「退陣」ほのめかし、前夜作戦=不信任否決の舞台裏−民主執行部(時事通信 6月3日)内閣不信任決議案否決に大きく響いた菅直人首相の「退陣発言」。その作戦は、採決を翌日に控えた1日夜、民主党の岡田克也幹事長や枝野幸男、仙谷由人正副官房長官ら政府・民主党の幹部10人で練られたものだった。採決前の舞台裏を追った。 民主党の小沢一郎元代表と小沢氏に近い議員計71人は1日夜、都内のホテルに結集し、「不信任案可決」へ気勢を上げた。会合を終えた小沢氏は記者団に、不信任案賛成を表明。同時に「政党、党派のレベルでうんぬんする問題ではない」と自発的離党を否定した。 ◇「小沢切り」想定 衆院の民主党会派はその時点で305人。53人欠けても委員長ポストを独占し、委員数でも野党を下回らない安定多数252人を維持できる。 「造反が40〜50人なら厳しく処分すべきだ」。岡田氏らの会合では強硬論が相次ぎ、結局、賛成者を即日除籍(除名)する「小沢切り」の方針を決定。その一方、造反者が、衆院の過半数を失わない66人までにとどまるよう、ぎりぎりまで努力することを確認した。 岡田氏らは、そのための作戦を協議。被災地の状況から衆院解散は困難との思いは共有していたが、「けん制のために解散風を吹かせる」として、採決が予定されていた2日の衆院本会議後に臨時閣議をセットすることが決まった。「解散を決める閣議ではないか」と連想させるためのものだった。 さらに、「造反予備軍」の軟化を誘う手段として、採決前に菅直人首相が「退陣」をほのめかす案が出され、2日昼の党代議士会で首相が発言する内容の調整に入った。内容は最後に首相が筆を入れた上で、同日朝に芝博一首相補佐官から岡田氏らにメール送信された。 ◇北沢、平野氏が調整 岡田氏ら10人の会合が開かれていたホテルには、別に、首相が信頼する北沢俊美防衛相と、鳩山由紀夫前首相に近い平野博文元官房長官の姿もあった。鳩山氏が不信任案賛成を表明したことで党分裂への危機感を強めていた平野氏が、北沢氏と打開策を話し合った。北沢、平野両氏は翌2日朝も衆院議員会館で協議して首相と鳩山氏の間で交わす3項目の「確認事項」の文案を固め、北沢氏は茶封筒に入れて首相官邸に向かった。 同日午前11時すぎ。鳩山氏が平野氏を伴って官邸に現れ、首相は立会人として岡田氏を呼んだ。文書には「退陣」の文言も日付もなかったが、できるだけ意義を強めようと、鳩山氏が「署名をいただけますか」と迫った。これに対し、首相は「2人の信頼関係の中ですから(署名なしでも)全く問題ありません」とかわした。結局、鳩山氏が「信じます」と折れた。 こうして迎えた2日正午の党代議士会。野党多数の参院の円滑運営のために、首相が身を引くことを期待していた輿石東参院議員会長は、首相と鳩山氏のやりとりをテレビ画面で見詰めていた。首相が最後まで退陣時期を明確にしなかったことを確認すると、電話を取り上げ、怒鳴った。「何てことをしてくれたんだ」。相手は平野氏だった。これこそ、マスメディアが否定的な政治の密室談合しかもかなり悪質なタイプだと思うのですが、 後で屁理屈をこねれるように曖昧な表現で相手を煙に巻く作戦は、恐らく悪徳弁護士だった仙谷氏が書いたシナリオではないでしょうか。 尖閣のときも同じような雰囲気で動いて、最後は地検に責任を押し付ける屈辱も味あわせていましたし。>首相は立会人として岡田氏を呼んだ。謀議に加わってた奴を立会人だったなんて、ここから詐欺だし。民主党代議士会の動画を振り返ると、菅首相のお願いに続いて鳩山が立ち「『復興基本法』と『二次補正予算』の目処がついたら 辞任するということについてお願いした」と述べて、さらに「菅首相と鳩山との間で辞任すると合意をさせていただいた」とも言及しています。この発言について菅首相はその場で一切否定することなく、不信任案決議が行われます。このやり取りを見れば、民主党の議員もマスメディアも国民も、現首相と前首相で話し合って辞任で合意したと信じるでしょう。駆け引きなんてものではなく完全に騙すことを前提に仕組んでいるので、そりゃ、鳩山でも自分のこれまでの行いを棚に上げて「ペテン師だ」と頭がポッポして怒るのは無理もないのかもしれません。 それにしても、他人の気持ちをとことん無視できないと、まず、こういった方法は思いつかないでしょ。ただ、その場しのぎの姑息な手段でこの先を乗り切れると思っていたのでしょうか。姑息な手段によって、完全に信用を失い、 党内にまで敵を作ってしまった菅陣営の方が手詰まりに見えますが、権力にしがみ付きたいだけだから、外野の声なんて無視し続けるんでしょうね。オマケ:不信任案採決が早くも動画に仕事が早い。【ニコニコ動画】民主党vsエヴァンゲリオン