shionの日記
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 榊 莫山展

11月に入ったとたんに、一気に寒さがやってきた…というのは他所のことで、広島の日中はまだまだ20℃を越える暖かい日が続く。
それでも、今日は雨が降ったせいで寒いから、お布団なんかもそろそろ肌掛けから分厚いのに変えないといけないかな…
でも羽毛だから寒いと思ったことはないから、きっと12月までこのまま?
単にぐうたらなだけだったりして(笑)


昨日は、友人と「榊 莫山」展を観に行った。
最終日ということもあって、会場はかなりの人だかりだったので、凄いなあと思っていたら、サイン会があったようだ。
皆、2000円の図録を購入してサインの列に並んでいる。
絵画展に行くと、たまに絵葉書なんかを買うこともあるけれど、よほど好きな画家でない限り図録の購入はしない。
ぐるりとひとまわりして、この方の書と画が実に伸びやかなので驚いた。
書画の大家というから、もっと堅苦しいものをお描きになるのだと思っていた。
でも、展示されていた書画は、どれも型にはまらないものばかり。
書体がとても暖かく感じ、使っている色も墨色だとは思えない色の優しさがある。
淡色使いなせいもあってかなり好みだった。
カレンダーが出ていたので買おうかと思ったけど、残念ながら気に入った絵が1枚も入っていなかったので断念。

図録と言えば、自分が持っている図録でいちばんのお気に入りは「鏑木清方」のもの。
これは、偶然だったのだけど京都に行った折に、京都博物館(だったと思う)で「鏑木清方生誕百年」と銘打った展覧会をしていたのだ。
で、京都観光そっちのけで、そっちに出かけていった私。
何故、鏑木清方がお気に入りなのかと言うと、大学の卒論が「泉鏡花」だったせい(笑)
鏑木清方は鏡花作品の挿絵を多く手がけていて、好きでたまらない絵が幾つもある。
もちろん、本物は買えないから、図録と泉鏡花大全集で楽しむしかないのだけれど。
近代日本美人画の大家には様々に有名な人がいるけれど、「伊藤深水」(この人は「鏑木清方」のお弟子さんだった)「上村松園」「寺島紫明」などなど…でも、妖艶さや幽玄にかけては鏑木清方がいちばんだと思う。


2001年11月14日(水)
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