中国、ITソースコード強制開示強行へ…国際問題化の懸念中国政府がデジタル家電などの中核情報をメーカーに強制開示させる制度を5月に発足させることが23日、明らかになった。 中国政府は実施規則などを今月中にも公表する方針をすでに日米両政府に伝えた模様だ。当初の制度案を一部見直して適用まで一定の猶予期間を設けるものの、強制開示の根幹は変更しない。日米欧は企業の知的財産が流出する恐れがあるとして制度導入の撤回を強く求めてきたが、中国側の「強行突破」で国際問題に発展する懸念が強まってきた。 制度は、中国で生産・販売する外国製の情報技術(IT)製品について、製品を制御するソフトウエアの設計図である「ソースコード」の開示をメーカーに強制するものだ。中国当局の職員が日本を訪れ製品をチェックする手続きも含まれる。拒否すれば、その製品の現地生産・販売や対中輸出ができなくなる。 どの先進国も採用していない異例の制度で、非接触ICカードやデジタル複写機、金融機関向けの現金自動預け払い機(ATM)システムなど、日本企業が得意な製品も幅広く開示対象になる可能性がある。 中国側は、ソフトの欠陥を狙ったコンピューターウイルスの侵入防止などを制度導入の目的に挙げる。しかし、ソースコードが分かればICカードやATMなどの暗号情報を解読するきっかけとなる。企業の損失につながるだけでなく、国家機密の漏洩(ろうえい)につながる可能性もあるため日米欧の政府が強く反発。日本の経済界も昨秋、中国側に強い懸念を伝えた。 中国は当初、08年5月に実施規則を公表し、09年5月から適用する予定だった。各国からの反対で、中国当局が今年3月、制度実施の延期を表明したが、これは適用開始までの猶予期間を設けることを指していたと見られる。 猶予期間はメーカー側が提出する書類を用意する時間に配慮したものだが、いつまで猶予するかは不明だ。日米欧の政府は詳細が分かり次第、中国側に問題点を指摘し、制度の見直しや撤廃を求めていくことになる。 ◆ソースコード=コンピューター用の言語で書かれたソフトウエアの設計図。企業の重要な知的財産で、ソースコードが流出すれば開発成果を他社に利用される懸念がある。マイクロソフトは基本ソフト「ウィンドウズ」のソースコードを機密情報として扱い、巨額の利益につなげた。(読売新聞 2009年4月24日03時10分)-----------------------------(引用終了)----------------------------分かりやすく言うと、中国で商売したければ、開発設計図(知的財産)を全てよこせということと、拒否するなら、中国での現地生産・販売や対中輸出すなわち中国で商売させないぞと脅してるわけです。コピー大国の中国がこんなことを言うと、ソフトの欠陥を狙ったコンピューターウイルスの侵入防止のためというよりも、輸出国、内需国としても他国に負けないくらいの技術を自国生産可能なように無理矢理、他国の技術やその根幹を盗んで、国際競争力高めようとしか思えないのですが。この未曾有の経済危機の中、他の国は生き残る為に、これまで以上に中国に依存しなければならないという話もありますが、だからこそ、中国は強気に出ているのでしょうけど、仮に中国抜きで商売ができないとしても、ソースを公開して安価なコピー品でも作られた日には、どちらにしても商売になりません。しかし、外資依存国の中国なのですから、外資が逃げれば、やはり中国が一番困るわけです。ならば直のこと、日米欧の企業は強気になって、こんなエグイ脅迫に屈せずに毅然とした態度で徹底的に戦うべきではないでしょうか。