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2015年11月15日(日) 『WE ARE Perfume』2回目鑑賞



昨日のことなんですが『WE ARE Perfume』2回目を観てきました。

2回目も同じところで泣いてましたね。

台湾からスタートしてニューヨークで終わるワールドツアーをずっと密着している映像を

淡々と流しているだけなんですけどそれがいいんですよね。

スタッフ含めてずっと一緒にやってきた人たちだからなのか

大規模なツアーの密着なのに忙しなくないんですよ。

ツワー中には機材が本番当日になって届いたとか、

ライブ本番になったら後ろのスクリーンに映像を映すLEDが点かなくなったという

突発的なアクシデントも出てきて、

本番が始まって3人がステージに上がる直前に、

スクリーンに映像を映すLEDが点かないことをスタッフから知らされるんですけど、

いつもどおりにやっていれば大丈夫と慌てない。

裏ではスタッフが復旧のために慌ててたと思いますし、

そこを使えば切羽詰った場面として見せることもできちゃうんですが、

そういったシーンは省いてるんですよね。

ライブって生だからそういったこともあるでしょうって感じに。

だから、最近はアイドルのドキュメンタリー映画が多くて、

その映画も観ている人には過剰な演出がないので物足りないそうなんですけど、

TVのドキュメンタリーにしても過剰な演出や

緊張感を与えるようなBGMをつけるものを観ることが多いですが、

ドキュメンタリーに演出は不要だと思うんですよね。

だって、ありのままの出来事を写すのがドキュメンタリーなんですから。

その点において、この映画は過剰な演出がなくありのままを見せてるので、

どんどん引き込まれていくんですよね。

なぜ引き込まれていくかと言うと、

この映画の監督である佐渡氏は映画になっているWT3に同行してずっと撮影しているのですが、

NHKの方でして、7年ぐらい前からPerfumeと仕事をして、

毎週放送しているPerfume司会の音楽番組MJや

NHKで過去3回放送されたPerfumeドキュメンタリーも撮影していたこともあって、

いつもPerfumeの身近にいる存在にもなっていることもあり、

撮影している佐渡氏が自然にチームPerfumeに溶け込んでいるので、

Perfumeやスタッフもカメラをほとんど意識してなくて、

普通に会話したりオフの日は観光を楽しんでいたりしているので、

映画を観ていると自分がその現場に居てその光景を見ているように

錯覚することが何度もあったんですよね。

映画に入り込んで自分が楽屋でその光景を目の当たりしているような気分になることで、

ライブ終了後に気づいた点や改善点をスタッフらと話し合うダメ出し会なんて、

お疲れのところ自分みたいな部外者が楽屋に入って、

こんな話を聞いてていいのかって気まずい気持ちになったりもするほど、

それぐらいに自然な映像になっているんです。

いつもと変わらない姿を撮影できているからこそ、

Perfumeは楽屋でもいつも楽しそうだし、

ライブ直前の緊張も誰かが察して緊張をほぐす役割をするし、

海外での短い時間のオフで観光中も

本当に3人ずっとニコニコして目に飛び込むものすべてが楽しくて

それを共有するために話して笑ってるその姿が

ライブでいつも見ているMCのときと変わらなくて、

この仲の良さは3人が知り合った頃からずっと変わらなくて、

この3人だからこそ試練や逆境も乗り越えてここまで歩んできたんだなぁというのも伝わってきます。

そして、どの会場でもライブに来たファンへのインタビューを欠かさず、

色んな国籍の方がPerfumeが自分の住んでいる国で

ライブをしてくれることを本当に待ちわびていたことが分かりますし、

ライブ前の高揚感とライブ後の多幸感は私たちと変わらず。

ロス公演を見に来たOK Goが興奮して、

「彼女達の音楽は芸術だ」と言っていたのも印象的でした。

そして、映画を観て心にズンッと突き刺さるのが、

ライブ後に大きなバケツに氷水を入れて脚を浸して冷やしている3人の姿です。

あの姿はサッカー選手などアスリートと同じ状態ですからね。

ただ選手は週1とか中三日とか試合日数が開きますけど、

3人の場合2daysと連続になることも多いですから身体への負担は相当なものかと思います。

Perfumeの真骨頂はライブであり、

ライブをもっとしてほしいライブがもっと観たい気持ちがいつもありますけど、

あの姿を見ると今後は気軽に「ライブしてほしい」とは言いづらくなります。

今は8センチのピンヒールが売りになってますけど、

足のためにもスニーカーでもええのよとさえ思います。

Perfumeを観てていつもなんでこんなに感動してしまうのかと考えるのですが、

たった3人でやっているところなんじゃないかと思うのです。

他のアイドルの場合はライブでソロ曲があったりして、

その間は他のメンバーは休めたり、

大所帯のアイドルグループなら、

誰かが体調不良で休むことがあっても他のメンバーで補ってライブも行えますけど、

Perfumeはソロ曲がなくライブが始まれば出ずっぱりだし、

誰かひとり体調を崩すようなことがあれば、

パフォーマンスそのものが成立しないのでライブも中止になってしまう。

そいう危うさや儚さみたいなものを感じてしまうので、

それが感動を呼ぶのかと、

だから、どこの国の人たちもライブを観てると自然と涙が出てしまうんじゃないでしょうか。

その感動するところは映画にも表れていて、

スタッフロールになっても最後まで誰も席を立たないですよね。

私が観た2回もそうですし、他の方のお話を聞いても、

普通の映画だと終われば一人二人ぐらいかは席を立って

エンディングのスタッフロールを観ずに出て行ったりするものですが、

Perfumeの映画は黒いバックにスタッフロールの文字が流れるだけのエンディングなのに、

上映が終わって照明が点くまで誰も動こうとせず静かに余韻に浸っているんですよね。

こういう光景は初めてです。

映画についてはまだまだ書きたいことが多いのですが、

まだ公開中ですからこの辺にしておきますが、

Perfumeのファンじゃない人で映画好きな人が鑑賞して、

「学ぶべきところが多かった」などなど良い感想を多く目にしているので、

『WE ARE Perfume』はファンじゃない人が観ても充分に楽しめる映画になっています。

今週いっぱいで公開が終わるようなので、まだの人は是非劇場に足を運んで観ていただけらなと思います。

不思議と得るものが非常に多い映画になってますから。











名塚元哉 |←ホームページ