井口健二のOn the Production
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2009年04月12日(日) HACHI、美代子阿佐ヶ谷気分、佐賀のがばいばあちゃん、蟹工船、湖のほとりで+製作ニュース

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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。     ※
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『HACHI』“Hachiko: A Dog's Story”
1987年に新藤兼人脚本、神山征二郎監督により映画化された
『ハチ公物語』のアメリカ版リメイク。と言うより、当時日
本を訪れていた日系アメリカ人の女性がその物語に感動し、
新たなアメリカ版の脚本を得て製作映画化した作品。
その脚本に、俳優のリチャード・ギアと監督のラッセ・ハル
ストレムが賛同し、ギアは製作を買って出てまでの主演とな
っている。
元々の「実話」は、戦後の民主主義教育を受けてきた僕らに
は、戦前の軍国主義者が忠君物語とするために美談に仕立て
上げた物語としか映らなかったものだが、それを新藤監督が
脚本にし、さらにアメリカナイズすることで、大元のイメー
ジは払拭された感じだ。
そして今回のアメリカ版の脚本では、敢えて発端を日本に置
き、西洋犬とは異なる日本犬(秋田犬)の特徴なども描き込
むことで、特に犬好きの心を存分に掴み取る作品に仕上げら
れている。
そしてその脚本から、『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』や
『サイダーハウス・ルール』『ショコラ』などのハルストレ
ム監督が、いつもの優しさと淡々とした筆致で丁寧に物語を
描き上げている。
オスカー候補にも名を連ねる名匠が何故日本映画のリメイク
とも思えるところだが、監督は元々がギアと共に愛犬家とし
て知られているとのことで、そういうコンビならこれも頷け
るものだろう。少なくとも愛犬家には堪らないお話だ。
物語は、山中の寺と思われる場所から1匹の秋田県の仔犬が
送り出されるところから始まる。その仔犬は海を渡りアメリ
カの東海岸にやってくるが、檻に付けられた荷札が破れ、檻
も壊れてとある駅に置き去りにされる。
そこの駅に現れたのが、ちょうど出張帰りだった大学教授の
主人公。一目でその仔犬が好きになった主人公は、本当の持
ち主が現れるまでという約束でその仔犬を自宅に連れて行く
のだが…
ここからは、ほぼ原作と同じ物語が展開されるが、その間に
はいろいろとアメリカらしいエピソードも挿入されている。
そのエピソードがまた犬好きが創作したらしい素敵な物語と
なっているものだ。
因にアメリカ版の脚本は、新人のスティーヴン・P・リンゼ
イという人が担当している。
共演は、ジョーン・アレン、サラ・ローマー、ケイリー=ヒ
ロユキ・タガワ、エリック・アヴァリ、ジェイスン・アレク
サンダー、ダヴェニア・マクファデン。
ただ、プロローグに登場する寺が、映像は山形県にある山寺
のイメージなのだが、脚本では山梨県とされていたり、日本
人の僕にはちょっと引っ掛かるところもあった。別段物語の
本筋には関係ないし、どうでもいいことではあるが。


『美代子阿佐ヶ谷気分』
1971年ガロ3月号に発表された安部愼一原作漫画の映画化。
と言うより、元々が私小説のような原作を含めて安部愼一と
後に妻となる美代子の姿を描いた作品。
因に映画製作は、2004年に木村威夫監督の『夢幻彷徨』など
も手掛けたワイズ出版という会社が行っているが、同社では
表題作を含む安部作品の出版も手掛けており、最近再評価が
進んでいるとされる漫画家のプロモーションという意味合い
もある作品のようだ。
物語の始まりは1970年。福岡から上京して漫画家を目指して
いた安部は東京の阿佐ヶ谷に同郷の女性美代子と暮らしてい
た。その作品は、私生活を描いたものが中心であり、その中
で自らの不倫や、美代子と他の男性との性行為なども描こう
とする。
しかもそれらを実践の中で描くとしていたために、実践はし
たもののその後に罪の意識に苛まれる事態となったり、それ
らが重なって精神を病んでいってしまう。そんな1970年代を
漫画家として必死に生き抜こうとした男の姿が描かれる。
原作者の安部は1950年生まれとのことで、僕とほぼ同年代の
人のようだが、僕もこの時代から業界の隅っこにいた人間と
しては、自分の周囲にもこの主人公と同じような人たちがい
たことは記憶にある。そんな記憶が甦ってくる作品だ。
一方、本作を監督した坪田義史は1975年生まれのようだが、
飲み屋の風景などはこれが定番の撮り方だとしても、1970年
頃の雰囲気をよく捉えているように観えた。自分たちもあん
な風に飲んでいたことは確かだ。その辺ではちょっと身に詰
まされる作品でもあった。
出演は、漫画家役に水橋研二、美代子役に舞台女優の町田マ
リー。他に本多章一、松浦祐也、あんじ。また編集者役で佐
野史郎。さらに漫画家の林静一ら「ガロ」ゆかりの人々多数
がゲスト出演している。
映画の後半では、一時行方不明だった安部のその後が描かれ
たり、音楽には安部の息子たちが結成しているインディーズ
バンドがフィーチャーされるなど、映画の全体が安部への賛
歌のようにも描かれていた。
観ていて自分自身の青春時代が甦ってくるような作品でもあ
り、いろいろな意味で興味深い作品であった。

『島田洋七の佐賀のがばいばあちゃん』
漫才師の島田洋七が、幼少時を佐賀県の極貧の祖母の家で暮
らした思い出を綴ったベストセラー本から、自らの企画・脚
本・監督で映画化した作品。
同じ原作からは2006年に吉行和子主演による映画化、2007年
に泉ピン子主演によるテレビドラマ化、その他に漫画やゲー
ム、舞台化などもあるようだが、今回は原作者本人の監督で
再度の映画化が行われたものだ。そのため題名にも監督名が
追加されている。
内容は、広島県から家庭の事情で佐賀の祖母の家で暮らすこ
とになった少年の成長に併せて、極貧の中での祖母の生活の
知恵や当意即妙の言行録が綴られているもので、特にその言
行録には現代にも通じるものが数多く含まれている。それは
正に今の時代にも活かせるものと言えるかもしれない。
その一方で、今では失われてしまった人間と自然との共生の
ようなものも描かれている。実際映画の中では、川で冷やし
たトマトを食べるシーンなどもあるが、僕自身の子供時代を
考えても、滋賀県にあった両親の実家を訪ねたときには、ト
マトやスイカなどが川や井戸で冷やされていて、それこそ天
然の冷蔵庫だった。
そんなことが当り前だった時代もそれほど昔のことではない
のだが、それを記憶に留めているのも僕や原作者の世代まで
なのかもしれない。この映画を観ながら何か大きなものを失
ったような気持ちにもさせられた。
出演は、ばあちゃん役に香山美子、母親役に高島礼子、そし
て徳永昭広(洋七)少年の役を瀬上祐輝、原田祥、森田温斗
が演じている。また島田紳介、東国原宮崎県知事や、監督本
人らもゲスト出演している。
因に、昭広少年は野球がかなり得意だったようで、映画の後
半ではそれに纏わる物語も展開される。それはちょっとした
感動の展開ともなるものだが、僕自身は、この展開をもう少
し盛り上げても良かったのではないかと感じた。
多分、監督には自慢話になってしまうことに気兼ねがあった
のかもしれないが、これでは少し中途半端な感じだ。その努
力する理由などももう少し丁寧に描いて欲しかったもので、
この辺が自分で映画化していることの難しさかなあ…とも感
じられた。


『蟹工船』
昨年来突然ブームになっているという小林多喜二の80年前の
原作を、『弾丸ランナー』などのSABU監督で映画化した
作品。
僕はSABU監督の作品はあまり観ていなくて、過去に真面
に鑑賞したのは2003年東京国際映画祭で特別招待上映された
『ハードラックヒーロー』のみ。従って監督の作品の印象は
明確ではないが、何となく現代風のアクションのイメージを
持っていた。
その監督が、1929年に発表された日本のプロレタリア文学の
代表作とされる小説を映画化したことには、正直に言って多
少の違和感も感じながら完成披露試写を観に行ったものだ。
しかし観終えた感想は単純に面白かった。
物語は、北洋で蟹を漁獲しながらその船内で蟹缶に加工する
工場も内設する蟹工船を舞台に、高価な蟹缶を製造しながら
も不当に安い賃金と過酷な労働環境で作業をしていた労働者
たちが、自らの立場に目覚め団結し、資本家と対立して行く
姿が描かれる。
そこにはロシア(ソ連)との関係や帝国海軍の介入など、現
代社会とは異なる背景もありはするが、全体的な労働者と資
本家などの図式は現代にも共通するし、特に前半の労働者の
自覚の無さには、現代の若年労働者の姿がオーヴァラップし
てくるものだ。
そんな原作からの脚色も手掛けたSABU監督は、現代的な
要素も融合させた見事な脚本を作り出している。そこには、
原作に込められたメッセージを明瞭に残したまま、さらにド
ラマティックに物語が展開されている。
また、絵コンテも描くというSABU監督はセットや衣装、
CGIなどにも見事な雰囲気を作り出した。それは特にセッ
トでは、蟹缶工場という特殊な空間を、匂いまで漂ってくる
ようなリアルさで描き出しているものだ。
そしてそれはレトロでありながらポップ(上映後の記者会見
では監督はこの言葉を嫌っていたようだが…)であり、現代
の若者にもアピールする感覚で描かれている。特にSF映画
ファンには『メトロポリス』を思い出させる魅力が感じられ
た。
出演は、労働者役に松田龍平、高良健吾、柄本時生、新井浩
文、お笑いコンビTKOの木本武宏と木下隆行。そして監督
官役に西島秀俊。原作は特定の主人公のいない作品だが、映
画では彼らが演じる登場人物が見事なキャラクターでアンサ
ンブル劇を展開している。
物語は間違いなく現代に通用するものだし、そのメッセージ
も力強く訴えてくるものだ。この作品を現代の労働者の全て
の人々に観てもらいたい思いがした。
それから試写会場では、来場者にお土産としてカニカマの缶
詰が配られた。その時は本物じゃないんだと笑っていたが、
後で説明を聞くと映画の撮影でも小道具として使われたもの
とのこと、見た目もそっくりだし味も良いものだった。

『湖のほとりで』“La ragazza del lago”
2007年ヴェネチア国際映画祭で映画記者賞を受賞。2008年の
イタリア・アカデミー賞では史上最多の10部門受賞を達成し
たという作品。
湖のほとりの村で幼女が行方不明になり、その捜索のために
村に越してきたばかりの刑事が駆り出される。しかしそれは
思いも拠らない事件へと彼を誘うことになる。1人の女性を
巡って、村人たちの生活に隠されたいろいろな事情が明らか
にされて行く。
イタリアでは、1988年の『ニュー・シネマ・パラダイス』、
1997年『ライフ・イズ・ビューティフル』に続く10年に1度
の名作と呼ばれているようだ。確かに、1つの事件を巡って
人々の葛藤や、いろいろな思いが綴られたこの物語は深い作
品と言えるものだ。
しかし、もっと単純に人の喜びや哀しみを描いた上記の2作
品に比べると、本作の物語は相当に入り組んだものであり、
そこに描かれる人々の心の動きも単純明快なものではない。
その複雑さ故に、僕は本作を上記の作品と同列には評価でき
ないように思えた。
因に本作は、ノルウェーを舞台に2002年発表されたミステリ
ーの原作を、北部イタリアを舞台に描き直したものとのこと
だが、描かれている内容は単純な犯罪の謎解きだけではない
ミステリーの枠を超えるものだ。
その原作も、文学賞を受賞するなど評価の高いもののようだ
が、その複雑な人間模様を丁寧に解きほぐして描き直した脚
本も見事なものと言える。その脚本は2005年6月に紹介した
『輝ける青春』などのサンドロ・ペトラーリアが担当してい
る。
監督は、イタリアの人気監督ナンニ・モレティの下で助監督
を務め2001年12月に紹介した同監督の『息子の部屋』にも参
加しているアンドレア・モライヨーリ。本作は長編監督デビ
ュー作となるもので、上記の受賞10部門の中では監督賞と新
人監督賞も同時に獲得した。
出演は、昨年東京国際映画祭ワールド・シネマで上映された
『ゴモラ』に出演のトニ・セルヴィッロ、『レインマン』に
も出演の国際派女優ヴァレリア・ゴリーノ、『サン・ロレン
ツォの夜』などのオメロ・アントヌッティ、『ハンニバル』
などのファブリツィオ・ジフーニ、『イル・ポスティーノ』
などのアンナ・ボナイウートら、イタリアを代表する名優た
ちが見事なアンサンブル劇を展開している。
        *         *
 後は製作ニュースを紹介しておこう。
 まずはソニーから、日本では『ワンダと巨象』のタイトル
で知られているPlayStation 2用のヴィデオゲーム“Shadow
of Colossus”をアクション映画として製作する計画が発表
され、その脚本家として、現在McG監督がディズニーで進め
ている“20,000 Leagues Under the Sea: Captain Nemo”の
リライトも手掛けているジャスティン・マーカスと契約した
ことが報告された。
 この原作となるゲームは、2005年に発表されたもので、同
年度のGDC(Game Developers Conference)が選定する年
間最優秀ゲーム(Game of the Year)に日本作品として初め
て輝いたとのことだ。ゲームの物語は、ワンダと名告る主人
公が、死の淵にいる少女を救うために、荒野を旅して16頭の
巨大生物を倒して行くというもの。その全てに成功すれば、
少女に新たな生命が与えられるというもののようだ。
 因にゲームを制作したのは、宮部みゆきがノヴェライズし
たことでも話題になったゲーム『ICO』と同じチームで、
その世界観やヴィジュアルなどでも高く評価されている。ま
たこのゲームは、2007年にアダム・サンドラーが主演した映
画『再会の街で』で、9/11を引き摺る主人公が填っている
ゲームとしても画面に登場していた。
 そのゲームを新たにアクションドラマとして映画化するも
のだが、元々のゲームでは主人公の背景などはほとんど説明
されていないとのことで、そこからどのように物語を構築し
て行くかにも注目が集まりそうだ。
 ただし脚本を契約したマーカスは、上記の他にもワーナー
でDCコミックスを原作とする“Suicide Squad”と“Green
Arrow: Escape From Supermax”、さらに以前にも紹介した
“He-Man and the Master of the Universe”や“Voltron:
Defender of the Universe”“Hack/Slash”などといった計
画にも関っており、一体どの作品が先に進められるか定かで
はないようだ。
        *         *
 ワーナー傘下のニューラインで復活が計画されている“A
Nightmare on Elm Street”の殺人鬼フレディ・クルーガー
役にジャッキー・アール・ヘイリーの起用が発表された。
 1984年に製作されたオリジナル版でフレディを演じたのは
ロバート・イングランド。その後9作に及ぶシリーズや2度
のテレビシリーズでも主役を演じてきたが、今回の復活では
その席を譲ることになったようだ。因に以前のシリーズは、
『LOTR』以前のニューラインでは稼ぎ頭だったとされて
いる。
 その役柄を引き継ぐことになったアール・ヘイリーだが、
彼自身が2006年の『リトル・チルドレン』でアカデミー助演
賞にノミネートされて映画界に大復活したことは記憶に新し
いところで、元々は1976年に始まった『がんばれベアーズ』
シリーズの3作に出演するなど子役の人気スターだった。し
かし、1993年以降は映画界を離れ、運転手やピザの配達人な
どもしていたとのことで、2006年の復活劇には本当に喝采が
贈られていたものだ。
 というアール・ヘイリー主演による新版“A Nightmare on
Elm Street”は、脚本を1997年にヴァル・キルマー主演で映
画化された『セイント』などのウェズリー・ストリックが担
当し、ヴェデオ監督出身のサミュエル・バイヤーの監督で、
5月にシカゴで撮影が開始されることになっている。また、
フレディの標的となる10代の出演者として、テレビシリーズ
“Smallville”や“Veronica Mars”に出演していたカイル
・ゴルナーの共演も発表されている。
 なお今回の復活版は、ニューラインと“Transformers”な
どのマイクル・ベイ監督が主宰する製作プロダクションのプ
ラティナム・デューンズの共同製作で実現されるものだが、
この両社では先に“Friday the 13th”の復活も実現して、
2月13日の金曜日に全米公開された『新13金』は6500万ドル
を稼ぎ出しているそうだ。
        *         *
 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』の映画化を担当し
たイギリスのマイク・ニューウェル監督が、1930年代に発表
されたジョン・メイスフィールド原作の児童書“The Box of
Delights”の映画化を進めると発表した。
 物語は、時間旅行を可能にする魔法の箱を手に入れた少年
を主人公としたもので、同じ原作からは、1984年にBBCで
テレビドラマ化されたこともあるようだが、ニューウェル監
督自身は、「子供の頃にラジオで放送されていたシリーズが
忘れられない」とのことだ。因にこのラジオシリーズでは、
「ハープ演奏のテーマ音楽に続いて、ファンタスティックで
ミステリアスな魔法の物語が展開していた」そうだ。
 そして今回の計画では、脚本は、2005年9月に紹介したダ
ニー・ボイル監督の『ミリオンズ』などを手掛けたフランク
・コトレル・ボイスがすでに執筆中で、それが完了し次第本
格的な準備がスタートするようだ。
 なおニューウェル監督の新作では、ディズニーでジェリー
・ブラッカイマー製作による“Prince of Persia”がすでに
撮影完了して、ポストプロダクションの段階となっている。
        *         *
 最後に続報で、4月1日付第180回で“Jonny Quest”の計
画を報告したアンディ・フィックマン監督の次回作として、
ディズニーが進めている“You Again”という作品と契約し
たことが発表された。
 作品は、自分の兄弟の結婚相手が高校時代の天敵同級生と
知った若い女性を主人公にしたコメディとのことで、ファン
タシー系の作品ではないようだが、取り敢えず前回紹介した
中には挙がっていなかった計画が突然出てきたものだ。因に
発表では撮影は今年の夏後半に行われるとのことで、現在は
主演女優を含むキャスティングが行われている。
 ところでフィックマン監督に関しては、前回も紹介したよ
うに各社からのオファーが殺到しているものだが、その中で
ディズニーは2007年の“The Game Plan”、2009年“Race to
Witch Mountain”に続けて3作連続の契約を結んだもので、
正に機先を制したという感じのようだ。
 今回の作品は、紹介された内容からはそれほど撮影に時間
が掛かるとは思えないが、撮影を順調に進めて、出来るだけ
早く前回紹介した作品群にも取り掛かって貰いたいものだ。


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井口健二