今迄。そしてこれから。



 弥勒の月



「弥勒の月」

相変わらず、作者の藤蔵人物一人一人が個性はっきりと、
生き生きと動いていく世界を見せる力はすごい。
あっと今に物語の中に引きずり込まれていく。

時代小説とだけあって、単語や言葉遣いなどに気配りがされているようだった。
それをおいても風景の描写や人物の相対関係、微妙な心理取引が
やはりこの物語のウリだろう。
始まり方も、絶妙だ。

ただ、後半はあまりにドラマチックすぎて、なんとも
時代劇というよりは漫画ちっくな気もしてしまいましたが。

描写は本当に一言一言、一筆一筆丁寧につづられているようで
かみ締めて読むことができた。

続編に期待。


というか、やっぱりこう、なんていうか、友情がバッテリーのように
妄想をかきたててしまいますね。
うまいなぁ。




2008年10月19日(日)
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