■ゲンジツ日記■(試行錯誤中)
静花



 野良猫

昨日はすごいブルーになってしまったけど、
なぜか今日は朝起きてからすごく気分が良かった。
天気も良かったし嬉しかった。

ずっとこんな気分の良い、元気で過ごせる
幸せな日が続いて欲しいなぁって、心から思った。

ところで、
ここ一ヶ月くらい前から、お向かいのコーポに
黒と白のまだらの猫と、真っ白な猫の二匹が
住み着いていて、自分の家の窓からも良く
二匹の姿を見かけ、その愛らしい姿を見るたびに
微笑ましく思っていた。
(コーポの住人の一人がたまにエサを
あげたりしてるらしいけど、朝も夜も外を
ふらついてるので飼われてるわけではないみたい)

人慣れしていて、私が偶然通りかかった時、
白と黒のまだらの猫(自分は「黒白ちゃん」と呼んでる)が
近づいてき擦り寄ってきたりしたこともあった。

今日夜、母親と買い物から帰ってくると
なんと二匹が自分の住む社宅の敷地内に入ってきた。

私も母も喜んで、ためらいながらもその可愛さに
エサをあげた。二匹は大変お腹をすかしていたらしく、
すごい勢いでご飯を食べた。

その後も、白ちゃんはすぐ側で毛づくろい、
黒白ちゃんはなんと、かがむ母のひざの上に自ら乗ってきて、
頭をなでられると気持ちよく目をつぶった。

正直ビックリした。
「野良猫なのに、こんなに人に慣れてるものかなぁ??」って。

・・もしかして昔は飼われていたのかもしれない。

白い猫はいついてるコーポの右端の人の出窓で数ヶ月前
姿を見かけたことがあった。
そのときは、てっきりその人の猫だとばかり思ってた。

・・・でも、その人がいつの間にか引越した時も
その白い猫は残された。

・・・。

愛情に飢えてるような猫たち。
母の膝の上で安心したように嬉しそうに
身体を丸めて眠っている猫を見て
すごく切ない悲しい気持ちになった。

自分たちも社宅住まい…
たとえその猫達が不憫でも、飼うことはできない。

たとえこの猫たちが、これから寒い冬がやってきて
凍えても、助けてあげられない。

人間に捨てられて、自分たちにに愛情を求められても
この猫たちをどうすることもできない・・。

こんな可愛い、愛らしいのに、人間に対し人懐っこいのに
だからといって”自分に居ついちゃうと困る”から、
”自分は飼えない”から、
そっけなくしないといけない・・・・・。

自分の無力さやズルさを痛感した。
結局「偽善者」でしかいられない、
助けてあげられない、愛情を与えてあげられない
弱い自分・・・。
そして罪のない猫達のおかれてる現実。

情が移ってしまえばしまうほど、
深入りしてしまえばしまうほど、
辛くなるだろう。

だからあまり関わらないようにしたほうが
いいと思った・・・。

自分もあと数ヶ月で引っ越す身だし・・・。

・・・・・

なんだかとても悲しくて、
なんだか泣きたい気分になった。



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2002年10月24日(木)
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