にあ日記
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酒と薔薇の日々(目次の★は更新分)酒(過去)薔薇(未来)


2004年12月11日(土) ヴィタール

待望の塚本晋也監督作品「ヴィタール」見て参りました。
ちょっと!よすぎとピーコなんですけど(<映画だけに…って寒っ!)
実はこの映画、今年の3月からかな〜り期待していました。
夏以降しつっっっこく「いつ公開なのだ」と、助監督様に
まるで嫌がらせのようにメールしてました(スイマセン/汗)

実は記念すべき公開1回目に行こうと思っていたのに前日呑んでいたため
起きられず、第2回に行きました。
それでも塚本監督、浅野さんたち4名の舞台挨拶は見ることができました。
(ついでに助監督様にもお会いしてお話できました)
塚本監督の「ぜひ友人を誘ってきてください、解剖映画ではなく
恋愛映画と言って。…そう言っても、騙しじゃないですから。
『冬ソナ』の次は『世界の中心で愛を』叫んで、次はこれだと」
というコメントはウケた。

さて、肝心の映画ですが。ストーリーは、
医学生の高木博史(浅野忠信)は交通事故に遭い
一命を取り留めるが、意識を取り戻したらすべての記憶を失っていた。
居場所のない自分に苦しみさまよい始める博史が
唯一興味を示したのは医学書だった。やがて彼は医学部に入学する。
解剖実習が始ると、彼は記憶の空白を埋めるかのように解剖にのめり込んでいく。
解剖を続けるにつれ、現実ともう一つの世界を行き来するようになる博史。
それは愛する涼子(柄本奈美)と一緒に過ごす、鮮やかで甘やかな世界だった。
やがて博史は涼子の想いと記憶(だと博史は思っていないが)に思い至る…
一方、実習室では同級生の郁美(KIKI)が彼にコンタクトしてくる。
博史は献体された遺体を愛するかように解剖を続けていき、
徐々にどちらが本当なのかを見失い、狂気に近い様相になってゆく。
そんな博史を相手に情念を燃やす郁美…

はっきりいって今年最後に最高の映画に出会えました。
滅多なことでは映画で泣かない自分がラストシーンで思わずうっとなったほど。
解剖室内の閉じた暗い色と、青空と海のコントラストや
雨音や布の音による刺さるような表現、塚本サン独特のカラー。
もう見ている間中鳥肌立ちまくりでした。
人のココロ、愛はどこから来てどこに行くのか?
爪の先から内臓まで、あらゆるものが愛おしいと思う気持ち。
解剖中手袋を外して愛おしげに組織をなぞる指のアップシーンや
焼き場で棺桶に思わず縋ってしまうシーンがココロに刺さる。
そして、再生の物語でもあるこの映画、とりあえず皆見れ!と言いたい。
劇場出た後の、ぴあのアンケートでもべた褒めしときました。

劇場を出て呆けたように青山まで歩き、思わずavexに寄り道してまで
みんなに薦めまくってしまったよ(苦笑)
その後もエルパソやFに「見に行け、ポスター貼れ」と迫る始末
ああ、金持ちだったらチケット買いだめて配りまくるのにな〜(笑)
さて、明日の日記でもちっと個人的な感想を書きます。





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