斜面(信濃毎日新聞 1月22日)氷点下20度を下回る寒さが続く中国黒竜江省ハルビン駅。1909年に初代韓国統監の伊藤博文を暗殺した独立運動家、安重根(アンジュングン)の記念館が開館した。貴賓待合室を改造し、駅舎は面影を再現し胸像も置いた韓国の求めに中国側が応じた共同の顕彰である。矛先は靖国参拝で亀裂が深まる日本の安倍晋三政権に向けている。さっそく安倍政権は安を「死刑判決を受けたテロリスト」と批判。韓国が「侵略した日本はテロ国家だ」と反論し、またもや非難の応酬だ事件直後に逮捕された安は翌10年3月、旅順で処刑された。日本から見れば犯罪者だが、韓国では抗日義士の英雄。そしてもう一つの顔があった。投獄中に書いた遺稿「東洋平和論」だ。日中韓3国平和会議や共同銀行設立などを提案している。法大の牧野英二教授の論文に詳しい安は享年30歳。看守を務めた憲兵の千葉十七は3歳下だった。2人は心通じるものがあったらしい。千葉は安から遺墨を譲り受け、故郷の宮城県栗原市に戻った後も冥福を祈った。菩提寺には遺墨を刻んだ記念碑が建てられている狭い視野で一点しか見ないのでは、歴史と対話はできまい。ハルビン駅の駅員は時事通信の取材に「同じアジア。共に学び合う必要がある」と答えた。対立を1世紀も続け、次の世代にも負わせるのか。歴史を自省する姿勢がない政治家には、任せてはおけない。信濃毎日新聞の考え方では、 ビン・ラディンも立場変われば英雄になるってことですよね。朝日新聞もそうだけど、韓国と同じようにテロリストを英雄視している新聞社って頭がおかしい。 ◆民主、看板政策を総点検 桜井氏「ゼロベースで見直す」(産経新聞 1月21日)民主党は21日の「次の内閣」会合で、これまでのマニフェスト(政権公約)に掲げた最低保障年金創設などの看板政策を点検する方針を決めた。 桜井充政調会長は記者会見で「すべての政策をゼロベースで見直す。継続するものは継続し、方向転換すべきものは方向転換して再スタートしたい」と述べた。 党政策調査会の各部門会議で個別政策ごとに精査し、2月下旬にも点検結果を踏まえて最終判断する。まとまっていなかったものをゼロベースとはこれいかに?◆菅元首相、細川氏支持訴え(時事通信 1月22日)民主党の菅直人元首相は22日、JR三鷹駅前で街頭演説し、23日告示される東京都知事選について「今、原発をやめておくことが重要だ。そのためにも細川護熙元首相になってもらいたい」と述べ、「脱原発」を公約に知事選に出馬する細川氏への支持を訴えた。 菅氏は、共産党などの推薦候補も脱原発を掲げていることから、「脱原発を訴える候補が二つに分かれては原子力ムラに勝つことはできない。当選可能性がより大きい細川さんに、有権者一人ひとりが一本化してほしい」と呼び掛けた。細川氏が小泉人気で当選するか、落選請負人の菅直人によって落選するのか、どちらの影響力が勝つか乞うご期待。