鳩山首相の資金団体、小口献金も虚偽記載鳩山首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」の偽装献金問題で、同会の会計担当の元公設第1秘書(解任)が鳩山首相側の内部調査に対し、寄付者を記載する必要がない政治資金収支報告書の5万円以下の献金についても、「鳩山首相の個人資産を充てた」と虚偽記入を認めていることがわかった。 鳩山首相側は元秘書から聞き取った内容を東京地検特捜部に説明している。特捜部は、既に亡くなっていた人や実際には献金していない人を「寄付者」と偽った問題に加え、小口献金についても、政治資金規正法違反(虚偽記入)容疑で捜査するとみられる。 同会の収支報告書によると、総額のみを記載すればいい年間5万円以下の小口献金の金額を示す「その他の寄付」欄には、2004〜08年の5年間に計約1億8000万円が計上されている。これは同会への個人献金全体の6割を占める。 関係者によると元第1秘書は、実際には、その一部は支持者からの献金ではなく、鳩山首相の個人資産を充てており、収支報告書にはウソの記載をしていたと認めている。 元第1秘書は、鳩山首相の個人資産を管理している東京都内の会社から鳩山首相の了解を得て現金を引き出し、政治活動に充てるなどしていたが、その際、支持者らから同会への献金と偽って処理することがあった。 動機について元第1秘書は、「個人献金を集められないのは秘書としての体面にかかわる」との趣旨の説明をしているという。 鳩山首相側は特捜部の要請に応じて同会の会計帳簿などを既に任意提出し、元第1秘書から聞き取った内容も伝えている。 同会への小口献金は、04年以降の各年で約2700万〜約4700万円に上っており、国会などで「金額が他の政治家より突出して多く、不透明だ」と指摘されていた。 鳩山首相側は今年6月、同会が実際には寄付をしていない人を「寄付者」と偽って収支報告書に記入したケースが、05年から08年までの4年間に約90人分の計193件、総額約2177万円に上るとする内部調査結果を公表するとともに、収支報告書を訂正した。 この際、首相側は「元第1秘書が鳩山首相個人の資金を使い、独断で行った」と説明したが、小口献金については「調査を続ける」と述べるにとどまり、これまで調査結果を公表していない。小口献金での不正も判明したことで、収支報告書の虚偽記入額は、大幅に増える見通しとなった。 読売新聞の取材に対し鳩山事務所は、調査を担当した弁護士名で「捜査中であり、個々の事項に関するお問い合わせについては一切お答えを差し控えさせていただきます」とのコメントを出した。 (読売新聞 10月8日3時10分)「匿名献金」も虚偽記載認める 首相の政治資金収支報告書問題鳩山由紀夫首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」の収支報告書虚偽記載問題で、会計担当者だった元公設秘書(解任)が、首相側の内部調査に対し、収支報告書に個人名を記載する必要のない5万円以下の「匿名献金」についても「首相の個人資金を充てた」と虚偽記載を認める説明をしていたことが8日、関係者への取材で分かった。 東京地検特捜部も首相側から任意で会計帳簿の提出を受けた際、同様の説明を受けているとみられる。 虚偽記載された分を含む匿名献金は、捜査対象となる2004〜08年で計約1億8千万円。特捜部は、首相自身も虚偽と認めた「献金者」名が載っている分(05〜08年で計約2177万円)と合わせ、総額約2億円分について政治資金規正法違反(虚偽記載)容疑で捜査する。 首相側は、問題が発覚した今年6月、弁護士を交えた内部調査を実施。同30日に調査結果を公表し、約2177万円分の虚偽記載を認めた上で、元公設秘書の独断行為と結論付けた。 匿名献金分について鳩山首相側は「まだ(調査は)完全に終わっていない」としたが、その後首相は「わたしの知り得る中で、すべて話している」と説明を尽くしたとの考えを示している。 特捜部は7月に「鳩山由紀夫を告発する会」と名乗る団体から告発を受け、今月に入り捜査を本格化。(中日新聞 2009年10月8日 12時41分)-------------------------------(引用終了)----------------------------秘書が議員個人の資金を他人名義で偽って献金せねばならない動機について、「秘書としての体面」という趣旨の発言をしているそうですが、以前にも書きましたが、違法な偽装献金なんて、虚偽記載で逮捕という可能性もあるほどリスクが高すぎて、 ばれた場合、秘書自身の立場どころか、お世話になっている鳩山氏自身にさえ不利益を被りかねないのに、犯罪を犯して額面を増やしてまで、何の得があるのか分かりません。 日テレの報道によると、一年あたり3千人の匿名献金者を偽造していたそうですから、ここまで手の込んだことを長期にわたり続けたのは、はたして、自分の体面のためだけなのでしょうか。以前、鳩山首相の母親からの生前贈与と一部報道でありましたが、 産経新聞 2009.7.3鳩山氏政治資金の謎 “故人”献金/クリスマス献金/生前贈与? (1/2ページ)これほど額が大きく手が込んでいるのを知ると、匿名献金を隠れ蓑に親から子へ贈与税を逃れて資産移動ってことはないのでしょうか。まともな生前贈与だと贈与税すごいですからね。あんまり探りすぎると、「友愛」されてしまうので、この辺にしておきますが、まあ、政治資金規正法違反でも脱税でも虚偽記載でも結果がどうであれ、鳩山由紀夫メールマガジン「はあとめーる」2003年第29号(通算第104号)一部引用。私は政治家と秘書は同罪と考えます。 政治家は金銭に絡む疑惑事件が発生すると、しばしば「あれは秘書のやった こと」と嘯いて、 自らの責任を逃れようとしますが、とんでもないことです。政治家は基本的に金銭に関わる部分は 秘書に任せており(そうでない政治家もいるようですが)、秘書が犯した罪は政治家が罰を受けるべきなのです。鳩山首相は過去にこう仰っていたように、秘書の所為にして責任逃れしようとせず、秘書が犯した罪は自らの罪でもあると、ぜひ罰を受けていただきたいものですね。