尖閣衝突:仙谷長官、中国に事前通報「今日、船長釈放」(毎日新聞 12月6日)「今日、釈放されます」。臨時国会召集を1週間後に控えた9月24日午前、仙谷由人官房長官から在日中国大使館の孔鉉佑公使に電話で連絡が入った。沖縄県・尖閣諸島沖で海上保安庁の巡視船に衝突した中国漁船の船長釈放を那覇地検が発表したのは同日午後2時半。釈放決定は首相官邸中枢から中国側に事前通報されていた。 当時の政府の説明では、仙谷氏は官邸で柳田稔法相(当時)と協議中の午後0時半、法務省から連絡を受けた滝野欣弥官房副長官から検察の釈放判断を知らされたことになっていた。官邸は「検察判断」を強調していたが、実際には周到に仕組まれた政治判断だったことが、複数の関係者の証言から次第に明らかになってきた。機は19日、那覇地検が請求し、石垣簡裁が認める決定をした船長の10日間の勾留延長だった。検察当局は国内法に基づいて粛々と対応し、仙谷氏もその「建前」を通したが、官邸関係者は「仙谷氏はその瞬間から釈放に動き始めた」と明かす。 仙谷氏は20日、菅首相と公邸で約3時間協議。内閣改造で外相に横滑りした前原氏、外相から民主党幹事長となった岡田克也氏も約30分間加わった。対中関係の悪化にいら立つ首相は「一刻も早く対応してくれ」と言い残し、国連総会出席のため22日にニューヨークへ出発。しかし、23日には中国からのレアアース(希土類)の対日輸出がストップし、建設会社の邦人4人の身柄が中国河北省で拘束されたことが発覚。状況は緊迫した。 日本時間の23日深夜、前原氏はニューヨークでクリントン米国務長官と会談し「日米安全保障条約は尖閣諸島に適用される」との発言を引き出した。仙谷氏は首相、前原氏と電話協議し、釈放の環境が整ったと判断。24日未明「近々、釈放する」と少数の関係者に伝えた。首相も日本時間の24日朝、オバマ米大統領との会談で「冷静にやっている。近く解決する見通しだ」と釈放を示唆した。25日未明に処分保留で釈放された船長を中国政府がチャーター機で石垣空港に出迎えた素早い対応の背景には、仙谷氏から中国大使館への事前連絡があった。 このころ、菅首相は11月に横浜市で開くアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議をいかに成功させるかを強く意識していた。日中外交関係者は「中国側から仙谷氏には『APECに胡錦濤国家主席が来ても、このままでは菅首相との首脳会談はできない』と伝えていた。これが殺し文句だったと聞いた」と振り返る。結果として、このタイミングでの釈放判断が「中国の圧力に屈した弱腰外交」との批判を浴び、首相や仙谷氏が「検察の判断」として責任を回避するような発言を繰り返したことが政権批判に拍車をかけた。仙谷氏は報道を否定していますが、中国への事前通報を否定=仙谷官房長官(時事通信 12月6日)仙谷由人官房長官は6日午前の記者会見で、沖縄県・尖閣諸島沖で海上保安庁巡視船に衝突した中国漁船の船長釈放を在日中国大使館に事前通報していたとの毎日新聞報道について、「全く私の体験した事実から照らして事実関係としてはない」と否定した。こんなこと、9月の釈放直後から関西ローカルの報道番組『アンカー』などで、取材資料を基に「政府の判断」と散々言われていたことですし、地検が外交問題に言及した異例なこととも辻褄が合います。 否定するのあれば、勝手に釈放を判断したと言い張る那覇地検や大林検察長はじめ関係者全員を国会招致して証人喚問する許可を出すべきで、来年の通常国会で証人喚問を野党は要求して欲しいものです。この問題は年が変われば終わりということにはいかないのですから。それで、仙谷氏が証人喚問の許可を出さないようでは、この報道の通りだということです。また、閣議決定をしてまで、検察の判断による釈放を既成事実化しようとしたことが明るみになった以上、以下の答弁が虚偽であったことも問題で、中国人船長の釈放方針決定に至る経緯と法務大臣の指揮等に関する質問主意書http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a176023.htm答弁書http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b176023.htm最低でも内閣総辞職ものの大問題となるので、これが国会閉幕前に報道されていればとつくづく感じます。こういう報道が出ると、仙谷氏は細野氏を中国に派遣しビデオの完全隠匿も密約していたに違いないんじゃないかと思えてきました。だからsengoku38氏を私怨で逮捕しようと画策していたし、法務大臣になりたがったことも全てが繋がりますね。