95年の震災から17年目。震災で被災した身としては、この日はやはり気が重くなります。それでも10年以上が経つと震災の記憶も細かいものからじょじょに薄れてきていたのですが、昨年の東北大震災を目の当たりにして、もう一度原点に立ち返るというか、1.17を見つめ直してみた神戸の被災者の方々は私も含めて多かったのではないでしょうか。あの日からの17年目、震災の面影をほとんど感じさないほどに街やハード面では急速に復興しましたが、もう一度原点に立ち返った心境で見つめ直すと、被災者の中で特に大切な人を亡くした人の心の救済をおざなりにしすぎたのではないかと。残された人の傷が完全に癒えるわけではありませんが、寄り添って手を差し伸べて支えることはもっとできたいたのではないだろうかと。私たちは復興に進んで行く中で、1.17以降ずっと苦痛を抱えている人達をのことを忘れてのほほんとしていたのではないか、あえて見ないようにしていたんじゃないかと。苦しんでいる人達に寄り添って少しでもいいから心の痛みを和らげてこそ復興と言えるんじゃないでしょうか。17年前から変わらず今日をつらい気持ちで迎える人達の心境を見つめ直し、17年経過した神戸で、私たちにできることがまだあるなと痛感いたし、自分に何が出来るだろうかと改めて考えています。