「皇統など諸問題ご憂慮」 陛下のストレスで宮内庁長官天皇陛下に心身のストレスが原因とみられる胃腸の炎症が確認された問題で、宮内庁の羽毛田信吾長官は11日の定例記者会見で、陛下のご心労に関する私的所見を述べた。この中で羽毛田長官は「将来にわたる皇統の問題をはじめ、皇室にかかわる諸問題をご憂慮のご様子を拝している」とした上で、皇太子ご夫妻の健康管理態勢や、皇太子妃雅子さまをめぐる報道などに問題があるとの見解を示した。羽毛田長官は天皇、皇后両陛下は雅子さまについて、「適応障害のみならず広義の健康問題を心配されてきた」と指摘。皇太子さまが昨年、十二指腸ポリープの切除手術を受けられた際にポリープが相当の大きさになっていたことに強い不安を持たれた点も挙げ、ご夫妻の健康チェックについて「誰かが責任を持ってお守りすることを願っておられる」と述べた。 また、雅子さまの適応障害に関しても「皇室そのものがストレスであり、ご病気の原因ではないか」などの論調があることに「両陛下は深く傷つかれた」と述べた。 その上で、皇室医務主管が雅子さまの健康管理に直接関与することを差し控えてきた現状の態勢は「責任を不明確にしている」として、今後は東宮職医師団が直接の責任者であることを明確にしてご夫妻の定期検診などに当たってもらうと述べた。 一方、陛下のご負担軽減については「ここ1カ月程度はご日程を可能な限り軽いものにしたい」と述べ、今月の天皇誕生日や年末年始の諸行事について、今後調整を図るという。(産経新聞 12月11日)宮内庁長官、定例会見での発言要旨(1/3ページ)宮内庁長官、定例会見での発言要旨(2/3ページ)宮内庁長官、定例会見での発言要旨(3/3ページ)皇太子ご夫妻、両陛下の心遣いに感謝 東宮大夫が会見宮内庁の羽毛田(はけた)信吾長官が11日、天皇、皇后両陛下が皇太子ご夫妻の健康などを心配しているという「所見」を示したことについて、皇太子ご夫妻のお世話役のトップである野村一成東宮大夫は12日の定例会見で、「(ご夫妻は)両陛下のお心遣い、お励ましを心からありがたく思っておられる」と述べた。 雅子さまの「適応障害」との診断に関し、「皇室そのものがストレスであり、病気の原因」との意見があることに、羽毛田長官が「両陛下は深く傷つかれた」と語ったことに対し、野村大夫は「まさに妃殿下ご自身が深く傷つかれている点であろうと思う」とし、「皇室の伝統もご公務も大切に考えておられ、それらを十分に行うことができるようにご治療に鋭意努めておられる」と述べた。 (朝日新聞 2008年12月12日17時16分)-----------------------------(引用終了)----------------------------心優しい陛下のことですから、雅子妃殿下に対するバッシング報道を見て、ご自身もショックを受けるでしょうが、やはり、それ以上に雅子妃殿下の心中を察しているのだと思います。今回の宮内庁長官の発言さえ、雅子妃殿下にさらなる負担を与えないかと、心痛めているのではないでしょうか。一部報道に関しては、宮内庁でも制御できないとはいえ、やはり、ご公務に関しては数を減らされて、お休みの日を増やされたほうがと思います。陛下の先月(2008年11月)のご公務数は約70件。 ご公務のなかった、いわゆるお休みの日数は4日だったそうです。一日にして、2件から3件のご公務をなされていたことになり、また地方へ足をお運びになることも多いでしょうから、今月23日で75歳になるご高齢の身にとって、そのご負担はいかばかりでしょうか。この年齢で未だに第一線で仕事をしなければならないということ自体が異常事態で、普通ならば跡継ぎの東宮家と仕事を分担することで、負担を徐々に軽減していくはずなのに、それが叶わぬため、陛下が無理をしておいでなのですが、さほど重要でない式典への参加は引き受けないようなご負担の軽減ならば、宮内庁でも実行可能ではないでしょうか。どちらかと言えば、式典を主催する側こそ、式典へ来て欲しい気持ちは充分に理解できるとはいえ、天皇皇后両陛下の御身心のことを第一に慮って、式典への来賓を我慢するべきではないでしょうか。陛下には一日も早いご快癒と、それにふさわしい環境が整いますようお祈り申し上げます。皇后陛下、雅子妃殿下の御健康と御心の平安を心よりお祈り致します。