スコヤカな時間
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2003年01月31日(金) 言葉が通じなくても

お昼休みに、近所のお店に買い物に行こうと外に飛び出した。
歩いても1分とかからないお店なので、コートも羽織らず事務所で履いているサンダルのままで。

近いからと言っても、外は雪が降っていて風もある。
寒い&雪で濡れるということもあって、思わず駆け出した。

数歩駆け出したとたんに、足を滑らせて体制を崩した。
で、まず膝が地面についた。
そして、手の平も地面についた。

ついた手の平は雪のせいですべり、そのまま前の方へ・・・。
結果、ヘッドスライディングのような状態で私は地面に倒れていた・・・。

顔をあげると、目の前に4本の足が並んでいた。

起き上がろうとすると、目の前に立っていた二人のカップルが手を貸してくれた。
立ち上がったら、腕はもちろん、胸のあたりから膝のあたりまで雪まみれで
その雪を払おうとすると、カップルの二人も一緒に雪を払ってくれた。

その時、私はその状態に違和感を感じていた。

なぜなら、その二人は無言だったから。

普通誰かが転んで、起き上がるのに手を貸したりするときって
「大丈夫ですか?」って言葉が自然に口から出てくるものでしょ?

でも、その二人は無言で私に手を差し出し、一緒に雪を払ってくれたのだ。

あまりも豪快な転び方をしたことで恥ずかしさの方が大きくて
この場を取り繕って、早く立ち去らないと!と思い、何か言おうと思っても
相手が何も言わないせいか、私も言葉が出てこなかった。

で、雪が払い終わった時に、女の子が初めて口にした言葉は「OK?」だった。
あー!この人たちは日本人じゃないんだ!とその時にやっとわかって
向こうがOKと言うなら、私も・・・と思ったけど、
とっさの一言とは難しいもので、結局私が言った言葉は「大丈夫です・・・」だった。

たぶん、台湾か香港の人だろうと思う・・・。
雪&温泉ということで、台湾や香港では北海道への旅行がブームだそうだ。
見た感じは日本人となんら変わりなくて、通り過ぎる時に聞こえてくる言葉で
え?と思うことも多い。

結局、このカップルと交わした言葉はこの一言だけだったんだけど
なんだか、すごく親切な気持ちに触れたという気がした。

パニック状態で「どうもありがとう」と言えなかったのが心残りだけど。
私のこの気持ちは彼女達に届いてたらいいな。


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