<元次官宅襲撃>動機「ペット」なぜ? 詳しい解明今後に容疑者出頭で急展開した元厚生事務次官宅連続襲撃事件。銃刀法違反容疑で逮捕された小泉毅容疑者(46)は「保健所にペットを殺され腹が立った」と供述しているが、事件の重大性からかけ離れた内容で、なぜ元次官襲撃へ発展したのかはっきりしない。本当にこれだけが動機なのか、詳しい解明はこれからだ。◇本当に単独か、背後関係は…警察、慎重に捜査 小泉容疑者は、二つの事件で3人を殺傷したことを認める供述をしているという。しかし、本当に単独で事件を起こせたのか、何らかの背後関係がないのかははっきりせず、警視庁や埼玉県警の捜査本部は慎重に裏付け捜査を進めている。 警視庁野方署捜査本部は23日、小泉容疑者が血のついたナイフを所持し、「自分が殺した」と話したことから、殺人未遂容疑で小泉容疑者の自宅と車を家宅捜索した。捜索では血のついた手袋も見つかり、両事件への関与を明確にするため、小泉容疑者の所持品と現場の遺留品の照合を進めている。中でも、刃物や手袋についた血痕のDNA鑑定で被害者の血液と一致するかが鍵になる。 現時点で他の容疑者の存在は浮かんでいない。しかし、無職なのに一定の収入があったとみられるなど不可解な点もあり、単独で起こしたかどうか追及する。 動機については「ペットの恨み」があったとしても、なぜ元次官を標的にしたのか、被害者との接点は浮かんでいない。小泉容疑者が父親あてに出した手紙の内容が解明の手がかりと見られる。 両事件への関与が明確になれば、事件の重大性から、警視庁と埼玉県警が合同捜査本部を設置し、事件の全容解明にあたる可能性もある。(毎日新聞 11月24日1時16分)複数名前挙げ襲撃計画=警戒厳しく断念か−「厚生省もっとやろうと」・小泉容疑者-----------------------------(引用終了)----------------------------元次官宅襲撃事件は、発生から土曜日の夜まで大手既成メディアでは、まだ何も分からぬうちから“テロ目的”説が幅を利かせていましたが、天誅という名の独りよがりな正義感を振りかざすテロ目的であれば、数日以内にマスメディアに犯行予告が送られてくるはずですから、それが無いとなると、個人的な恨みの犯行で、殺害された元次官らと仕事の面で恨みがあったという犯行ならば、過去の交友関係など細かく潰していけば、いつかは犯人に辿り着くと思いますが、そうではなく、厚生省は、ずさんな年金管理や、弱者になるほど痛みの伴う制度改革の導入などで、よく思われていないことが多いこともあり、年金が貰えないなどの個人的な理由が犯行動機であったとしたら、犯行に及んだ人物を見つけ出すというのは容易ではないので、未解決のままで終るだろうと予想していたのですが、土曜日の夜に容疑者が警視庁に出頭するという結果になりました。犯行動機の大きな部分は「ペットを保健所に殺された恨み」だということですが、最初にペットである飼い犬を保健所に引き渡したのは、この小泉容疑者の父親なんですよね。「ペット処分され腹立った」 小泉容疑者、出頭時に語る「事務次官を殺した」などと話して東京の警視庁に22日午後9時20分に出頭し、銃刀法違反容疑で逮捕された小泉毅容疑者(46)は「保健所にペットを処分されて腹が立った」などと話したとされる。また、出頭前の午後7時ごろには複数の報道機関のホームページなどに本人と見られる書き込みがあり、「今回の決起は年金テロではない!今回の決起は34年前、保健所に家族を殺された仇討(あだう)ちである!」などと記されていた。 「元厚生次官宅襲撃事件」と題した書き込みで、「やつらは今も毎年、何の罪の無い50万頭ものペットを殺し続けている。無駄な殺生はするな」などと書かれていた。 山口県柳井市に住む父親によると、小泉容疑者が3歳ぐらいから小学2年か3年まで飼っていた白い犬は病気で死んだ。その後、家に来る茶色い野良犬を飼うようになったが、自宅で営んでいた駄菓子屋の客や周囲の人によくほえるため、保健所に処分してもらった。息子には相談しなかったという。 「息子は『いやだ』と言っていた気がする。そのことを根に持っていたのかもしれない」と父親は話した。(朝日新聞 2008年11月23日18時46分)-----------------------------(引用終了)----------------------------だとすると父親を恨みそうなものですが、まったくの他人に狂気を向ける。近頃、親への復讐(親を困らせてやろうという動機)で、見ず知らずの他人に危害を及ぼす事件が相次いでいますが、この事件も父親への復讐だったのでしょうか?犯行に至った動機が、ペットの復讐だけだとするならば、けっきょくのところ、「そんなことだけで?」となってしまいますが、殺人に及ぶというのは、そこに至るだけで普通の心理状況ではないので、常人の考えが通用しないのも無理はないのですが、犯行動機が「本当にそれだけ?」なのと感じてしまうこと以外にも最もこの事件で疑問なのが、これは誰しもが感じていることと思いますけれど、無職なのに家賃が月6万円のアパートに入居し、近隣トラブルは数多く起こしながらも、読売新聞:隣人へ「黙れ」…小泉容疑者、自宅周辺でトラブル絶えず家賃滞納だけは一度も無かったということで、収入源は一体何処からきていたのかという疑問です。誰が、この小泉容疑者に生活資金を提供していたのか。もしくは「無職」としながらも裏で何かの仕事をしていたのか。わけの分からないことばかりなので、逆に、それによって、さまざまなストーリー展開ができてしまったりしがちなだけに、今後の捜査が待たれるところです。