モリハルゆ記

2010年06月02日(水) わからん

 モリハルが社会人1年生のとき、両親は住んでいた東京都板橋区大山の家が地上げにあってしまい、ほうほうの体で埼玉に引っ越した。当時は「なんでこんなイナカに?」と思ったもんだが、前妻と別居した際にはそのイナカの家に6年間お世話になってしまった。人生何が幸いするかわからん!



 そのイナカ家が主を失った。オヤジが他界し、モリハルが再婚し、残されたお袋さんが一人で住んでいたんだが、6月から施設に入ることになったので、誰も寝起きする人がいなくなってしまった。

 昭和4年生まれのお袋さん、昨年の10月、突然介護状態になってしまった。公的介護サービスを受けながらモリハルとモリハル姉さんで身の回りを世話してた。「お袋さん、姉さん、モリハルにとって何が一番いいんだろう?」7ヶ月間、何度も何度も自問自答した。

 そんな中、ケアマネージャーさんに施設入所の検討を打診したら「ここら辺りはどこも100人待ちですよ」とのこと。「先着の100名様がお亡くなりにならないと入所できないのか」と思いつつも、とりあえず申し込んだ。

 「待機順番は18番目です」と通知が舞い込む。イッキに80人飛び!「介護状態が重篤な方ばっかりですと、スタッフの対応ができないんです」というご説明だった。なるほどね、お袋さんは要介護3。要介護5ばっかり入所しちゃったらパンクするってことだ。

 完全入所までの準備期間としてショートステイ(3泊4日を月4回)をお願いして1ヶ月、「待機順番が8番になりました」との通達。な、なんで?1ヶ月で10名も死んじゃったの?「お母様の施設順応性が高いので順位が上がりました」

 お袋さんはモリハルと180度違い、他人と係わるのを極端に嫌う。「他の方へ暴力ふるわれたり、大声を出したり、重い病気をお持ちの方はなかなか・・・」他人と係わらないから暴力とか大声出さないし、認知症以外、体はいたって健康だからな。人間、最後に何が重要なのか考えさせられる出来事だ。

 とにかくお袋さん、突然施設に入所できてしまった。3食風呂付24時間介護状態。これで鍋焦がしたり、洗濯物大量に溜めたり、入れ歯を無くしたりしなくなるワケだ。

 何か不思議な感じがする。将来、自分もその状況になるかもしれない。モリハルよか7歳若い奥さんが先になるかもしれないし、30歳若い息子、32歳若い娘、47歳若い唯ちゃんがなっちゃうかもしれない。人生の終末って何がいいんだろう?自分が決めるのがいいのかな?身近な人に委ねるべきなのか?わからん、さっぱりわからん・・・わからないのが人生だってのだけ、かろうじてわかった。


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モリハル [MAIL]

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