Perfume初の海外ツアー、フィナーレを約3万人が目撃(ナタリー11月25日)Perfumeが初の海外ツアー「Perfume WORLD TOUR 1st」の最終公演として、昨日11月24日にシンガポール・SCAPEでライブを実施。この様子は日本全国の映画館67館や台湾のシネコンで同時生中継され、合計約2万8000人がスクリーンを通してライブを目撃した。3人の登場を合図にスタートしたのは、Perfumeが海外展開に向けて開設したグローバルサイトで公開されていたインストのダンスナンバー。世界への挨拶の意味を込めて作られたこの曲が海外ファンの前で鳴らされた後、間髪入れずに彼女たちは、まさに空の旅を経てシンガポールに到着した自分たちを表すように「NIGHT FLIGHT」を歌唱。さらに初期Perfumeの近未来的なイメージを決定付けた「コンピューターシティ」「エレクトロ・ワールド」を立て続けに披露した。最初のMCで3人が来場者に向かって「Welcome to the Perfume world!」「Let's have fun!」と英語で挨拶すると、そのたび会場は大きな歓声で応える。「シンガポールに到着したとき、朝5時にも関わらずたくさんの方が空港で出迎えてくれたので感極まっちゃった」と話した際は、会話のニュアンスが伝わっているのか心配になった3人が観客の中から英語と日本語の堪能な人を探し、名乗り出た人にマイクを渡してあ〜ちゃんの言葉を通訳してもらうという一幕も。なおエリアごとに観客をグループ分けしてコール&レスポンスを行うPerfumeライブ恒例のコーナーでは、シンガポールのシンボルであるマーライオンにちなんで観客を「マー」「ライ」「オン」の3グループに分け、さらにライブビューイングを観ているファンにもレスポンスを呼びかけた。ライブハウス内を無数のレーザーが飛び交った「レーザービーム」が終わると、一瞬の暗転のうちに3人はそれまでの白い衣装から真っ赤な衣装に早着替え。そのまま「Spending all my time」がスタートすると、観客は複雑なダンスに見入りながらも、歌のパートが終わるたびに大きな歓声を上げていた。続く「love the world」ではPerfumeがラストに決めポーズを取った瞬間、アルバム「Perfume Global Compilation "LOVE THE WORLD"」のジャケットに使われていたCGが暗闇の中でLEDモニタに映し出され、その間に3人は一旦退場。モニタではそのまま「Butterfly」をBGMにしたCGムービーが上映された。その後、LEDモニタは縦に3つに割れ、それぞれのモニタの裏から再びPerfumeが登場。3分割されたLEDそれぞれにかしゆか、あ〜ちゃん、のっちの姿が映ると「edge」が流れ出し、彼女たちは背後に流れる映像の自分たちとコラボするようにダンスを繰り広げた。近年彼女たちがライブを行なっているアリーナ会場と比べると今回のツアーはオールスタンディングのライブハウス公演を選んだということで、舞台装置などもコンパクトなものになっていたが、3人はCGやレーザーなどの演出と完全にシンクロしたパフォーマンスでオーディエンスを魅了。大会場でのライブに引けをとらない、完成度の高いショーを実現させていた。「シンガポールでも、決意を胸にこの歌を歌います」というあ〜ちゃんの言葉から始まった「Dream Fighter」では、サビ前の「この先まで」の部分を現地のファンも大合唱。観客とのコール&レスポンスによる「P.T.A.のコーナー」では、おなじみ「はみがきじょうずかな」を「上のteeth 下のteeth 前teeth 奥teeth」と英語を混ぜて歌ったり、QUEENの「We Will Rock You」を会場中で合唱したりと、海外展開を意識した新たな試みが取り入れられていた。「P.T.A.のコーナー」で作られた一体感をそのままに「FAKE IT」に突入すると、会場の熱気はさらに上昇。続けて「ねぇ」や、今回の海外ツアーがライブ初お披露目となった「チョコレイト・ディスコ(2012-mix)」が立て続けに繰り出され、オーディエンスの興奮はますます高まっていく。「最後は私たちにチャンスときっかけを与えてくれた曲です。シンガポールでも巡り巡らせたい!」という声を合図にスタートした「ポリリズム」で、観客たちの熱狂は一気にピークへと達し、高揚感が会場を包む中で3人はステージを後にした。「もう1回!」というアンコールに促されてPerfumeがステージに戻ると、あ〜ちゃんは「初めての場所なのにこんなにたくさんの人に歓迎していただけて、愛していただけて、本当にありがたいです」と涙を浮かべながらコメント。このステージに立つまでの長い道のりを振り返り、つらい時期に支えてくれた以前までの所属レーベルへの感謝の気持ちや、数年前から海外のファンによるダンス動画や手紙が届くようになったものの当時のレーベルは日本国内にしか音源を発信する手段がなかったこと、映画「カーズ2」の挿入歌に抜擢されてアメリカに行き自分たちの熱心なファンの姿を目の当たりにしたこと、そして世界進出を心に決めてレーベル移籍を決意したことを来場者に説明した。これらのあ〜ちゃんの言葉は英訳され、後方のLEDモニタに字幕として表示。シンガポールのファンも涙を浮かべながらこの話に聞き入っていた。アンコールではまずレーベル移籍第1弾シングルとなった「Spring Of Life」を歌唱。観客が一斉に同じ振り付けで踊る「心のスポーツ」では会場中がハッピーな空気で満たされ、3人もじゃれあうように楽しげなダンスを披露した。その後サプライズゲストとして、PerfumeのツアーTシャツを着たドラえもんがステージに登場。2013年3月9日からから劇場公開されるアニメ映画「映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館(ミュージアム)」の主題歌がPerfumeの新曲「未来のミュージアム」になることが発表され、突然のニュースに客席は大きく沸き立った。そしてこの日のラストナンバーに選ばれたのは「MY COLOR」。初の海外ツアーのフィナーレにふさわしい温かな雰囲気がライブハウスを包み、客席はファンの笑顔で埋め尽くされた。最後にかしゆかは「こういう形でツアーが終わって良かったです。これで新たな1歩が踏み出せました」と話し、のっちは「I love Singapore! 本当に皆さんに会えてうれしかった!」と来場者たちに感謝。あ〜ちゃんは「今回のツアーは『WORLD TOUR 1st』というタイトルにしました。1stということは2ndもやりたいです。まだまだ満足しておりません。もっともっと大きい会場でやりたい。私たちのことを知ってもらって、もっと日本のことを好きになってほしい」と今後への意気込みを語っていた。なお終演後、Perfumeが去ったステージに向かって観客がアカペラで「ポリリズム」を合唱すると、メンバーが舞台袖からマイクで「Thank you, Singapore! See you again!」と伝える一幕も。台湾、香港、韓国、シンガポールの4カ所を巡ったPerfume初の海外ツアーは大団円のうちに終幕した。「Perfume WORLD TOUR 1st」2012年11月24日 シンガポール・SCAPE公演セットリスト01. NIGHT FLIGHT02. コンピューターシティ03. エレクトロ・ワールド04. レーザービーム05. Spending all my time06. love the world(Butterfly)07. edge08. シークレットシークレット09. Dream FighterP.T.A.のコーナー10. FAKE IT11. ねぇ12. チョコレイト・ディスコ(2012-mix)13. ポリリズム<アンコール>14. Spring Of Life15. 心のスポーツ16. MY COLORPerfume、新曲は「映画ドラえもん」書き下ろし主題歌(ナタリー 11月25日)昨夜は「Perfume WORLD TOUR 1st」シンガポール公演ライブビューイングを観にシネマズHAT神戸109まで行ってまいりました。月曜日に退院したばかりで傷口も完治してないし本調子でもないので、当日まで行くかどうか迷っていたのですが、映画館から自宅も病院も近いこともあるし、一緒に行く友人も万が一トラブったらサポートするから構わないで来なさい!と心強く後押ししてくれたので、その御言葉に甘え思いきって参戦してました。そのおかげで、Perfumeの歴史に新たに刻まれる記念となった素晴らしいライブを堪能することができました。座席は最後列のM列で前が広めの通路になっていて広々、ライブが始まり前列の人が立ちあがっても視界を阻害することなくスクリーンを観ることができて、しかも全体を見渡せるど真ん中で、あ〜ちゃんの投げキッスを真正面から受け取ったほど、まるで特等席のような場所だったので我ながらくじ運の良さに感心しました。ライブが始まるまではスクリーンで観るライブは、どういう風に観賞すればいいんだろうと思っていたのですが、 いざライブが始まると、そんな考えは吹っ飛びいつものライブと変わらず、ほとんどのお客さんが一斉に立ちあがり、コールもあって、ガンガンに踊っている人もいてライブ会場と変わらない盛り上がりでした。私は心臓が悪いこともあって、いつものライブでも周囲の人達ように終始飛びはねたりするのは、ほとんどせずに控え目にしているのですが、今回は傷口が開いたら危ないので終始立って手拍子するだけで、いつも以上に自重しかなり抑え目にライブを観ていましたが(笑)ライブは生中継とは思えないほどカメラアングルが素晴らしく、Perfumeのことをよく知っているスタッフだからこそのスイッチングで、臨場感たっぷりにダイナミックにダンスを映し出し、大画面で観る3人のド迫力に圧巻し3人の美脚にも見惚れてしまいました。シンガポールでライブを観ている現地のファンの方々も、待ちに待っていたPerfumeライブなのですから、今まで溜まっていたカタルシスを全部発散させているのが。画面を通して充分に伝わってくるほど日本に負けず劣らずの盛り上がりで、日本からその様子を観ている私も嬉しかったです。パフォーマンスはもちろんのこととはいえ、MCも日本と変わらずファンを巻き込んで盛り上がり、現地の日本語が分るファンの人にMCの通訳を依頼したり、通訳無しだったとしても3人のトークスキルが存分に発揮され、片言の英語を交えての身ぶり手ぶりと表情を加えたトークは、シンガポールのファンにもシッカリ伝わっているようで爆笑しまくりでした。もちろんLVで観ている私たちも爆笑の連続でしたよ。そして、アンコールでは、海外のファンからも「私の国にも来て下さい」という声が多くなって、海外で活動することも考えてみたのだけれど、所属していた徳間ジャパンさんには海外展開できる力が無く、海外で活動するためにはレコード会社を移籍しなければいけない、でもメジャーデビューした時から長く売れなかった不遇の時期にも全力で支援してくれた前の所属先の徳間さんを移籍するということは、10年も支援してくれたことに対して裏切ることになるんじゃないか、と移籍することをずいぶん悩んでいたのですが、「次々と夢を実現させてきたのがPerfumeなんだから 堂々と胸張って海外でも歌ってきなさい 君たちは世界に出なくちゃいけない」と移籍に背中を押してくれたのが徳間さんで、そのことに関して感謝の言葉を述べているあ〜ちゃんのMCには、こちらも貰い泣きしそうになりました。この話にはシンガポールのファンの人も泣いている人が多かったです。あれだけ感謝されると徳間ジャパンさんも本望でしょうね。ライブの演出に関しては、レーザーといい「edge」の演出といい、小さなライブハウスで出来る最大限のことをファンに見せようという意気込みが感じられる演出となって、いつもホールで見せている国内ツアーの縮小版のようで、大掛かりなセットや演出に頼ることなく、ほぼ生身だけでライブに挑んだ3人のポテンシャルの凄さと、サウナの中のように全身汗だくになって歌い踊る美しさに改めて3人は魅せるアーティストだということを認識しました。「ジェニーはご機嫌ななめ」が外れたのは意外だったけど、奇跡のような珠玉揃いの楽曲で畳みかけてきたセットリスト含めて非常に密度の濃い隙の無いライブ構成でした。Perfumeの3人もスタッフも今回のアジアツアーの大成功で、海外でライブをするからと言って、ヘンにアレンジを加えたりせず、日本でいつもやっているライブパフォーマンスで充分に通用するという手ごたえを感じ、さらに自信をつけたことでしょう。アジア以外にも多くの国々でPerfumeが来ることを一日千秋の想いで心待ちに待っているファンは多くいるので、一日も早くヨーロッパなどでツアーが実現することを願うばかりです。ライブビューイングを体験して感じたのは、普段のツアーと遜色のない盛り上がりで大満足。(会場によっては映像がストップするなどのアクシデントもあったそうですが。)そして、目の前にPerfumeが居るいつものライブだと興奮のあまり記憶が断片的になってしまうのですが、今回はスクリーンで観ることによって少し冷静でいられたのか、演出などがちゃんと記憶に残るほどじっくり鑑賞できたのも嬉しいことで、地元に居ながらにしてライブを楽しんだ人が約3万人も居たのですから、これから先のツアーファイナルは全国でライブビューイングしてくれたらいいのにと深く感じました。月曜に退院したばかりだから最初は不安だったのだけど、思いきってライブビューイング行って本当に良かったです。本当にPerfumeは素晴らしい!もっと多くの国の人に見てほしい日本が誇るアーティストだということを再認識しました。 ちなみに、今回のツアーがドキュメンタリーとしてNHKで放送されます。NHK総合「MJ presents Perfume 海外ツアー ドキュメンタリー (仮)」 ■12/26(水)24:25〜25:08 [NHK総合] 楽しみですね〜。