にあ日記
酒と薔薇の日々(目次の★は更新分)|酒(過去)|薔薇(未来)
昨日ヴィタールを見て想い出したことがいくつかあった。
実はかつてワタシがとても大好きだったある人も、 今、ほとんど記憶がない状態にいるのだ。 今は会うことも叶わないし、今後記憶が戻る保証もないらしいけれど、 つい最近、誕生日に花を届けてもらったらとても喜んでいたらしい。 自分が忘れてしまっても、自分を覚えてくれている人がいる−− それはどんな感覚なのか、想像もできないけれど。 忘れられて悲しい、と言うよりも、宙に浮いてしまったような気持ちが 少し「“ムコウ”で待っている間の涼子」と重なった。
そして、昨年逝ってしまった我が友のこと。 前日まで彼女がつけていた日記には、 まるでそうなることを知っていたかのような記述があった。 今でも残る彼女の日記へのリンクやメールアドレスを、 ワタシは未だに消せずにいる。 沢山の果たせなかった約束や形見の指輪が、たまに迷ったとき ワタシの背中を押してくれたりする。
そういえば自分は、かつてある人と約束をしたことがある。 彼は鍼灸の開業医なのだが、鍼灸の免許を取るにも解剖学が必要で、 その人が解剖をしていた当時、どういった経緯かは忘れたが 「左手だけあげる」約束をした。 もし自分が死んで、内臓はドナーになって誰かに回しても、 左手のみはヤツが開くという約束だった。 よく考えたらもう開業してるんだから、解剖する事なんて無いんだけどね(苦笑)
なんだかヴィタールという映画とかぶる記憶があるっていうのも ちょっと変な話だが、だからこそ余計思い入れが強くなったのかもね。
西行の詩です、いい詩だよね。
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