ブラッド・ピットに影響を与えた「日本の怪獣映画」(産経新聞 3月1日)アカデミー賞の授賞式で、ブラッド・ピットは1966年に公開された日本の怪獣映画『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』への愛を語った。子どもの頃のピット氏に大きな影響を与えた同作品の予告編を見てみよう。 2月26日(米国時間)に行われたアカデミー賞の授賞式で、ほとんどのセレブたちは高級なスピーチをしていたが、俳優ブラッド・ピットの話はもっと世俗的なものだった。日本の怪獣映画『The War of the Gargantuas』(邦題『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』)への愛を語ったのだ。 同作品が公開された1966年には、ピット氏は3歳だった。彼は同作品を見たときの感動を語り、特にクライマックスとなった東京での戦闘シーンで、「よい怪獣」が人類のために自分を犠牲にしたところに感銘を受けたと語った。 同作品では、突然変異の怪獣を殺すのではなく手なづけようとする核科学者を、米国人俳優ラス・タンブリンが演じている。彼はのちに『Twin Peaks』にも参加した。 60年代半ばの低予算の日本の怪獣映画としては典型的なことだが、怪獣たちは、まるでちょっと改造したゴリラスーツを着た人間のように歩き回っている。 幼いピット氏を映画の世界に誘った作品がどんなものだったかを、予告編で見てみてほしい。 [『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』は、東宝と米国ベネディクト・プロが製作し、1966年(昭和41年)7月に公開された日米合作の特撮映画。なお、『キル・ビル Vol.2』を制作したクエンティン・タランティーノ監督は、劇中のブライトとエルの格闘シーンを撮影するにあたって、役者に本作のDVDを見せ、クライマックスの2怪獣の格闘場面を参考にさせたとコメントしている]子供のころはサンダとガイラの姿がダサくて、食わず嫌いな感じで観ていなかったんですが、6年ほど前にケーブルテレビで放送しているのを観て、東宝怪獣映画の王道的作品で面白かったので、もっと早く観てれば良かったと後悔した作品です。◆首相・総裁会談:与野党に困惑広がる(毎日新聞 3月1日)野田佳彦首相と自民党の谷垣禎一総裁が2月25日に極秘会談したことについて、藤村修官房長官は1日午前の記者会見で「外向けにも内向けにも(会談の)事実はない」と否定しつつ、一般論として「さまざまなチャンネルで(両者の)会合があってもいい」と述べ、消費増税法案を念頭に、首相と谷垣総裁の信頼関係構築に期待感を示した。 一方、与野党には困惑が広がった。民主党の鳩山由紀夫元首相は1日昼、国会内であった自身のグループ会合で「党の一体感を示さなければならない時に密談とは一体どういうことか」と首相を批判。大連立などによる「排除」を懸念する小沢一郎元代表グループは特に強く反発しており、山田正彦前農相は1日昼、国会内の講演で「消費増税法案を成立させ話し合い解散になれば、我々も(落選して国会に)帰って来られない。増税反対で命がけで行動する」と訴えた。 谷垣氏は1日午後、国会内での会合で、極秘会談について「風説が流布されているが、私と首相が会ったという事実は一切ない」と改めて否定した。一方、同党中堅の衆院議員は「総裁不適格だ。(極秘会談は)党への裏切り。党首討論は茶番だったのか」と強く批判した。野田首相と谷垣党首が極秘に会談したという話ですが、別に会って話してもいいんじゃないのと思うわけです。ただ、谷垣氏は密室談合の与野党協議に応じないと何度も拒否していたので、それが密談ともなれば自民党内部から批判が巻き起こるのは当然です。何に疑問を感じるかと言えばマスメディアの報道の流れです。メディアは与野党協議に応じろと言っておきながら、与野党協議に近い密談をしていたことに対しては批判的に報じています。裏付けは取れているということで会ったことを前提に話を進めており、野田首相に会ったのに否定する谷垣氏を嘘つきと批判していますが、それならば、同じように谷垣氏に会ったのに否定している野田首相も嘘つきと批判しなければフェアではありません。また、野田首相にも谷垣氏にも番記者が張り付いており、ホテルオークラで会っているのであれば、与野党のトップが会談をしたわけなのですから、すぐに報道されそうなものですが、なぜか数日経ってからです。しかも、最初に報じたのが読売新聞だったことを考えれば、自分の影響力によって大連立を成し遂げたい渡邉恒雄(ナベツネ)が仕掛けたんじゃないでしょうか。自民党の福田氏が総理時代に当時民主党の代表だった小沢と引き合わせて大連立を持ちかけたのもナベツネでした。しかし、この時は連立失敗に終わっています。民主党も自民党も増税路線には変わりないのですから、小沢など増税反対派が党を割って出ようとも、連立さえ組んで居れば増税は達成できます。消費税増税後に解散なんてしたら民主党は消滅なのですから、話し合い解散に野田首相が応じるはずもなく、解散するぐらいなら連立のほうがいいに決まっているので、この会談が表に出てきたほうが、谷垣氏が望んでいる「話し合い解散」はお流れになって民主党にとっては好都合。そして、谷垣氏は連立には反対の姿勢です。自民党内で谷垣氏の信用さえ無くし党内をゴタゴタさせることができれば、今年中に解散総選挙があると予想されていますから、政権奪取に向けて一枚岩で行かなければならない自民党、谷垣氏は混乱の責任を取って代表を降りざるを得ません。トップ交代で連立に前向きな人物を起用さえすれば、民主党も連立に向けて動きなりやすくなりますから。まあ、メディアにしても実際に会ってるかどうかは大した問題じゃないんですよね。極秘会談をしたと報道すること自体が目的で、谷垣氏に批判が集まっているその意味では既に、民主党もマスメディアも目的は100%達成しています。谷垣氏はまんまと一杯食わされたのではないでしょうか。