタペタと張っていく。
こんなことが日常茶飯事だった。

家の中は火の車。なのに、その元凶である父といえば、
競馬や、競輪、賭け事で儲ければ、気前良くパーっとみんなにふるまい、
負けが込むと、家には一銭もいれず、給料全てを自分の小遣いに。
たまに給料袋を渡す時などは、大イバリだったのだ。

朝には景気付けに酒を含み、仕事は午前中でさっさと切り上げる。
午後からは、とっとと家に帰ってきて、一杯やって寝転んでいる。

思えば、こんな勝手な男を、会社は、よくぞ定年まで使ってくれたもんだ。
安い給料で、職人気質の父をいいように使っていたのかもしれないなぁ。


ほんまに、もう、ちっとも頼りにならない、お父ちゃん。
母が亡くなった時も、親戚一堂の中で、とっても小さくなっていた。

みんな父の極道や性格を知っているから…。
あんたは母に苦労をかけたなぁ、そう言われて、俯いている父が可哀想だった。

お父ちゃんは頼りなくて、気ままやけど、気持ちは優しい人。
喧嘩したあと、母はよくこう言ってた。
母には辛くあたったけれど、暴力を振るうようなことはなかったけ。

普段は無口なのに、花札や、麻雀、競馬、そんな話になると饒舌になり、
嬉しそうに酒を含む。そんな父が好きだった。


今はひとり。母も、子ども、そばにはいない。
仕事も数年前に辞め、年金暮らし。

朝起きれば、行きつけの店でモーニング。
昼は馴染みの店で定食か。

気が向けば、錦(京都の有名市場)まで行って、
一人では食べきれないほど高級食材を買ってくる。
かと思えばカップラーメンで夕飯を済ます。

競馬のある土日は朝のうちに場外へ出かけ。
昼から老人クラブへ碁を打ちに出かけ、5時には帰宅。

コップ冷酒一杯やりながら、早めの晩御飯。
おかずは阪神タイガース。野球中継が終わる頃にはもう寝ているかな…。

時間も自由な一人気ままな生活。気楽でいいと父は言うが、
…淋しいんやろ、お父ちゃん。うちが碁の相手ぐらいしたろか。


…いや。やっぱり囲碁ソフトを入れてパソコン持っていってあげよう。
父にマウス操作ができるか、それが問題やけど。


Sako