せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2006年03月07日(火) |
富士見丘小学校授業 「宇宙人の新撰組」稽古 |
今朝起きたら、左耳が聞こえない。昨日スタジオでヘッドフォンをかけたときから、なんだかおかしいとは思ったのだけれど、あららというかんじ。 ぼくは、ずいぶん前から左耳がよく聞こえなくて、耳鳴りが持病なのだけれど(台本書けなさのストレスから来た、突発性難聴だと思ってる)、今朝はまるっきり聞こえない。びっくりする。ストレスって何?と不思議な気持ちだ。 絶対王様の稽古はとても楽しくて、今回初めての鹿殺しさんたちもとてもすてきな人たちで、芝居をしてることそれ自体がとってもハッピーなのに、それで何がストレスになってんの?と自分に問いただしたい。 今日は2時間目から富士見丘小学校の授業を見学させていただくことになっているので、シャワーを浴びて、とりあえず出かける。ラッシュにもまれて、明大前に着いた頃、ようやく「あ、戻った」というかんじで電車の音が立体的に聞こえてきた。まずはよかった。 授業は、2時間目が長崎先生による5年1組の国語。4月から演劇授業を一緒にやる子供たちだ。伊藤さんと拝見する。教科書を使っての授業だけれど、子供たちが話し合う。情景を考えて、それぞれの意見を言い合う。発表のしかたもとてもいい、自分の意見だけでなく、人の意見も代弁する。演劇授業の参考にと思って、うかがったのだけれど、とてもおもしろかった。 3時間目までの20分休み、今日は全校での持久走。3Fの教室から、みんなが(先生方も)走っているようすを見させてもらう。 初めは、「それは持久走じゃなくて、ダッシュでしょ?」というくらいだったのが、だんだん落ち着いていく。走り方も一人一人ばらばらで、知っている6年生の子たちは、やっぱりその子らしい走り方。一緒に走っている仲間とのようすもほほえましい。先に下級生が終わって、上級生だけになると、またペースが速くなった。わざとじゃないんだろうけど、なんだかいいねと伊藤さんと話す。 3時間目は、甚野先生による算数。篠原さんも一緒に。少人数クラスでの授業。さっきの持久走の話から授業に入っていくその自然さとうまさに感動する。 学校の先生というのは、教壇に一人たって、授業時間いっぱい一人芝居をしているようなものだと思っていたのだけれど、今日の甚野先生の授業は、そのイメージをぐーんと上回るおもしろいものだった。 授業を進めていく先生の話し方もとてもおもしろいのだけれど、子ども達一人一人との会話、そして、ぴりっと厳しくなる瞬間のあざやかさ、そして、何よりも算数を教えるプロとして子供たちに向き合っている姿がステキだった。 4時間目は、2組で長崎先生の国語。1組と同じ内容だったのだけれど、子供たちが違うとこれだけ違うんだというのがおもしろかった。 教室の雰囲気も1組と2組とは全然違う。そのこともあらたな発見だった。 授業のあと、給食をいただいて、今日の授業のこと、そして来年度の演劇授業の打ち合わせ。今年以上に先生方に参加していただくかたちの授業になりそうだ。今日初めて間近で見た子供たちとのこれからの一年。楽しみがいっぱいだ。 休み時間に6年生と再会する。あいさつやおしゃべりをいろいろするなか、「放課後の卒業式」のセリフをまたやってくれる子が何人もいてうれしい。 中でも、「未来の友情」の炎役だったジュンヤくんが、女の子たちに「炎やりなよ!」と言われて、「え……?」と言いながら、「違う、違うんだ!」という場面をやってくれて、うれしかった。終わった芝居で遊べるっていうのは、彼らの中に、芝居がいい思い出として残ってることだと思う。今度会うのは卒業式だ。「泣かないでね」とさんざん言われて、いつもなら「泣かないよ!」と言い返すのだけれど、もうボロ泣きしてしまうことは明らかなので、「泣くよ、泣くとも」と返事しておく。 夕方から稽古場へ。笹木さんは昨日よりも少し顔色がいい。稽古も順調。稽古のあと、王様チームは今日もまた音響さんの事務所へ。朝から夜までほんとに大変だ。 僕らは、稽古だけで参加させてもらっているのだけれど、王様のメンバーのがんばりには頭が下がる。 夜、高円寺に寄って、荷物をピックアップする予定が変更に。まっすぐ帰ってくる。
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