井口健二のOn the Production
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2025年03月23日(日) パディントン消えた黄金郷の秘密

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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
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『パディントン消えた黄金郷の秘密』
                “Paddington in Peru”
2016年の公開作品と2017年12月10日付題名紹介の作品に続く
シリーズ第3作。第1作でペルーからイギリスにやってきた
紳士なクマが、第2作のロンドンでの活躍に続いていよいよ
本作ではペルーに里帰りを果たす。
切っ掛けはパディントンの育ての親のルーシーおばさんが老
後を過ごしているペルーの老グマホームの院長から届いた手
紙。そこには齢 100歳を超えるおばさんが寂しさからか元気
をなくしていると書かれていた。
ちょうどその頃、パディントンには英国国民であることを証
す政府発行のパスポートが届いており、彼はそれを持ってペ
ルー行きを決意。そこにいろいろあって家族の絆を取り戻し
たいブラウン一家も一緒に家族旅行をすることになる。
ところがはるばるやってきた老グマホームではおばさんがい
なくなっており、何かを捜しにジャングルに向かったらしい
と伝えられる。そして手掛かりを求めておばさんの部屋に入
ったパディントンはヒントの手紙を見つけ出す。
こうしておばさんが向かったと思われる場所を目指してパデ
ィントンとブラウン一家の船旅が始まるが…。ここにインカ
の黄金郷(エルドラド)伝説が絡まって、一大冒険が繰り広げ
られることになる。
果たしてパディントンたちはおばさんを見付けることができ
るのか? そして黄金郷の真実とは? さらにその後の騒動
もエンドロールの後に描かれる。

出演は前作から継続のベン・ウィンショー(声)、イメルダ・
スタウントン(声)とヒュー・ボネヴィル、ジュリー・ウォル
ターズ、マデリン・ハリス、サミュエル・ジョスリン、ジム
・ブロードベント。
そこに新たにエミリー・モーティマー、アントニオ・バンデ
ラス、オリヴィア・コールマン、カルラ・トウスらが参加し
ている。
脚本は前作までの脚本・監督を務めたポール・キング。そし
て本作の監督には、BBCやアムネスティ・インターナショ
ナルなどのCMを手掛けるドゥーガル・ウィルスンが招かれ
て長編映画デビューを飾っている。
映画は至って健全な家族向けの作品だが、過去の名作のパロ
ディなども鏤めながら謎解きなどもあって、アクション・ア
ドヴェンチャーとしてもしっかりと作られている。しかもペ
ルーやコロムビアへのロケーションも敢行された作品だ。
ただしロケーション参加は監督以下のスタッフだけで、キャ
ストの撮影は英国でロケーションの映像に融合されたセット
で行われたもの。しかしそこに 150人ものペルー人のエキス
トラや現地で調達された衣装などが投入されている。
そんな拘りと最新の技術が見事な効果を上げている作品だ。
因に本作のトリビアによると、劇中に登場するパディントン
のパスポートは英国旅券局が正式に発行したものだそうだ。
またパディントンの部屋にはエリザベス女王の即位70周年を
記念した式典の際のお茶会の写真も飾られている。

公開は5月9日より全国ロードショウとなる。
なおこの紹介文は、配給会社キノフィルムズの招待で試写を
観て投稿するものです。


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井口健二