手塚治虫の「新宝島」62年ぶり復刻へ戦後ストーリー漫画の始まりを告げた名作で、幻の本とされてきた手塚治虫(1928〜89年)のオリジナル版「新宝島」が、来年2月にも、62年ぶりに小学館クリエイティブから復刻されることになった。 オリジナル版は現存数が少なく従来一般の読者が読むのは困難で、来月3日に生誕80年を迎える「漫画の神様」の原点に触れられる貴重な出版となりそうだ。 長編冒険活劇「新宝島」は47年1月に大阪の小出版社から刊行された手塚の単行本デビュー作。コマの展開でスピード感などを表現する映画的手法を広めた記念碑的作品で、当時40万部のベストセラーに。少年時代の石ノ森章太郎、藤子不二雄、松本零士ら後進に与えた影響の大きさは、「新宝島ショック」と称される。 だが、手塚は原作・構成者、酒井七馬(しちま)の絵やセリフが入るなどしたオリジナル版に不満だったらしく、後の手塚治虫全集(84年完結)では全面的に描き直した。一方、オリジナル版は少数しか残されておらず、古書市場で最高500万円の値がつくほど。一般の研究者や読者には手がでなかったが、小学館クリエイティブが、版権を持つ手塚プロダクションと3年がかりで交渉。初版本をもとにした復刻版刊行にこぎ着けた。本文192ページで、価格は数千円の見込み。(読売新聞 2008年10月27日21時03分)-----------------------------(引用終了)----------------------------これは、すごい!かも。小学館クリエイティブさんは貸本時代のマンガの復刻に頑張っておられて、水木しげる先生の作品も次々に刊行されています。貸本時代の水木作品も読んでみたかったのですが、古本屋やネットオークションで数十万円の高額で取引されているだけに、とても手が出せませんでしたが、2千円前後の手頃な価格で復刻されるようになったので、本当にありがたいです。