twilight shackles
枷夜(かや)



 三日坊主:2

思えば..
この人に脱がされるの...久しぶりかもしれない
自分で脱ぐのもドキドキするけど...
ゆっくり、ゆっくり脱がされるのもドキドキ
この音...どうか、どうか...聞こえませんように...

ソファに座るように言われ...もう一度座った
あの人が私を抱きしめた...

「誰かに...奪われたのかと思った...」

搾り出すように言ったその言葉...ドキっとした

「私は、あなたで最後だと言いました」
「私は...信じてたよ...」

ずっと抱きしめて...離さなかった
離れようとしても、引き戻した
床に散らばる自分の服を手に取ろうとしても
あの人の言葉がそれを止め...引き戻される
それを繰り返しながら...話をした

私は、一人...野良犬なんだから...
そう、私が言うたびに
「野良じゃない...一人じゃない...」
そう言い続ける...
私のことを「奴隷の名前」で呼ぶけど
私は絶対に呼ばなかった...呼びたくなかった
自分は、野良で、誰にも飼われていないのに
なぜ、この人を飼い主だと...言わねばならない?

私は、飼われることで...安心を手に入れたかった...
手に入らないと感じたなら、そこに居る必要がない
この人だって...きっと私を手元に置く『意味』を無くしたら
私を捨て置いて他の奴隷を探す...そうでしょう?
でも、違った。私を、「唯一人の奴隷」だと...この人は言った...

でも、逃げたのに命令されて、呼び出されたと思ったら
いきなりラブホテルに連れてこられるし
部屋に入ったと思ったらこちらの言葉を
聞こうともせずに裸にしていく...
空調で寒くて風邪をひきそうだった...じゃなくて。
ここまでされて、でもこの人を...
信じろといわれても、返す言葉に困る
従う自分も自分なのだろうか...ぁぅぁぅ
ここまで書いてくとどんどん自分が情けなくなってきた

私が、この人を呼ばないことに気付いたのだろうか
「呼んで」
曲者の瞳で見つめられ...否定しても、それでも
「呼んで」
この人は私に言い続けた...
私は、本名でなく...「私だけが知る」彼の名を
小さい声で、告げた
「・・・様」「枷夜...もっと、呼んで」
「・・・様」「枷夜...」「・・・様」
交代に名前を呼び合いながら...
抱きしめる手に力がこもっていく
顔を上げて...キスを迫られた
逃げても、逃げても許してくれない
「枷夜からして...」
逃げられないと思って、言われるままにキスをする
舌が口を割って入ってきて...かき回してく
けど、そのキスは次第に互いが求め合うような...
そんな...キスに変わっていったように思えた

話の中で、私は大泣きした
この涙...一体何日分たまっていたのだろう
そう、思うくらい...涙を流した
それだけ、自分の思うものを吐き出せたと思う
「ただいま...」
最後に、私はそう告げた
ソファに座る主様は、小さな声で
「おかえり、私の枷夜」
そして微笑んだ

話はホテル入って、一時間半ほどしたと思う
携帯を見るとサービスタイムが一時間を切っていた
着替えようとした私の手を止め、主様は
自分の服を脱がせるようにと言った
仕方なく、脱がせる...全部脱ぐと主様は
「ベッドもったいないしな...」
掛け布団を剥ぎ取り、私をベッドに呼んだ
呼ばれるままにベッドに向かった
もう一度、ギュっと抱きしめてくれました
「寒い...」
「だから、ほら...もっと近くにおいで」
もっとピターってくっついてぎゅーってしてくれました

「ご奉仕してご覧?」
主様が言いました
私は、あくまでお話しに来たのであって
抱かれに来たのではないから、することに躊躇いました
だけど...まぁ、なされるがままに裸にされているあたり
そうなってもおかしくないと思われるでしょうが
私は、やっぱり抱かれたくは無かったのです
そしたら主様は私の胸などを触ってくるのです
そうやって私の中にある「淫乱」な部分を引き出す主様
主様のお言葉を受け入れ、御奉仕をはじめました

ご奉仕のあとは中に入れてくださいました
...もちろんこの時も抵抗しましたが...無駄でした(涙)

ゆっくりじっくりされたからだろう...
中に入ってくるだけで声を荒げてしまいました
自分で動かして...一度逝くと動けなくなって...
身体を起こした主様が、私を倒して
「枷夜が下。」
そのまま突き上げられる
「一緒に逝こう」
早くなる
「あああああっ...」
主様が体の上にたくさんかかった

シャワー浴びて、流して、着替えて
フロントに電話して、出ることにしました
出る前に、主様はもう一度...キスしてくれました




3日坊主の脱走犬。いいのかな...
主様に、甘えている気がした

でもね。
いろいろなものが見えたようにも思った
だから...今は...

今の自分を大切に思うことからはじめたいな

2003年06月17日(火)
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