安倍首相「有名な憲法学者」の名にポカン 「芦部信喜知らないって…」支持者もドン引き(J-CASTニュース 3月30日)「安倍総理、芦部信喜さんという憲法学者ご存じですか」 「私は存じ上げておりません」 2013年3月29日の参院予算委員会、民主・小西洋之参院議員の質問に、安倍晋三首相はこう答えた。さらに他の学者の名前を挙げて質問する小西議員に、安倍首相は「つまらないことを聞く」とばかりの笑みさえ浮かべていた。 「私は憲法学の権威でもございませんし、学生だったこともございませんので、存じ上げておりません」■憲法学ぶ上では必ず名前の出る学者 ところが安倍首相が「知らない」と断言した芦部信喜氏(1923〜1999)は、近年の日本の憲法学者では最も高名な人物だ。日本の憲法学の第一人者だった宮沢俊義氏の弟子で、63年に東大教授になり、84年まで教えた。のち学習院大に移り、86年から92年まで日本公法学会理事長を務めた。92年に刊行した『憲法』(岩波書店)は、大学の憲法学の教科書として知られ、現在も版を重ねている。93年には文化功労者にも選ばれた。 以前には自民・片山さつき参院議員がツイッター上での憲法論議の際、「私は芦部教授の直弟子ですよ」と自慢してみせたことさえあるほどだ。片山氏は今も自身のブログに「芦部教授は、私が東大法学部を在学中の法学部長で、私が3年で外交官試験の2次にうかったときに、『3年で中退外交官にならずに、4年で国公を受けて、大蔵省に行きなさい!』と薦めてくださった恩義のあるかたです」と記している。 ちなみに安倍首相も法学部卒(政治学科)。憲法改正を唱える首相が、憲法学の「大御所」の名前を知らなかったことに、ネットでは失笑と落胆の声が相次いだ。「法学部卒で憲法を論じるのに芦部信喜知らないって、 ON知らずに日本のプロ野球語るようなもんだぞ」「つか芦部を知らない程度に憲法に興味がないのに どうして改正だけはしたがるのかよく分からない 興味があったらまずは基本書読んだりして勉強するだろ」「ちなみに、経済学をやった人がケインズを知らないってドヤ顔でいうレベルのこと」「憲法知ってることの根拠として芦部を使った片山さつきに、 お宅のトップ貴方の師匠である芦部知らないのに 憲法改正唱えてるんだけどどう思う?って聞きたい(´・∀・`)」「クイズ」質問には批判の声も 安倍支持者からも、「残念」との声が上がる。「安倍ちゃんは好きだし、自民を支持してるけど、 芦部・高橋和之・佐藤を知らないっていうのは正直驚いた(中略) これくらいは教養で知って欲しかったな。 まあ、今回のことで安倍ちゃんが不適だとは思わないけど、 最低限フォローアップはこれからしてもらいたい」 もっとも小西議員の質問は、「芦部」以外の部分でも細かく憲法の条文を質すなど、まるで「クイズ」のような形で安倍首相の憲法理解を問おうとしたとして、産経新聞が批判的に報じたのを始め、不快感を持った人も少なくない。安倍首相自身も、「子供っぽいことやめましょう」「このやりとりに何の意味があるのか」「大学の講義ではない」などと不満を表した。小西議員のブログにも大量の批判コメントが寄せられ、半ば炎上状態だ。改憲反対派が編み出した新しい批判は「憲法や憲法学者を知らない人間が改憲を口にするな」で決定しました。今後はこれをメディアにも浸透させていき連呼しましょう(笑)改憲論者なら憲法に関してガチガチに詳しくないといけないとは思わないけど、でも法学部なら包括的な人権保障を定めた条文や有名な学者の名前ぐらいは覚えておいてほしいとは思います。芦部信喜氏は法学部じゃない私でも知ってるぐらいだし。