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2013年10月16日(水) 災害時における報道ヘリ

伊豆大島、大手報道ヘリに悲痛の叫び「サイレントタイムにヘリを飛ばさないで!」(ガジェット通信 10月16日)

台風26号の影響で伊豆大島では深刻な事態が発生している。
山の斜面が崩れるなどして30棟以上が倒壊。全部で283棟に影響が出ている。
そして連絡が取れない人は50名以上。

今朝から伊豆大島では生存者の捜索が開始されているが、そんな中、
伊豆大島の情報を発信する一つのTwitterが悲痛の叫びを上げている。

「【拡散希望】伊豆大島救助隊が、救助の為のサイレントタイムを
15時から17時で実施したいが旋回する報道ヘリコプター二機のため困難との事。
どなたか、報道機関に伝えるか、拡散願います。」

サイレントタイムとは、災害発生の際、静寂の時間を作り、地
中やがれきの下にいる生存者の音を聞き取りやすくするため設けられる時間。
通常であればその時間、ヘリコプターが上空を飛ぶことは勿論、
重機の使用も自粛が求められる。

このツイートが投稿されたのは、16日15時04分。
サイレントタイム開始直後に該当する。
なぜサイレントタイムに報道がヘリを飛ばしているのかは不明だが、
行政から報道へ連絡が行き届いていない可能性が考えられる。
そのため、一概に報道側を攻めることはできないが、ことは一刻を争う事態。
少しでも早い報道と行政との連携が望まれる。

※追記:Twitterを見た一般からの通報によりいくつかの報道が
サイレントタイムへの協力を発表したそうです。(16:30)


『痛いニュース(ノ∀`) 』2013.10.16
伊豆大島、大手報道ヘリに悲痛の叫び 「救助の為のサイレントタイムにヘリを飛ばさないで!」

阪神大震災を経験しているので、

早朝から夜にかけて報道ヘリが複数飛んでいる時の騒音のすごさも記憶していますが、

災害時にヘリを飛ばすにしろ上空からの映像なんて、

どの局が撮影してもほぼ似たような画しか撮れないor撮らないのですから、

どこか1局が代表してヘリを飛ばして撮影し、

共同で映像を使うのはダメなんでしょうか。

災害時の報道ヘリで思い出すのは、

筑紫哲也氏が阪神淡路大震災の際に、

ヘリから見た火災で燃えさかる神戸の景色を

「あっちこっちから煙が上がり、まるで温泉場のようです。」と述べ、

バッシングされた時の事を自著『ニュースキャスター』(集英社新社)に書いているのですが、

こういう一文があります。

報道ヘリの騒音で瓦礫の下敷きになった人の声がかき消されたというが、
むしろ上空、低空で“自由”に飛んでいたのは、警察、自衛隊など「官」のヘリだった。
どうしてだれが、「報道ヘリの騒音」と識別できたのかも奇妙な話だが、
もっと異様なのは「死者に口なし」のはずなのに、救いの声が届かず死んだことが
どうして確認できたのか、だれか他者がその声を聞いたのなら、
「声は届いた」ことになるというこの話の基本的な矛盾が
無視されて流布されたことである。


阪神淡路大震災の死因のほとんどが圧死でしたが、

なかには地震直後なら瓦礫の下敷きになった人の中で、

なんとか助けを求める声を出せていた人もいたかもしれません。

そんな1月17日の早朝、被災状況を把握する為に警察のヘリも確かに飛んでいましたが、

それ以上に飛んでいたのは報道各社のヘリでした。

しかもほとんどが低空で飛ぶので、

ヘリの振動で半壊の我が家はグラグラと揺れるほどでした。

地震から15時間ほど経った夜に筑紫氏がヘリで神戸上空を飛んでいた時と

震災発生直後の1〜2時間ほどの様子をあえて混同し本に書いて

自己弁護するのは卑怯だなぁと思ったことがあります。









名塚元哉 |←ホームページ