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■ 藤原伊織(3)
『ダックスフントのワープ』 これは、すばる文学賞受賞作品でデビュー作になるのかな。 スケボーに乗ったダックスフントのユーモラスな絵が表紙で、ちょっと絵本っぽい印象を受ける。 でも、「テロリストのパラソル」や「ひまわりの祝祭」そのほかの作品と比べると、あからさまに雰囲気が違う。 ミステリーでもハードボイルドでもない。文学賞を取るぐらいだから、こういうのは純文学と呼べばいいのかな? 日本文学部卒というのが恥ずかしいぐらい純文学とは縁のなかった管理人は、ここでとても悩んでしまった(笑) だって、管理人の卒論は「泉鏡花」だったんだもの。 近代文学はかじっても現代文学とは無縁で、大江や安倍に坂口、丸谷も中上も石川もゼミでは受けたけどちんぷんかんぷんという体たらく‥(^^;A いま読んでもきっとわかんないと思う(だめだな‥/笑)
それはさておき、 作中で語られるお話が「ダックスフントのワープ」についてなのだけど、最初は「ダックスフントの冒険譚」なのかなって思いながら読み進めていた。 でも、これはそんな甘い話じゃなかった。 ダックスフントの考えること、思うことは、私たち誰でもが日々心の奥底で感じていることと重なる。 作中の登場人物の三人の思いや行動が、ダックスフントの決断と重なり、その結果はどうしようもないほどの切なさを生んだ。 そして、ハッピーエンドを期待する心をあっさりと裏切ってくれる。 思わず、そんな‥って呟いてしまった。 藤原伊織という作家は、私の安直な部分を嫌というほど突いてくれる。 次のページをめくるのを躊躇うような作家ではある。
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2007年11月22日(木)
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