京のいけず日記
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2005年04月07日(木) |
嵐山 チャリンコで夜桜中継 |
今よ盛りの桜の花 2005.4.6 嵐山にて
昨日は娘の十三参りで観光客気分で渡った渡月橋を、今日はチャリンコで往復する。朝方に雨が降っていたせいか、人通りは昨日に比べて少ない。
くたくたで段取りの悪い仕事を終え、駅に着いたのが夜の11時頃……。
普段の夜なら降り客以外は人気もまばらなのに、今日は土手のあたりから 話し声やら、音楽やら、焼き鳥屋のような香ばしい匂いさえ漂ってくる。
夜桜見物の花見客だ。
ここ数日のうちに一気に開花した桜の花。 派手なライトアップはないけれど、人工灯の光を受けて、 思い思いに枝を伸ばし、闇の中に淡く浮かび上がる姿はほんとうに美しい。
土手を利用した駐輪場から、そろそろと自転車を押し出す。 土と石ころの坂道。土を踏む音が心地よい。
ゆっくりとペダルを踏む。 河原の方には幾つもの明かりが見える。人影が踊る。
道端には車の列。等間隔に、一列に行儀良く駐車している。 最後尾はパトカーだ。
まだまだ宵の口。宴会が続くんだろうか。
河原での喧騒から離れ、車道に出る。 車2台が行き違えば、すれすれの細い道のカーブを曲がる。 橋のたもとでは数台のバイクが吠えるようにその音を競っていた。
渡月橋の上を自転車がよろよろと走っていく。 車も人も通らない。少しの間、橋の上には私ひとり。
微かな川音。優しい夜の闇。 サドルの上で深呼吸。風は湿気を少し含んでいるようだ。
恐いような、それでいて穏やかなような、妙な気分の中にひとり居る。
信号が変わり、誰も居ない十字路でぽつんと止まっていたら、 さっきのバイクが数台、派手な音を立て横をすり抜けていった。
バリバリバリ。 月も見えないのに、みんな気持ちが昂ぶっている。
今年の桜。 あと数日で散るんだろうな。
どうぞ。しばらくの間、雨が降りませんように。
あ。明日は高校の入学式や。
Sako
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