12月5日付・読売社説国際学力調査 結果を新指導要領に生かさねば理数系も、もはや世界のトップクラスとは言えない。改めて学力向上への取り組みを迫る結果である。 経済協力開発機構(OECD)が昨年実施した国際学習到達度調査(PISA)の結果が公表された。世界の57の国・地域中、日本は、科学的応用力は前回の2位から6位に、数学的応用力が6位から10位に下がった。14位だった読解力も、15位になった。 数学について、文部科学省は、首位から6位に転落した前回、まだ「1位グループ」と説明していた。今回さらに下がったにもかかわらず、「OECD加盟国の平均と比べれば、高い得点のグループにいる」としている。 科学では、順位だけではなく得点でも水を開けられている。トップのフィンランドの563点に対し、日本は531点で32点も差がある。だが、文科省は参加国が増加したことなどを理由に、依然として「上位グループにいる」と言う。 理数系の落ち込みに対し、危機感が足りないと言わざるを得ない。 科学的応用力の結果を見ると、日本の子どもたちは、現象を科学的に説明したり、問題を科学的に検証したりする力に弱点がある。 科学の価値や楽しさを感じられない。理科の授業で意見発表や討論を重視したり、実生活に密接にかかわっていることを解説したりする授業をしてくれる先生が少ない――。学力調査と同時に行われた意識調査では、多くの生徒はこう感じている。 文科省の学校基本調査によると、大学の工学部系の学生が、全学部生に占める割合は10年前より3ポイント近くも低い約17%に減っている。理数離れは深刻だ。 今回の調査結果も合わせて考えると、技術立国・日本の将来が憂慮される。学校現場には、生徒に科学への関心を持たせる工夫が求められる。 今回の調査に参加した高校1年生約6000人は、「ゆとり教育」を掲げた現行の学習指導要領の下で、小学6年生の時から授業を受けてきた世代だ。 次期学習指導要領を審議している中央教育審議会は、ゆとり教育が学力低下につながったことを反省し、主要教科の授業時間を1割以上増やす一方、総合学習の時間を減らす中間報告をまとめている。来年1月に答申を出す予定だ。 前回の調査で明らかになった読解力の低下が、ゆとり教育の見直しにつながった。さらに、理数系の応用力の低下も浮き彫りになった。指導法の改善などを具体的に盛り込んだ新指導要領の作成を急がねばならない。(2007年12月5日1時20分 読売新聞)朝日新聞 15歳の学力で日本続落 応用力、読解力とも OECD-----------------------------(引用終了)----------------------------ゆとり教育の弊害については、量の低下が取り沙汰されますが、量の低下に加え“質”も低下した結果なのではないでしょうか。私はそう思えてなりません。何事においてもそうですが、下がるのは簡単ですが、上がる事は並大抵のことではありません。文科省は、何かと理由をつけて“ゆとり”をみせるより、もっと危機意識を持ったほうがよいと思います。「ゆとり」が有ったとしても、いわゆる「おちこぼれ」は生まれます。これは仕方のないことなので、例えば、能力別クラス分け制度にしたり、 一クラスに複数教師をつけてメインの授業と平行して、おちこぼれのフォローをしないと、底上げは難しいのではないでしょうか。ただ、こういった制度も全国一斉学力テストのように、「格差や差別に繋がる」と朝日新聞的思想な人は反対しそうですが、フォローなき悪しき平等は日本人を愚民化させるだけです。【ニコニコ動画】筋肉少女帯 - サーカス団パノラマ島へ帰る’06