京のいけず日記

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2005年04月20日(水) パッチギ! 井筒監督の挨拶

パッチギ!のサイン入りパンフ井筒和幸監督サイン入りのパンフ →

大学生の甥っ子に
「良かったで。もう一回行きたい!」などと聞いて

映画「パッチギ!」を観に行って来ました。

長女の16回目の誕生日。
平日のレイトショーに親子三人そろって。


まる子ちゃんが、たまたま学校の行事で泊まりだったのも幸いしたかな。
観たい思っていても、中々、行けませんよね。

アンコール上映で一日一回だけの上映のせいか、小さな映画館は満員御礼。
立ち見のキップも買えなくて帰る人もいました。

立ち見席でもいいかと列に並んでいたら、
後ろからどこかで見たような、おっちゃんが歩いて来る。え…?

おぉ!なま井筒監督やん。喋り方も、顔付きもテレビと同じやで。…当たり前や。

上映前の監督挨拶。
トークは面白いが、おっちゃん、喋りより、早よ、映画見せてえな。


で。映画ですが。 

点数つけるとしたら ☆☆☆☆☆
良かったです。悲しいとかそういう感覚じゃなくて、ボロボロ泣きました。

甥っ子が「もう一度観に行きたい」といった言葉にも納得。
乱闘や暴力シーンは苦手という方も、ぜひ。

「殴ってもエエ。でも殺したらアカン」だけの映画じゃないです。深いです。


泣き所

朝鮮高校生のチェドキの通夜。
棺おけが狭い間口に入らへん、戸をぶち壊したる、のシーンに始まり、
その後の映像と、イムジン河に涙腺決壊。

笹野高史(総司のお医者様♪)演じる叔父が、日本人の主人公に向かって、
「おまえら日本のガキは何も知らん。…帰れ!…帰って下さい」と罵倒するシーン。

…何も知らん、って言われても、日本人が悪い言うて責められても、
うちらはどないしたらええんや。仲良ようなりたいだけや。

などと純粋な主人公にシンクロして、すごく悲しくなった。
子どもの頃の二つ名前を持つ友達のことを思い出したり…。

感極まりは、通夜に参席しているキョンジャ(朝鮮高校生で主人公の交際相手)が、打ちしがれる主人公を見て悲しそうな表情を見せるシーン。
何だかキョンジャが娘のようで、不憫で、すごく可愛く見えました。


映し出される映像も、見覚えのある、普段着の京都ばかりで懐かしい。

1968年の京都…といえば、まさにダンナや、兄の青春時代。
私はまだ小学生です!!(…あんまり変わりませんか??)

学生運動に遅れた世代というよりは…、芸術は爆発だ!の万博世代やね。

フォーク・クルセダーズの「悲しくてやりきない」なんか、
一時期、思春期な私のテーマソングでしたもん(笑)


オダギリ・ジョー(斉藤さん♪)のヒッピー姿はハマリ過ぎ!
この人、化けるし、ほんま、おもろいな。

「歌ったらあかん歌はないんだッ」と、ラジオ局のディレクターの一喝!
えらい説得力あるなと思ったらハウンドドッグの大友さんだった。

光石研さんの教師もすごく面白くて、哀しくて、いやー良かった。
こんな癖のある先生、昔は、一人や二人学校にいたような気がしますが。

あと、女優さんたちも、活き活きしていて可愛かった。


今日が誕生日で16歳。映画の主人公らとほぼ同じ年代の娘。
実は小出恵介くんのファンで、それがお目当てで行きたいと言い出したんだけど。ほんま。小出くんが出んようなったら寝てるわ、とまで言ったん。

その小出くん扮する紀男は、紀男お気に入りの甥っ子に言わすと、
アイツどこに消えたんやろな、というぐらい途中から出なくなるんやけど。
エンディングは紀男らしくてちょっと笑えます。

ぬるい世代で、熱いもの、クサイものには拒否反応。
親とは温度差がある。

期待せずに感想を聞いたら、ひとこと
「めちゃくちゃ面白かった」と返事が返ってきた。

面白い…。便利な言葉やなぁ。


Sako