小林よしのり ゴー宣道場慰安婦問題はなぜ解決しなかったのか?10月14日(日)の「ゴー宣道場」は『慰安婦問題、アゲイン!』だが、要するに趣旨は「日本の右傾化の原点に戻ろう」ということだ。 「慰安婦強制連行説」との戦いがなければ、現在の日本のナショナリズム高揚のきっかけはなかった。 アメリカの新聞から「日本は右傾化してる」と書かれる状況もなかった。 安倍晋三とはわしが「新しい歴史教科書をつくる会」の理事をやってた頃に知り合った。 亡き中川昭一もその頃に知り合った。 わしは日本の右傾化の原点からずっと観察してきた。 「空気」は変えられたのだが、結局、その原点である「慰安婦問題」は決着させられなかった。 いや、国内的には「強制連行」などないというのは常識になったが、国際的には逆に「性奴隷」という認識が拡がってしまった。 なぜそうなったのか?誰がそうしたのか? あの頃、再生したナショナリズムは、安倍政権の誕生で結実したかに見えた。 それがなぜ挫折し、なぜこのようなネトウヨとの連携という歪な形で甦ろうとしているのか? 「保守」というものの定義が出来なかったことに、大きな原因があるとは思う。 では、なぜ定義が出来なかったのか? オルテガやバークなどの海外の知識人を持ち出して、一部の知識人だけで保守とはなんぞやの定義をひけらかしても、言論オタクを作り出すことしか出来なかった。 「美しい日本」などという戯れ言が、「下痢まみれの日本」でしかないのは、もうわからなければならない。 「倫理」も「道義」もない「醜悪」なナショナリズムは、ネットの負の側面である「匿名性」を利用した「空気」の圧力で作られた。 いわば「地下ナショナリズム」というべきものであろう。 「地下ナショナリズム」が日本をさらに劣化させていく恐れがある。 若者はもう慰安婦問題の発生もその帰趨も知らない。 今こそ、原点に返ろう! いや、何度も原点に返るべきなのだ!野党の総裁に安倍氏が返り咲いたことで、毎日のように怒り狂っていらっしゃるのですが、小林よしのりさんは以前からネットに蔓延しているナショナリズムは下品で自分の考えと合わないものは、すべて「ネトウヨ」と人括りして嫌っていらっしゃるんですが、確かに、悪質なクレーマーのような在特会みたいなのがおかしいってのは誰でも分かっていて、ネット保守でも支持している人の方が少ないし、 ネットの保守言論が私も含めて品性のないものだらけで、国を愛する気持ちが劣化しているという言い分も分るのですが、 小林よしのりさんが指摘しているネット上で匿名で喚き散らしている人達の下品さというのは、けっきょくのところ、ネットというツールを得たことによって生まれた「本音」の可視化であって、マンガやブログで下品な表現をよく使って天下国家を論じている小林よしのりさんも実名か匿名かの違いでたいして変わりないと思います。まあ、もともと「ともだちんこ」など下ネタギャグ連発で人気を得たマンガ家なので上品には程遠い人ですけど。