井口健二のOn the Production
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2009年07月12日(日) アドレナリン2、TAJOMARU、サマーウォーズ、ワイルド・スピード4、千年の祈り、悪夢のエレベーター、BLACK WATER、ココ avant シャネル

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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。     ※
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『アドレナリン/ハイ・ボルテージ』
                “Crank: High Voltage”
2007年に日本公開されたジェイスン・ステイサム主演『アド
レナリン』の続編。前作の結末で絶体絶命だった主人公が生
き長らえ、再び大暴走の犯人捜しを繰り広げる。
実は前作は配給会社の関係で観ていないのだが、今回は配給
が変わって試写を観られた。それで前作との繋がりはほとん
ど判らないのだが、取り敢えず前作で有り得ない状況から生
き延びたことが、今回の物語の切っ掛けではあるようだ。
それは、ある組織の101歳の長老が主人公の強靱な肉体に目
を付け、取り敢えず彼の心臓を取り出して移植。さらに他の
部位も使うため主人公には人工心臓を持たせたというもの。
ところがその人工心臓は駆動電源が1時間しか持たない粗悪
品で、主人公はいろいろな手段で充電を繰り返しながら奪わ
れた心臓を追いかけることになる。
前作は中国の特殊な毒を打たれ、毒が回れば1時間で死ぬと
宣告された主人公が、アドレナリンを出し続ければその毒の
回りを止められると判り、自分を常に興奮状態に置きながら
その解毒剤を追いかける…というものだったようだが、そん
な支離滅裂な状況を今回も無理矢理生み出しているものだ。
そしてその充電の方法は、自動車のバッテリーから信号機、
さらには静電気と様々だが、中には科学的にはおかしなもの
も含まれる一方で、日本でも昔の隠語で発電と言っていたな
あ…というようなものもあって、かなり飛んでもないものに
なっている。因に日本公開はR-18指定の作品だ。
共演は、前作に引き続いてのエイミー・スマート、ドワイト
・ヨーカム、エフレン・ラミレッツ。それに加え、先にバン
コックで急逝したデイヴィッド・キャラダイン、2005年『カ
ポーティ』で殺人犯役を務めたクリフトン・コリンズJr.、
『TAXi(3)』などのバイ・リンらが登場する。
先に紹介したステイサムの『トランスポーター3』はかなり
スマートな作品だと思うが、それに引き換え本作は…でも、
こんな目茶苦茶な作品も作ってしまうのがアメリカ映画の底
力かな。脚本監督は、前作と同じマーク・ネヴィルダイン&
ブライアン・テイラーが担当している。
なおキャラダインは、昨年ステイサム主演でリメイクされた
『デスレース』のオリジナルに主演しており、もし来日した
らその辺の経緯なども聞きたかった。合掌。

『TAJOMARU』
題名は漢字では「多襄丸」と書く。黒澤明監督が1951年のヴ
ェネツィア映画祭を征した『羅生門』の原作/芥川龍之介の
短編小説『藪の中』に登場する盗賊=多襄丸に発想を得て新
たに創造された作品。
平安時代の物語。主人公の直光は次期管領職を約束された畠
山家の次男。家督を継ぎ管領職にも就こうという長男と共に
成長しているが、彼自身は人生に目標を見出せない。しかし
彼の側には幼馴染みで大納言の娘の阿古姫が居り、2人は将
来も誓い合っていた。
そしてもう1人、直光が幼少の頃に命を助け家臣として召し
抱えた下人の子・桜丸。彼も直光らと共に居て、4人は兄弟
のように成長してきたのだが…
やがて阿古姫の親の大納言が死去し、時の将軍足利義政は兄
弟の何れかが阿古姫を娶り、大納言の遺産を引き継いだとき
に、その者に管領職を授けると宣言する。それはその遺産を
義政に献上せよというお達しでもあった。
こうして兄弟と桜丸も含めた骨肉の争いが勃発。そして直光
は、阿古姫と共に都を離れる決心をするのだが、その道行き
で多襄丸に出会ってしまう。
出演は、小栗旬、実生活でも小栗と同じ事務所の後輩という
田中圭、女優真野響子の1人娘の柴本幸。他に、やべきょう
すけ、松方弘樹、萩原健一らが共演。
脚本は。初期には『ウルトラセブン』なども手掛けていた市
川森一と、本作のプロデューサー山本又一朗の別名である水
島力也。監督は、1998年『SFサムライ・フィクション』な
どの中野裕之。
試写後に行われた記者会見で山本は「小栗旬の舞台を観て、
この役者で映画と作りたいと思った」と、本作の映画製作の
動機を語っていたが、その通りの正しく舞台で芝居を観てい
るような感じの作品が展開される。
それは全編を2台のカメラで、常に台詞を言う側と聞く側の
役者を撮影するという撮影方式にも拠るかも知れないが、そ
のまま舞台で上演しているような演出スタイルで貫かれ、そ
れは良い意味で最近の映画とは少し違う感触になっている。
そして描かれるのは『羅生門』の世界。ここでも山本は「黒
澤作品に太刀打ちできるはずがない」としながらも、そのポ
イントをド真中に据えて、見事にそれを拡張させてみせた作
品になっている。
特に当時の政治情勢を模した物語は、史実ではないものの、
それなりの時代背景を作り上げる一方で、そこに描かれる愛
憎劇は現代にも通じる面白い作品に仕上げられていた。
最近流行りのナチュラルではない大芝居が観られる作品。そ
れもまた映画=演劇の面白さとも感じられた。

『サマーウォーズ』
2006年公開の『時をかける少女』が高い評価を受けた監督・
細田守、脚本・奥寺佐渡子、キャラクターデザイン・貞本義
行のトリオによる新作。
夏休みを迎えた高校2年の男子が主人公のお話。彼は憧れの
先輩女子にアルバイトを頼まれて、彼女と共に信州上田の実
家を訪れる。ところがその夜、彼の携帯に届いた数字の暗号
を解いたことから、大変な事件に巻き込まれることになる。
物語の背景では、OZと称するネット上のヴァーチャル世界
が運用されており、それはいつの間にか世界を動かすコミュ
ニケーションの根幹となっていた。そしてその日、彼が解い
た暗号が原因でそのセキュリティーが破られる。
それはやがて、全世界を巻き込む未曾有の災厄をもたらして
行く。この事態に、実は謎の実力を持つ集団だった上田の一
族が立ち上がり、ヴァーチャル/リアルの2つの世界に跨が
った戦いが始まるが…
この種のヴァーチャルウォーズものは、『マトリックス』の
3部作を筆頭に数々作られているが、本作ではその3部作の
結末で残った溜飲が一気に下がったように感じた。それはヴ
ァーチャルを見てくれ優先で描くのではなく、物語としてし
っかりと描こうとしているもので、その結末にはそれなりの
満足が得られたものだ。
もちろん、まだ甘いところや説明不足が感じられる部分もな
いではないが、ヴァーチャル世界での戦いと、それがリアル
世界にもたらす影響がそれなりに納得できるようにうまく描
かれていた。
特に、物語の全体がリアル社会には知らされずに進行してい
るという設定が見事で、それでも気づいている人々もいると
いう展開には、SF的なセンスオブワンダーと、ある種のカ
タルシスも感じさせてくれた。
作家たちの前作『時かけ』に関しては公開時に観る機会がな
く、今回参考としてヴィデオで鑑賞したが、青春ドラマとし
ては良いかも知れないが、正直に言ってあまりセンスオブワ
ンダーを感じなかった。
この前作は、確かにオリジナルの設定に乗った作品ではある
が、その設定からの広がりやSF的な感動に乏しいものだっ
たのだ。その不満が本作では解消されていた。しかも青春ド
ラマの部分もちゃんと残されていたのにも感心した。
実は、6月中に上映時間1時間50分の未完成ラッシュフィル
ムでの上映が行われその時にも鑑賞したが、当時はネットで
の紹介は控えて欲しいとの要請があった。そこで今回は、改
めて上映時間1時間54分の完成版を見直しての紹介をしてい
るものだ。
お陰で内容的な理解度も上がったと思うのだが、映像的には
それなりに細部にも拘わって描かれていたようだ。それにラ
ッシュ時とは少し編集も変わって、テンポなどが改良されて
いるようにも観えた。
2006年の『時かけ』を楽しめた人には充分に楽しめると思う
し、さらにSFファンにも満足できる作品と言えそうだ。

『ワイルド・スピードMAX』“Fast & Furious”
2001年に公開されて大ヒットしたシリーズの第4弾。と言っ
ても、第1作の主演者の内で第2作に出演したのはポール・
ウォーカーのみ。さらに第3作では舞台も東京に移して、物
語的にも繋がりの薄いシリーズになっていた。
ところがこの第3作では、最後にサプライズなオリジナル俳
優の登場があり、そして本作では、ヴィン・ディーゼル、ウ
ォーカー、ミシェル・ロドリゲス、ジョーダナ・ブリュース
ターのオリジナルメムバーが勢揃いで再登場した。
さらに本作には、第3作から韓国系アメリカ人俳優のサン・
カンが再登場するなど、微妙に継続性も保たれている。また
監督は第3作のジャスティン・リンが担当しており、脚本も
クリス・モーガンが引き続き担当しているものだ。
そして物語は、オープニングはアメリカ国外での大アクショ
ンで始まるものの、主な舞台はロサンゼルスに戻って、違法
公道レースをメインに置いたカーアクションが展開される。
そこにFBIが絡むのも、第1作の物語の再構築となってい
る。
ただし、第1作の監督ロブ・コーエンがカーアクションを華
麗に観せることに執心したのに比べると、以後の作品ではキ
ャラクターの人間ドラマもそれなりに描き込んでおり、特に
本作では、ディーゼルとロドリゲスの関係が中心に描かれて
いた。
とは言え、カーアクションも強烈に描かれているもので、本
作のオープニングでは第1作を髣髴とさせるチームプレイで
の大型トレーラー強奪作戦がVFXも使って展開される。そ
れは第1作では謎だった部分も含めて、ある種のオマージュ
にもなっていたようだ。
ただし第1作では、夜間の作戦が特殊な車のライティングな
どで飽く迄も華麗に描かれていたのに対して、VFXも使っ
た本作は如何にも力ずくという感じがした。その辺がコーエ
ン監督との資質の違いとも言えそうだ。
なお製作は、第1作から継続してニール・H・モリッツが担
当。また原題は、第1作のときには真ん中が“and the”だ
ったもので、微妙に違えられている。さて、これで第5作は
あるのかな?

『千年の祈り』“A Thousand Years of Good Prayers”
デビュー作にしていきなりヘミングウェイ賞などを受賞した
中国生まれでアメリカ在住の女流作家イーユン・リーの原作
を、1993年『ジョイ・ラック・クラブ』などのウェイン・ワ
ン監督が映画化した作品。
文化大革命を生き抜いた老境の父親がアメリカで暮らす娘の
許を訪ねる。最近妻を亡くした父親と離婚したばかりの娘。
しかも、中国とアメリカという違う社会の中で暮らす2人の
微妙な関係が描かれて行く。
と言っても、親子の関係はどのような背景にあってもあまり
変わるものではない。自分自身が娘を育ててきた者として、
この作品に描かれた親子の関係は他人事ではないし、いろい
ろなものを考えさせられてしまった。
元はロケット学者だったとされ、無口な母親とも幸せな毎日
だったと語る父親に対し、娘の見解はそうではないようだ。
そしてアメリカの大学に務める娘の生活も、父親の想像とは
違ったものになっている。
元々遺伝子的に女性は自分の父親を好きにならないようにさ
れているのだそうだ。それは生物としての配慮のようにも思
えるものだが、それでも父親は娘の身を心配し愛情を注ごう
とする。それは娘が苦難の中にあるとすれば尚更だろう。
ところが娘はそれを意に解さない。それは父親の側にもいろ
いろな問題はあったのだろうが、ここに描かれた父親の問題
は少し見方を変えれば、自分にだって心当たりがないとは言
えないものだった。
そんな訳で僕はこの作品を純粋に映画としては観られなかっ
たし、だからこの作品を冷静に評価できているとは思えない
ものだ。ただ自分としては、父親の悩みというのはどの国民
にとっても同じものなのだと言うことが判って、少しほっと
した気持ちにもなれた。
出演は『ラスト・エンペラー』などのヘンリー・オー、『ジ
ョイ・ラック…』にも出ていたフェイ・ユー。他にイラン出
身のヴィダ・ガレマニ、『クローバー・フィールド』や『ス
ター・トレック』にも出演のパシャ・リチニコフ。
なお本作は日本の会社が主な製作に当っているもので、国籍
は日本映画かも知れない。

『悪夢のエレベーター』
停止したエレベータに閉じ込められた人々を描いた木下半太
原作の映画化。同様の設定の作品は古今東西いろいろあると
思うが、本作では敢えてエレベーターの外にも話を発展させ
て、別の要素も含んだ物語が展開される。
同様の作品では、2001年にお笑いグループ・ジョビジョバの
リーダー・マギーが監督した『ショコキ!』という作品が記
憶に残っているが、同作にも出ていたモト冬樹が本作にも出
演して、監督は構成作家としても活躍する堀部圭亮が初長編
作品として手掛けた。
停止したエレベーター。そこにはヤクザ風の男と、ジョギン
グに向かう途中だったという中年男性、ゴスロリの少女、そ
れに若い男性の4人が閉じ込められて、それぞれに訳あり風
の男女の物語が展開される。
その中でも、若い男は妻が産気づいて急いで自宅に帰ろうと
しているのだが、その割りには乗っているのが住居マンショ
ンの下りエレベーターというのも変な話だ。その他にも、過
去や現在の各自の置かれている立場などが徐々に明らかにさ
れて行く。
携帯電話も普及している現代でこの設定にはいろいろ無理が
あって、観る前には何故外部との連絡が取れないのだろうな
ど、いろいろ考えてしまった。しかし作品ではうまくその辺
が説明されており、まあこんなこともあるかも知れない。
そしてそこからの外部への展開が、正直にはこちらこそが支
離滅裂なのだが、その無理を承知の展開がフィクションとし
て楽しめた。まあこちらも、「そんなこともあるかも…無い
よ!」と言うようなものだ。
出演は、モトの他には内野聖陽、佐津川愛美、斎藤工。上記
のキャラクターとは一目瞭然という感じの配役だ。その他、
本上まなみ、大堀こういち、芦名星が共演。芦名は『鴨川ホ
ルモー』『カムイ外伝』に続いて、毎回異なる役柄なのも面
白い。
堀部の監督は、基本コメディの作品で、笑い所もしっかり演
出されているのは当然だが、それ以外の人間ドラマも手堅い
感じで、最近のお笑い芸人による監督作品の中では、一つ頭
を出している感じがした。

『ブラック・ウォーター』“Black Water”
クロコダイルに襲われた人間の姿を描いた実話に基づくとさ
れる作品。
ヴァカンス旅行でオーストラリア北部に出掛けた姉妹と姉の
恋人の3人がリヴァーフィッシングのツアーに参加する。そ
れはやがて広大なマングローブの森に到着し、釣り糸を垂れ
る一行の乗ったボートの底から、突然突き上げるような衝撃
が襲って来た。
そして、転覆したボートから辛くも近くのマングローブの幹
によじ上った一行には、携帯電話なども使用不能となり、残
る脱出の手立ては水面に船底を見せているボートだけとなる
が…そこに、黒く淀んだ水の中から恐怖の陰が忍び寄る。
オーストラリア北部は最近人口も増えているが、同時に河川
に生息するワニ=クロコダイルの数も増加しているのだそう
だ。そして映画では、先に主人公たちがワニ園を訪問するシ
ーンなども織り込まれてクロコダイルの凶暴さが印象付けら
れる。
そしてこの作品では、現地を訪れた人なら誰でもが巻き込ま
れる可能性のある現実的な事件が、極めてリアルに描かれて
いると言える。しかも、撮影は北部ではないが実際のマング
ローブの沼地を使って行われ、クロコダイルの映像も本物だ
そうだ。
それでなくても、テレビで人気だったクロコダイルハンター
が襲われて亡くなったとか、クロコダイルの凶暴さはいろい
ろと知らされているものだが、本作でも樹上にいる人間にま
で襲いかかってくるなどの強烈さは、最近の動物愛護的な映
画の多い中では出色だ。
しかも、襲ってきたときの映像の呆気なさにも逆に衝撃を受
けるもので、まさに瞬殺という感じで描かれている。これは
単に残酷描写による観客の年齢制限を避けるためのものでも
なさそうだ。さらに孤立無援となる恐怖も描かれていた。
出演は、オーストラリアテレビ出身のダイアナ・グレン、舞
台出身のアンディ・ロドレーダと、5歳の時から映画に出て
いるというメーヴ・ダーモディ。特に妹役のダーモディは今
後の活躍が期待できそうだ。
監督と脚本は、共に共同で担当のアンドリュー・トラウキと
デイヴィッド・ネルリッヒ。演出のスタイルは多少淡泊な感
じもするが、大袈裟すぎるのよりは良いという感じだ。

『ココ・アヴァン・シャネル』“Coco avant Chanel”
フランスのファッションデザイナー=ココ・シャネルの伝記
映画。5月に紹介したシャーリー・マクレーン主演『ココ・
シャネル』の記事でも触れたオドレイ・トトゥ主演、フラン
ス版の伝記映画がワーナー配給で日本公開されることになっ
た。
本作では、5月の作品にも登場したイギリス人との悲恋が描
かれる。このエピソードは、生涯を独身で過ごしたシャネル
にとっては唯一の本当に愛したと言える男性とのラヴロマン
スのようで、映画にするにはこのポイントしか無いというこ
とのようだ。
ただし僕は、幸か不幸か5月の作品を先に観ていたので、こ
の物語の前後の様子などもそれなりに知識として入っていた
ものだが、果たして本作だけを観てそこまでの理解が容易に
できるものかどうか。フランスではともかく日本ではちょっ
と心配にもなった。
しかしそれは、僕が5月の作品を観ていたから受けた印象な
のかも知れないし、その辺は今の僕には判断できない。正直
には、この作品を先に観て、それから5月の作品を観た方が
良かったかも知れないと思える程度だ。
それはともかく本作では、正真正銘のフランスを舞台に、全
ての台詞がフランス語で描かれたシャネルの人生の最盛期を
観ることができる。それは現代に生きる女性にも、人生の指
針となるはずのものだ。
共演は、2002年『ル・ブレ』などに出ていたブノワ・ポール
ブールド、1997年『フェイス/オフ』などのアレッサンドロ
・ニヴォラ、2005年『美しき運命の傷痕』などのマリー・ジ
ラン。
ドモンド・シャルル=ルーの原作に基づくもので、この脚本
には1988年『危険な関係』などのクリストファー・ハムプト
ンが協力しているようだ。
因に、シャネルがパリのガンボン通りの初めて帽子屋を開い
たのが1910年だそうで、来年はその100周年となる。ここに
来て彼女の伝記映画が相次いで公開されるのもその影響なの
だろうか。


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井口健二