救出2年崖っぷち犬眉山(徳島市)の斜面で動けなくなった犬「崖(がけ)っぷち犬」が救出されて、2年が過ぎた。「リンリン」の名で引き取られた雌(2歳6か月)は現在、神山町の県動物愛護管理センターで飼われている。センターは、一日数十匹の犬、猫を殺処分しているが、年々その数は減り、「崖っぷち犬」が有名になった後の2007年度は、大きく減って前年度より約1400匹少ない6017匹。センターはさらに年間処分数を3000匹以下に抑える目標を掲げ、「リンリンには啓発活動のシンボルになってほしい」と願っている。 リンリンは06年11月22日、約1週間ぶりに斜面から救助される様子が全国に報道されて有名に。同センターが保護した後、07年1月、飼い主希望者の抽選で、つるぎ町の主婦に決まった。 しかし、生後3か月を野犬として育ったために元々人に懐きにくく、斜面での恐怖、カメラのライトやフラッシュを当てられたことなど当時の体験がトラウマ(心の傷)として残る。この主婦の下から逃げ出したり、主婦の体調が良くなかったりしたため、今年9月、センターが引き取った。職員と喜んで散歩しているという。 「全国の人が無事を祈り、救助されたリンリンを処分したくない」。センターが1年間に殺処分する数は03年度以降、1万243匹、8436匹、7721匹、7434匹、そして07年度6017匹で、捨て犬、猫の減少で年々少なくなった。ただ今年度は10月末までに3802匹で、前年度を下回るかわからないという。 センターでは、飼い主のいない犬や猫を処分するだけでなく、それらの飼い主を募り、動物に親しんだり、適正な飼い方を指導したりする啓発教室を毎月6、7回開催。そこで活躍する犬や猫20〜30匹を飼っており、リンリンも仲間に入れることにした。 センターは「今後5年間で、処分数を3000匹以下に抑えたい。リンリンにも、力になってほしい」と期待している。(読売新聞 2008年11月24日)-----------------------------(引用終了)----------------------------引き取られてから半年ぐらい経過したころだったでしょうか、『ポチたま』で取材された映像を見たことがあるのですが、引き取り手の飼い主にまったくなついてなくて、飼い主が近づくと、常に警戒しているというか、緊張のオーラを犬が出しているのが画面からも伝わってきて、せっかく引き取り手が見つかっても、犬にとっては不運だなと感じていたのですが、けっきょく愛護センターに戻るという結果になってしまいました。野良犬は手なずけるのが少し難しいそうです。犬を飼ったことがない人なら、余計に犬とのコミュニケーションが難しいと思うんですよね。飼う意思かあるかどうかだけで、素質があるかなどを審査せず、くじ引きで飼い主を選んだ愛護センターにも問題があったのではないでしょうか。元次官を殺害した小泉容疑者は、保健所がペットを殺してると言っていますが、はたして保健所が悪いと言えるのでしょうか。ブームだから犬を飼いました。 飼ってみたけど飼いきれないので捨てます。飽きたので捨てます。病気になってお金がかかるので捨てます。歳を取ってみすぼらしくなったので捨てます。実はペットを殺しているのは、これらの理由で、保健所へ持っていくという無責任にペットを飼う人や、売れればいいと販売するペット業者や、「埋めや増やせ」で犬や猫を金のなる木としか思っておらず、劣悪な環境で愛情もなく飼育している一部の極悪なブリーダー達ではないでしょうか。欧米のペットショップでは犬や猫を展示販売していません。 ブリーダーから譲ってもらうか、保健所から引き取るかの2択しかありません。ブリーダーや保健所もすぐに犬や猫を譲りません。その家庭で飼えるかどうか適性テストをしてから譲るシステムです。殺処分される不幸な犬や猫があとを絶たない日本も、そろそろ、このシステムに移行するべきだと思うのですが。