京のいけず日記
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2004年09月17日(金) |
金のなる木/通勤文庫「遊撃隊隊長 伊庭八郎」他 |
先ほど私的に嬉しい、びっくりニュースが到来♪ おめでとう Nさん!
何かコワイ系のオッサン顔?...あ。歳三さんです。やん。

誰がオッサン顔だ。え?
オッサンといえば。今日、JRのホームで、 酔っ払い風の危ないオッチャンにつかまってしまった。
「誰も。金のなる木は持ってへんねんて、なあ。 1億円あっても使ったら終わりやで」
みたいなことを、しきりと近づいてきて、呟きかける。 たまたま私が一番近くにいた。
1億円…? そんなん見たこともないし分からんわ。 黙って無視して行こうとしたら、エスカレータで、またつかまった。
「な。そやろ。誰も金のなる木は持ってへんて。な、お母ちゃん?」 (…「オッカチャン」に聞こえます)
見れば、案外、愛嬌のある顔の困った、オッチャン。 誰も相手にしてくれへんか? 話し相手は誰一人いいひんのんか? 堪忍してや。うちも、ちょっと恐いねん。
それにな、オッチャン。 うちに向かって「お母ちゃん」はないやろ。プンプン。 オネエチャンって呼んだら笑ったかもしれへんのに。
帰りの電車の中でも見かけた。目が虚ろで呟くおじさん。 若い人に代わって、この頃、中高年のこんな人をよく見かける。
悲しい。
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●通勤文庫 遊撃隊隊長 伊庭八郎 著者 野村敏雄 PHP文庫 @619
言わずと知れた?「伊庭の小天狗」白皙長身、隻腕の美剣士。 (テレビでは五稜郭の舘ひろし、しか浮かばないんだけど…)
「穎(さと)」と呼ばれ、自分のことを「おいら」と呼ぶ八郎が愛らしい。シーンは少ないが、土方や、銀こと、両局長付だった年少の新選組隊士、田村銀之助も登場する。
少年ぽい気の強さと、あどけなさが同居したような表情の、田村銀之助の写真を見ていると、戦に引きづり込んでしまった少年隊士を、土方や八郎は、自分の甥っ子や弟のように可愛がったんだろうな。人物があっさりと描いてあるので、それがちょっと残念。…いや、案外、それが欲求不満で、逆に惹きつけられるのかもしれませんね。
ぐんぐん筋書きを追っていくような、ドラマッチックな面白みにはややかけるものの、胸部被弾から、箱根では左手を失い、ついには、落日の五稜郭で薬をあおって自害した剣士、伊庭八郎と、彼を取り巻く人々。最後まで飽かずに読めました。
で。この中に「忘八」という言葉が出てくるんだけど、 (孝・悌・忠・信・礼・義・廉・恥の八つを忘れた無法者。ここでは吉原を仕切る者のことをいう)
昔、読んだ「忘八武士道」という漫画を思い出した。たぶん、いたいけな10代の頃に読んだと思うんだけど。ネットでちょっと調べたら、映画のポルノ時代劇「忘八武士道」ばっかりヒット。そんなに、いやらしかったかな…? 小島剛夕さんの絵で、話も良かった。だって今でも覚えてるぐらいだもん。読みたくなっちゃった。まだ実家にあるかなぁ。
あの頃って、性は大人の世界のものだった。背徳とか、マイナスの持つイメージに引きつけられて、背伸びして覗いていたような気がする。今とは、今の子どもたちとは、あまりにあっけからんとして、恐さもなく、性への意識も随分変わってしまったような気がするけれど…。どうなんだろう?
うちの娘たちなんか見ていると、よっぽど私の方がオマセでHだったな。親が知らないだけだったりして。そろそろ思春期。うちのお姉ちゃん…。
わびん。また突然に思い出した。上村一夫の「同棲時代」読みたーい。 これはあるぞ。確か、うちの押入れの中に。今日子と次郎。詩情、情念の現代絵師。もう。ため息でしたのダ…。
Sako
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