民主、通常国会にNSC改正案提出へ 議事録作成盛り込む 与党側揺さぶる狙い(産経新聞 1月4日)民主党は4日、先の臨時国会で成立し、外交・安全保障政策の司令塔となっている「国家安全保障会議(日本版NSC)」創設の関連法改正案について、1月24日召集予定の通常国会に提出する方針を固めた。首相、官房長官、外相、防衛相による「4大臣会合」の議事録作成の義務づけを盛り込む。政府は消極的だが、公明党はかねて前向きなため、民主党には改正案を提出することで、与党を揺さぶる狙いがある。 議事録作成をめぐっては、昨年11月7日の衆院本会議で、「速やかに検討し、必要な措置を講ずる」との付帯決議が可決されている。だが、付帯決議には強制力がないため、民主党は、議事録作成を改正案に盛り込むことにした。 もっとも、政府は、有事の際の具体的な対処方法などの機密が漏れた場合、外交問題に発展しかねず、慎重姿勢を崩していない。このため、日本版NSCの前身の安全保障会議でも議事録は作成しておらず、菅義偉(すが・よしひで)官房長官は11月1日の記者会見で、「審議内容には機微な情報も含まれる。公表のあり方は、国の安全保障を損ねない形でしっかりと検討したい」と述べるにとどめている。 これに対し、公明党の上田勇政調会長代理は11月6日の衆院国家安全保障特別委員会で、「将来、意思決定のプロセスを検証するには、一定の記録を残しておくことも重要な意義がある」と主張しており、民主党と考え方が近い。 民主党は、議事録作成の是非を前面に押し出すことで、自民、公明両党の結束にくさびを打ち込む戦略を描いている。原発事故対応の際、意図的に議事録を残さなかったり、防衛機密情報3万4千件のうち3万件を破棄していたのも民主党が、参考リンク:【政治】民主党政権では3万件の防衛秘密を廃棄していた ★2http://www.news-us.jp/article/380774257.html情報や議事録の重要性を主張すると違和感しかないんですけど。今年も民主党のブーメランに笑わせてもらえそうですね。◆憲法を守る道を行く 年のはじめに考える(中日新聞 1月4日)安倍晋三政権は今年、憲法改正まで突っ走るのでしょうか。不安がよぎります。選挙の公約とはいえ、本当に国民はそれを受け入れたのでしょうか。 吉田茂邸が全焼しました。二〇〇九年のことで、神奈川県大磯町に屋敷がありました。日本国憲法が公布、施行されたときの首相で、戦後日本を長く牽引(けんいん)した、「ワンマン宰相」です。 総ひのき造りで数寄屋風の「吉田御殿」は、多くの人々が「大磯参り」を続けた政治の舞台でもありました。 炎上のニュースを知って、詩人で作家の辻井喬(堤清二)は「惜しいことに」と感じました。吉田茂が怒っている 西武百貨店などセゾングループの総帥でもあった人です。吉田死去後に首相の佐藤栄作から「大磯の吉田邸を君のところで買わんか」と頼まれ、「お引き受けします」と即断した思い出があるのです。池田勇人、三木武夫、宮沢喜一、大平正芳ら、首相経験者とも付き合いがありました。 吉田邸の建物と庭を思い出しつつ、辻井は回顧録「叙情と闘争」(中央公論新社)の中で、こう考えを巡らせていきます。 <今日の保守政治の堕落にあの世の吉田茂が烈火の如(ごと)く怒っているのではないか(中略)だから燃えてしまったのだ> 吉田が戦時中、東条英機ら軍閥の無謀な戦争計画を批判して、憲兵隊に逮捕されたことも、辻井は回想します。 <僕の考えからすれば、平和憲法とその思想を高く掲げることによって独立国家への道を歩むしかないと思うから、その道は細く険しいのかもしれない> <憲法九条を変えて軍備を持ってしまうことは、吉田茂の残した宿題に正面から答える道ではないように僕は思う> つまり、今の保守政治に「堕落」の烙印(らくいん)を押し、憲法九条の改正に反対する意思表明です。小さな穴から広がる 安倍政権は憲法改正を公約して誕生しました。自民党の改正草案は、自衛隊を「国防軍」とする名称変更だけではありません。交戦権の否認条項を削除し、国際協力という名のもとに、戦争に参加することが可能な条文です。 自由や権利についても、「責任及び義務が伴うことを自覚し、常に公益及び公の秩序に反してはならない」とします。明治憲法と同じ留保付きの人権保障なのです。復古そのものです。 国家権力を縛るのが憲法の役目なのに、逆に国家が国民を縛る改正草案です。先進国の憲法ではありません。 昨年に強行可決された特定秘密保護法は、この草案中にも「機密の保持」と明記があり、実質的な改正に向け、脈を打ち始めていると考えてもよいでしょう。 <政治家の系譜を辿(たど)ってみると、吉田茂を源流とする流れと、戦前のナショナリストの流れにいる岸信介の系譜、この二つがあるように僕には見える> 辻井はそう観察します。岸を祖父に持つ安倍首相がどちらに属するかは自明です。「戦前のナショナリストの流れ」を引き継ぐ政治家が膨張しているようにも思われる今日の政治状況です。 終戦前に生まれた国会議員は六十八人にとどまり、戦後生まれは六百五十四人にも達します。最高齢の石原慎太郎氏でも終戦時には、十二歳の少年にすぎません。 東京新聞(中日新聞東京本社)社会部編の「憲法と、生きる」(岩波書店)では、政界引退した自民党元幹事長の古賀誠氏が、自衛隊の海外派遣について警告しています。 <たとえ小さな穴でも、一つあけば広がっていく。先の戦争のときもそうだった> 戦争で父を亡くした古賀氏の政治哲学です。彼は「吉田茂を源流とする流れ」にいた一人です。こうした政治家は、今や少数派になったのでしょうか。 辻井は実業家として、「池袋サンシャインシティ」を開発します。占領下では「巣鴨プリズン」があった場所です。A級戦犯の容疑者として、岸は三年間、ここで幽囚の日々を送りました。 郷里の山口県から離れる前に、旧制一高の恩師から「自決」を促す短歌をもらいます。でも、岸はこんな歌を返しました。岸信介は「聖戦」の認識 <名にかへてこのみいくさの正しさを来世までも語り残さむ> 「みいくさ」とは聖戦です。あの戦争に反省さえしません。安倍首相も国会で「侵略戦争の定義は定まっていない」と答弁しています。祖父から同じ歴史認識を受け継いでいると感じられます。 辻井は昨年十一月に亡くなりました。彼が「細く険しい」という平和憲法を守る道に、私たちは立ちます。>安倍晋三政権は今年、憲法改正まで突っ走るのでしょうか。不安がよぎります。> 吉田茂邸が全焼しました。なにこれ?あまり突っ走りすぎると吉田茂邸全焼のようなことが起きるぞって脅しにしか感じないんだけど。しかし、こんな駄文を書いてお金がもらえるって羨ましい(笑)