ICAN事務局長来日 安倍首相、なぜ会わぬ 官房長官「日程が合わない」 被爆者「逃げ回っている」(毎日新聞 2018.01.16)昨年のノーベル平和賞を受賞した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)事務局長で来日中のベアトリス・フィン氏(35)が、安倍晋三首相との面会を政府に求めたが、日程を理由に断られた。ICANの尽力で実現した核兵器禁止条約に日本は参加していない。それでも、唯一の戦争被爆国トップとして会って話をすべきでは、との声が上がっている。 首相は東欧を歴訪中で17日に帰国の予定。12日に来日したフィン氏は16、17日と東京に滞在し、18日に日本を離れる。フィン氏は15日、広島市内で原爆資料館を見学後、報道陣に「他国の指導者たちとは面会できたこともあり大変残念。特に日本は(被爆という)独自の経験があり、首相や日本政府の方々と話をしたいと思っていた。次の機会に期待している」と語った。 一方、菅義偉官房長官は同日、記者会見で「日程の都合上難しいということで、それ以上でもそれ以下でもない」と語った。ICANはフィン氏が東京滞在中に首相と面会できるよう、内閣府へ昨年12月以降、文書で2度要請していた。 なお、安倍首相と海外のノーベル賞受賞者の面会は、2014年のポール・クルーグマン氏、15年のロバート・マートン氏、16年のジョセフ・スティグリッツ氏(いずれも経済学者)の例がある。 核兵器禁止条約は核兵器の使用、開発、実験、製造、保有や、核抑止力の根幹である威嚇を禁じ、国連で昨年7月、122カ国の賛成多数で採択された。米国の「核の傘」の下にいる日本は交渉に参加しなかった。 東京大の西崎文子教授(外交史)は「日本政府も最終目標は核兵器廃絶と主張しており、ノーベル平和賞受賞者に敬意をもって応じるのが筋。考えが相いれない団体にも耳を傾ける姿勢は政権の評価を高めたはずで、残念な判断だ」と話す。 日本原水爆被害者団体協議会の箕牧(みまき)智之代表理事(75)は「首相にはがっかりだ。政府は『核の傘』の下にいるのがベストだと思っているのか」と不信感を口にした。 長崎の被爆者で原水爆禁止日本国民会議の川野浩一議長(78)も「首相は条約に参加できない理由を自信を持って説明できないのではないか。被爆国として本来はノーベル平和賞への祝辞を述べるべきなのに、述べずに逃げ回っている」。同じく被爆者で日赤長崎原爆病院の朝長万左男(ともながまさお)名誉院長(74)も「日程上の都合なら仕方ないが、重要なのはフィン氏のメッセージを政府が受け止めるかどうかだ」と語った。 フィン氏「核禁止条約議論主導を」 フィン氏は13日に長崎市内で、安倍首相に会えたら何を伝えるかとの記者の質問に、次のように答えた。 ◇ 北朝鮮で核兵器が使われれば地理的に日本にも影響がある。核兵器の問題では米国の多数の同盟国の中でも特に日本にリーダーシップを発揮してほしい。日本こそ唯一の戦争被爆国で、実体験者はワシントンでもモスクワでもなく長崎、広島にいる。核兵器が使われるとどんな状況になるのか、皮膚がどのように溶け、どんな臭いがするのか分かっているのは日本人だけだ。日本が核兵器禁止条約に署名しても米国との固い同盟は保てる。2国間同盟は一方通行ではないはずだ。安倍首相のリーダーシップで、条約参加のために国民的な議論を開始してほしい。 「なぜ会ってくれないんだ」と言われましても、安倍首相は17日まで欧州歴訪しているんですよね。ICANによると2回も面会を申し込んだと言っているのですが、それが先月の12下旬なんだそうです。#ICAN は12月下旬より二度にわたり、フィン事務局長の東京滞在中の3日間のどこかで安倍首相(@AbeShinzo)に面会したいと内閣府宛に書簡で要請しました。これに対して日程があわず面会できないとの回答が1/14までに外務省経由でありました。内閣府からの直接の返答や連絡は1/14現在何もありません。— ICAN Japanese (@nuclearban_jp) 2018年1月14日 これではさすがに無理ですよ。だって、訪問する国々とスケジュールの最中調整も終わって準備に入っている段階でしょうから、例えば災害が起きるとか国家の非常事態だったらともかく、「市民団体の事務局長が会いたいと言っているから訪問中止します」と直前になって断るというのはちょっと国との関係や外交的にとても失礼な話になってしまうのではないかと思うわけです。会えないことが分ったのなら、ICAN側が日程を変更するなり次の機会を待つなりすればいいだけの話なのに、それにもかかわらずICANの事務局長は来日して、「世界で唯一の被爆国の総理大臣が会ってくれない」とか怒っているのですが、欧州歴訪中で会えないことが分っていながら事務局長を来日させているこの流れ、ICANのパフォーマンスに日本が利用されているようにも見えますし、日本でも誰かが裏で手引きして政府批判に利用しようとしているのかも気になります。ICANの事務局長は講演や会見で「日本はこのまま行くと世界の仲間はずれになる」やICAN事務局長が広島で講演「日本は足踏み外した」と批判(共同通信 2018.01.15)フィン氏は、被爆国の日本が条約に反対していることに「広島、長崎以外で同じ過ちが繰り返されていいと思っているのではないか」と指摘。ICAN事務局長「日本は国際社会の仲間外れになる」(テレ朝ニュース 2018.01.17)ノーベル平和省を受賞したICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)の事務局長が会見し、「日本は国際社会の仲間外れになり得る」と核兵器禁止条約の批准を日本政府に改めて訴えました。このように言いたい放題に批判していましたが、核保有国も含めて不参加の国は多いのに、ICANによる核兵器禁止条約参加国の地図によると実は核保有国含め参加していない国は多くあることがわかります。これらの国も日本のように仲間はずれになるんでしょうか。それに核保有国との同盟による参加していない国なんて日本以外にも複数あります。なんで日本だけ侮辱に近い表現で批判されないといけないのか不思議です。ICANは核開発を進める北朝鮮や核保有国にこそ説得に行くべきではないでしょうか。
#ICAN は12月下旬より二度にわたり、フィン事務局長の東京滞在中の3日間のどこかで安倍首相(@AbeShinzo)に面会したいと内閣府宛に書簡で要請しました。これに対して日程があわず面会できないとの回答が1/14までに外務省経由でありました。内閣府からの直接の返答や連絡は1/14現在何もありません。— ICAN Japanese (@nuclearban_jp) 2018年1月14日
#ICAN は12月下旬より二度にわたり、フィン事務局長の東京滞在中の3日間のどこかで安倍首相(@AbeShinzo)に面会したいと内閣府宛に書簡で要請しました。これに対して日程があわず面会できないとの回答が1/14までに外務省経由でありました。内閣府からの直接の返答や連絡は1/14現在何もありません。