せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2009年09月12日(土) お墓参りと精算会

9月12日(土)
 劇団員の荒俊樹くんのお墓参りに行く。
 今年の4月に一度行って以来、二度目になる。
 最寄りの駅で待ち合わせて、総勢12名で墓苑までの道を歩いた。
 荒くんが亡くなってもう丸二年が過ぎた。実は彼の死を知ったのは、ずっと最近になってからだ。
 gaku-GAY-kaiへの出演と本公演の制作の手伝いをいつもお願いしていた荒くん。
 一番最初は、ぷれいす東京のイベントでの二人芝居で共演した。彼のアイデアで僕が書いた台本。
 止まってしまったエレベーターの中の二人のゲイ。この芝居は、後にフライングステージの本公演「プレゼント」の中の場面になってる。
 だから、ずっと連絡が取れなくても、頼りがないのは元気なしるしと思っていた。
 そういう距離の友達づきあい、劇団員どうしのつきあいだった。
 彼の友人から亡くなったという連絡をもらい(それも何ヶ月か経ってから)、それでも、なかなかご家族と連絡が取れず、こうした別れ方もしかたないのだと、受け入れるしかないと思っていたところ、フライングステージのHP経由で彼の大学時代のお友達から連絡をいただき、ご家族とお話することができたのだった。
 ずいぶん長いつきあいのに、なんて友達甲斐のない友達なんだろうと、かなしく申し訳ない。
 その気持ちは今も変わらない。
 今回のお墓参りは、僕たち彼の友人ばかりで、なんだかにぎやかに。
 駅から墓苑までの道を大勢で歩くのは、なんだか遠くの稽古場へ向かう時のようだなあと思った。
 顔ぶれには、久しぶりに会う面々が何人も。
 駅で集合したときには、誰かが「これで芝居ができるね」と言ったくらい、なんだかほんとに芝居のために集まったよう。
 薔薇がたくさん植えられたきれいな墓苑。
 なぜか一列にならんで一人ずつ手を合わせた。
 帰り、駅近くのファミレスでみんなで食事をした。
 こちらもまた、バカな話に笑いながら楽しい時間を過ごす。
 もう会えない彼のことを思いながら、みんなが笑っていた。
 いい時間をもらったなあと、そのことを荒くんに感謝したいような気持ちになった。
 また今度来ようと思う。
 写真は、最初の二人芝居の時に劇中で使った熊のぬいぐるみ。
 そのまんま「プレゼント」でも使った、荒くんからのプレゼント。

 夜は、G.comの精算会@下北沢に顔を出す。
 その前に、「根岸の一夜」のためにメーク用品の買い物。いつもの本多劇場のビルのメーク用品屋さんで、あれこれ相談しながら。
 精算会では、公演のビデオをみんなで見た。
 いつもは、苦手な記録ビデオ鑑賞なのだけれど、今回、一度も見れていない場面がいくつもあるのと、自分がどんなことをしているか、どんなふうみ見えるのかとても気になるので、じっくり見せてもらった。
 楽しい時間を過ごした。感謝。
 明日は「根岸の一夜」の最後の稽古。よし、がんばろう。


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