【田中好子さん告別式】スーちゃん肉声メッセージ全文 「幸せな、幸せな人生でした」(産経新聞 4月25日)こんにちは。田中好子です。きょうは3月29日、東日本大震災から2週間経ちました。被災された皆様のことを思うと心が破裂するような、破裂するように痛み、ただただ亡くなられた方々のご冥福をお祈りするばかりです。 私も一生懸命病気と闘ってきましたが、もしかすると負けてしまうかもしれません。でもそのときは、必ず天国で被災された方のお役に立ちたいと思います。それが私の勤めと思っています。 キャンディーズでデビューして以来、本当に長い間お世話になりました。幸せな、幸せな人生でした(涙ぐむ)。特に蘭さん、美樹さん、ありがとう。2人が大好きでした。 映画にもっと出たかった。テレビでもっと演じたかった。もっともっと女優を続けたかった。お礼の言葉をいつまでもいつまでも伝えたいのですが、息苦しくなってきました。 いつの日か、妹、夏目雅子のように、支えて下さったみなさまに、社会に、少しでも恩返しができるように復活したいと思います。かずさん、よろしくね。その日まで、さようなら。普段なら『ミヤネ屋』なんてバカバカしくて観ていないのですが、今日は、田中好子さんの告別式だったので観ていたら、この予想外の肉声テープには、不意打ちでやられましたね。 これまで支えてくださった方々への感謝だけに留まらず、死を悟り、病の苦しみと、もっと生きて女優として輝きたかったという無念さの中にあっても、被災者のことに心痛め、亡くなってからでも役に立ちたいと言える。人間というのは、つらい時や苦しい時に本来の姿が出てきますが、自分の死が迫ってくる中でこれだけの言葉が出てくることは、目配り・気配り・思いやりの察しの心を持ち合わせた田中好子さんの人柄が本当に分かるなんとも慈悲深い素晴らしい人間性の発露に涙が止まらなかったです。自分の運命を受け入れて、最期までそれと向き合った強くて優しい人。この優しさがあるから、解散後も3人は仲が良かったし、いつまでもファンから愛されていたんだとつくづく感じました。改めまして、謹んでご冥福をお祈りいたします。