せきねしんいちの観劇&稽古日記
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9月12日(土) 劇団員の荒俊樹くんのお墓参りに行く。 今年の4月に一度行って以来、二度目になる。 最寄りの駅で待ち合わせて、総勢12名で墓苑までの道を歩いた。 荒くんが亡くなってもう丸二年が過ぎた。実は彼の死を知ったのは、ずっと最近になってからだ。 gaku-GAY-kaiへの出演と本公演の制作の手伝いをいつもお願いしていた荒くん。 一番最初は、ぷれいす東京のイベントでの二人芝居で共演した。彼のアイデアで僕が書いた台本。 止まってしまったエレベーターの中の二人のゲイ。この芝居は、後にフライングステージの本公演「プレゼント」の中の場面になってる。 だから、ずっと連絡が取れなくても、頼りがないのは元気なしるしと思っていた。 そういう距離の友達づきあい、劇団員どうしのつきあいだった。 彼の友人から亡くなったという連絡をもらい(それも何ヶ月か経ってから)、それでも、なかなかご家族と連絡が取れず、こうした別れ方もしかたないのだと、受け入れるしかないと思っていたところ、フライングステージのHP経由で彼の大学時代のお友達から連絡をいただき、ご家族とお話することができたのだった。 ずいぶん長いつきあいのに、なんて友達甲斐のない友達なんだろうと、かなしく申し訳ない。 その気持ちは今も変わらない。 今回のお墓参りは、僕たち彼の友人ばかりで、なんだかにぎやかに。 駅から墓苑までの道を大勢で歩くのは、なんだか遠くの稽古場へ向かう時のようだなあと思った。 顔ぶれには、久しぶりに会う面々が何人も。 駅で集合したときには、誰かが「これで芝居ができるね」と言ったくらい、なんだかほんとに芝居のために集まったよう。 薔薇がたくさん植えられたきれいな墓苑。 なぜか一列にならんで一人ずつ手を合わせた。 帰り、駅近くのファミレスでみんなで食事をした。 こちらもまた、バカな話に笑いながら楽しい時間を過ごす。 もう会えない彼のことを思いながら、みんなが笑っていた。 いい時間をもらったなあと、そのことを荒くんに感謝したいような気持ちになった。 また今度来ようと思う。 写真は、最初の二人芝居の時に劇中で使った熊のぬいぐるみ。 そのまんま「プレゼント」でも使った、荒くんからのプレゼント。
夜は、G.comの精算会@下北沢に顔を出す。 その前に、「根岸の一夜」のためにメーク用品の買い物。いつもの本多劇場のビルのメーク用品屋さんで、あれこれ相談しながら。 精算会では、公演のビデオをみんなで見た。 いつもは、苦手な記録ビデオ鑑賞なのだけれど、今回、一度も見れていない場面がいくつもあるのと、自分がどんなことをしているか、どんなふうみ見えるのかとても気になるので、じっくり見せてもらった。 楽しい時間を過ごした。感謝。 明日は「根岸の一夜」の最後の稽古。よし、がんばろう。
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