駐韓米大使が切られ負傷…容疑者、握手求め接近(読売新聞 3月5日)5日午前7時40分頃、ソウル市中心部で朝食会に出席していたマーク・リッパート駐韓米大使(42)が会場で男に果物ナイフで切りつけられ、右ほおと左手首を負傷した。 男はその場で取り押さえられ、警察はキム・ギジョン容疑者(54)を現行犯逮捕したと発表した。 リッパート大使は近くの病院に搬送された。命に別条はないという。キム容疑者は逮捕された後、「戦争訓練反対」と叫んだといい、今月2日に開始された米韓合同軍事演習への反発が犯行の動機とみられる。 事件現場は、米大使館近くにある文化施設「世宗文化会館」。南北統一運動を展開している市民団体が主催した朝食会で、リッパート大使は「朝鮮半島平和と統一、韓米関係発展の方向」と題したテーマで講演予定だった。 目撃者によると、キム容疑者はリッパート大使の二つ隣のテーブルに座っていた。握手を求めて近づき、立ち上がった大使に長さ約25センチのナイフで切りつけたという。出席していた女性は、「(キム容疑者が)立ち上がったと思ったら、速足で大使に近づいた」と話した。大使が座っていた主賓席は、白いカバーが血で染まり、血痕は会場の外にまで続いていた。 キム容疑者は、2010年7月、ソウルで重家俊範・駐韓日本大使(当時)の講演中にコンクリート片を投げ、刑法上の外国使節に対する暴行などの罪で有罪判決を受けた人物。警察関係者によると、島根県竹島(韓国名・独島)の領有権を主張する団体に所属し、日本大使館前でも抗議を行ってきた。キム容疑者の知人の男性によると、同容疑者は「オバマ大統領は就任前、北朝鮮問題を平和的に解決すると言っていたが、就任後は圧力を強めている」と不満を述べていた。 事件当時、会場には約200人の参加者がいた。主催者側によると、キム容疑者は朝食会への参加を事前申請していなかったが、当日会場を訪れたため、入場を認めたという。出席者によると、警備員による持ち物検査はなく、受付で記名すれば入場できたという。 韓国外交省報道官は事件について「衝撃を禁じ得ない」とする声明を発表。「我々の最も重要な同盟国である米国の大使に対して行われた点を深刻に受けとめる」と指摘した。傷は長さ11センチ、深さ3センチ=同盟への影響回避で一致―駐韓米大使(時事通信 3月5日)リッパート駐韓米大使がソウルで会合出席中、男に切り付けられ重傷を負った事件で、搬送先の病院の担当医は5日、大使が顔の右側に長さ11センチ、深さ3センチの傷を負うなどし、顔だけで約80針の縫合手術を受けたと明らかにした。手術は成功し、容体は安定しているという。 手術は約2時間半にわたって行われた。頸(けい)動脈や顔面の神経、唾液腺などには刃物が到達しておらず、担当医は「機能的に大きな問題はない」との見解を示した。 ただ、顔の負傷に加え、切り付けられた際に腕で防ごうとして、刃物が左前腕を貫通。筋肉のほか感覚神経も損傷し、担当医は指の感覚異常などの後遺症が予想されると述べた。大使は落ち着いた様子だったという。大使が襲われたこの事件ですが、大使ら要人も参加している場所なのに、事前登録が無い人でも自由に参加できて、手荷物検査も無かったという警備体制の不備に疑問を感じます。しかも、大使を襲った容疑者は5年前にも日本の大使を襲い有罪判決で服役していた人物です。容疑者の写真を見れば禿げ散らかした風貌の特徴的な男ですし、要注意人物として警察内で情報共有されて、特にこういった場所から遠ざけておかなければいけない人間ですよ。今、韓国では米高官の日本擁護発言で反米感情が強まっているのですが、韓国 「米高官の発言は日本擁護」と反発(NHKニュース 3月4日)アメリカ政府の高官が日本・中国・韓国の3か国の協力を進めるためにも歴史認識の問題には慎重な対応が必要だと発言したことを受けて、韓国では「アメリカが日本を擁護する側に回った」などと反発が広がっていて、4日、ソウルのアメリカ大使館近くで抗議活動が行われました。アメリカのシャーマン国務次官は、27日にワシントンで行った講演で、歴史認識が原因で日中韓3か国の協力が妨げられているとしたうえで、「愛国的な感情が政治的に利用されている。指導者にとって、かつての敵をあしざまに言うことで、国民の歓心を買うことは簡単だが、そうした挑発は機能停止を招くだけだ」と述べて、歴史認識の問題には慎重な対応が必要だという考えを示しました。韓国ではこの発言に反発が広がっていて、4日は保守系団体などがソウルのアメリカ大使館近くで抗議活動を行い「日本の過去に免罪符を与えたアメリカは謝罪せよ」などと気勢を上げていました。シャーマン次官の発言に対しては、韓国のメディアも「アメリカが歴史認識問題で日本を擁護する側に回った」などと伝えていて、韓国政府が「アメリカの立場は変わっていない」として、加熱する国内世論に対して火消しに追われています。こうした韓国側の反応は、歴史認識を巡る問題で、アメリカの意向しだいでみずからが不利な状況になりかねないという危機感を反映したものといえそうです。 韓国は慰安婦や竹島の捏造にはじまり、産経新聞前ソウル支局長の拘束や対馬の仏像を返さない、親日派の財産没収や日本大使館への侮辱行為や大使襲撃も罪が軽くなるなど国家を挙げて反日無罪を良しとして突き進んでいるから、駐韓米大使が切りつけられるテロ事件に発展したのではないでしょうか。大使切りつけも「愛国無罪」で韓国世論は犯人を擁護しそうですね。韓国の紹介文から「基本的価値を共有」を削除(読売新聞 3月5日)外務省は2日付で、ホームページ(HP)に掲載している韓国の紹介文について、「我が国と、自由と民主主義、市場経済等の基本的価値を共有する重要な隣国」との表記を、「我が国にとって最も重要な隣国」に変更した。 川村泰久外務報道官は4日の記者会見で、「定期的な改訂」と説明したが、背景には、韓国の「報道の自由」などに対する疑念がある。安倍首相が2月に行った施政方針演説でも、韓国について「最も重要な隣国」とだけ表現し、昨年の演説にあった「基本的な価値や利益を共有する」という表現は使わなかった。 変更に関して、菅官房長官は4日の記者会見で「隣国であるがゆえに様々な難しい問題がある」と述べた上で、「首脳同士が大局的観点から、未来志向の関係を築いていくことが必要だという考え方は全く変わっていない」と強調した。図らずも、この事件で価値観の共有は無理と言うのがアメリカもよく分かってくれたんじゃないでしょうか。