同じ空の下で。
DiaryINDEXpastwill


2002年01月10日(木) フットボール観戦記 in England

頭の、てっぺんからつま先まで衝撃にかられた。
自分が求めていたのはこれだと。

誰もが、同じ時空の中で暮らす中、明らかにそこは
ある種、異次元な、それでいて超現実的な世界
が広がっていた。

---------------------------------------------------------

去る、1月9日。僕はこの地におりて初めてのフットボール
観戦へと出かけていった。
その日のマッチアップは、チェルシー対トッテナム。
いわゆる、ロンドンダービーである。

どの国でも、ダービーとは盛り上がるもの。
その日も例外ではなかった。

ロンドンのターミナル駅の一つであるビクトリアから
地下鉄に揺られること15分。
チェルシーのスタジアムであるスタンフォード ブリッジのある
フルハム ブロードウエイに到着する。

もちろん、チューブ(地下鉄)の中は
チェルシーのチームカラーである青のユニフォームを着た
人たちで身動きもできない。
こみ上げてくる期待と、酸欠状態で胸が苦しい。

試合開始約1時間前。
僕は、駅から彼の地へと歩いていく。

道を逆流してくる人間は一人もいない。
まさに、ここには同じ目的の人間しか存在しないのである。
ごくわずかの、トッテナムサポーターを除いては。
そう、青の勇者たちの勝利を見るという目的。

そんな中、馬に乗った警察を横目にダフ屋が生計を立てようと
必死に声をからして、道ゆく人に声をかけている。
アスファルトの上の馬も見事なら、ダフ屋の数も見事である。
東洋からのお客様は彼らの恰好の獲物なのだろう、
僕は、数えられぬほど行く手を阻まれた。

--------------------------------------------------------

青の波に、乗っかりスタジアムに到着する。
試合開始まで、50分はある。

とりあえずは、スタジアムの周りを1周してみる。
パブという、パブには、戦いに向けて男たちが
エネルギーをためている。
フットボール=ビール。言わずと知れたイングランドの習慣である。

極度の期待と、人ごみの中にいるためか、
少々の疲労を感じ始めた。
このままでは、試合前に疲れ果ててしまうと思った僕は
一息入れようと、ホットドックを購入する。
パン+オニオン+ソーセージといった何ともシンプルなもの。
ソーセージは恐ろしいぐらいに焦げている。
あの雰囲気がなければとてもではないが食べられる一品ではない。

そうこうしているうちに、ゲートが開く。
いざ、スタジアムのなかへ。
(つづく)


T |MAIL

My追加