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2012年03月17日(土) 96歳の祖母が亡くなりました。

15日のお昼に96歳の祖母が亡くなりまして、

お通夜とお葬式でバタバタしていたので更新をストップしていました。

25年前に祖父を亡くしてからも元気に1人暮らしを謳歌していた祖母が、

先月25日に、風邪っぽいと診察したら肺炎だったので緊急入院。

肺炎は軽いものだったので2週間ぐらいで退院できそうという話だったのですが、

入院から4日ぐらい経過してお腹が痛いというので詳しく調べたら、

腸に穴の開く急性腹膜炎でした。

腹膜炎になると便を出すことが出来なくなるので、

手術で穴を塞ぎ腸を洗浄する手術をすれば治るのですが、

高齢ということに加え肺炎で肺が弱っていることもあり、

手術に耐えられないであろうという話を医師から頂きました。

祖母は以前から、

「自分に何かあった時の延命治療や緊急を要する手術は必要ない」と家族にも話し、

そのことを書いた手紙を自宅と外出時に持って行く鞄とサイフに入れていて、

今回も医師に手術の必要はなくこのままでお願いしますと自分で言いました。

炎症が進み多臓器不全となりやがて死に至るのですが、

痛みに耐えて最後まで弱音を吐かずに逝きました。

最後の二日間はつらそうでしたが、亡くなった時はとても穏やかな顔でした。

6年前にひざを痛めるまではスクエアダンスを趣味としていたので、

姿勢も正しく足腰も強く、お肌持つやつやでハリがあって、

毎日のようにお昼ご飯は食べに出かけて、オシャレを楽しみ、勉強熱心で、

ボケてもおらず、見た目ではとても96歳には見えない凛とした自慢の祖母でした。

97歳の現役カメラマン笹本恒子さんにソックリなんですよ。



6年前に体を詳しく検査したら、

心臓や血管年齢に骨密度が40代と驚くべき結果が出たこともあるほどで、

昨年、外出中に転倒して頭を打って救急車で病院に運ばれたことがあったのですが、

精密検査をしてもヒビや骨折もなく、打った個所の切り傷ですんだほど丈夫な人でした。

食生活に気を付け、2日に一度の鰻を欠かさなかったのが良かったのかもしれません。

常に美容のことを考えてもいて、

最近、美魔女ブームなんてのがありますが、

美魔女の先駆けだったんじゃないでしょうか(笑)

阪神大震災の時、避難所に持って行ったものが化粧道具でしたから(笑)

入院する前日まで外出を欠かさず、趣味も豊富で自由奔放に生きた人、

まさに理想とする一生涯を過ごしたのではないかと想います。

私はおばあちゃん子でしたし、

私が生まれつき心臓が悪いこともあって、

祖母にとっては一番心配をかけた孫だったことでしょう。

3年前に満開の桜の下で祖母を撮影した写真が遺影になりました。

自分で撮影して上手く撮れたなと気に入っていた1枚だったので、

最後におばあちゃん孝行ができたんじゃないかと思っています。

生命のあるものは生まれたからには死に向かって進んでいます。

いつか死が訪れることは自然の摂理であっても、

今はポッカリと穴のあいた気分です。










名塚元哉 |←ホームページ