昨日の続きのような話になりますが、NHK「日本のこれから 考えてみませんか?憲法9条」で、一般視聴者として参加している9条改正反対派の人のネームプレートからネット検索してみると、そのほとんどが、日頃から護憲運動をしているプロ市民の方々だったので、この番組の毎回の仕込みには驚かされます。まぁ、何も知らないような人ばかりを集めても、盛り上がる議論になり得ませんから、このような仕込みも仕方ないとは思います。 有識者の一人として招かれていた漫画家の小林よしのり先生は、護憲派プロ市民の自衛隊も無くして在日米軍も撤退させ、日本を完全な無防備状態にすればいいという主張に対して、何度となく「ガンジーの非暴力主義」を持ち出して、非暴力は相手の攻撃を受け入れみんなで抵抗もせず死ぬことだと、無防備にしていざという時にみんなで死ぬ覚悟があるかと、「非暴力主義っていうのはこういうものだ」と、リアリスティックな話を語って、いかに護憲派の無防備の発想が甘いかと問うていました。これはずいぶん前の日記でも書きましたが、国家が戦争でお国のために死ねと言うのも、一部の護憲派が言う「抵抗せずにみんなで仲良く死にましょう」も、他人に対して“死”を強要するには、どちらも洗脳によるものか、一つの選択肢しか選べないよう個人を追い込む行動でしか実行できないので、そういった意味において、「抵抗せずにみんなで仲良く死にましょう」は、護憲派の嫌う軍国主義や国家主義思想と何ら変わらないと思います。 ほかにも護憲派は9条改正反対とともに、米軍基地撤退や日米安保条約破棄も主張されます。(オマケに自衛隊廃止もついたりしますが。)私も、米軍基地の撤退や日米安保条約を完全に廃棄することが出来るのであれば、それを実行するに越したことはないと考えていますが、日米安保条約の完全廃棄と米軍撤退後に、9条を堅持しつつ、自衛権の行使もままならない、がんじがらめの状態のままで、万が一の場合、どのように国防に携われるのか甚だ疑問です。私は、9条をこのままの状態で維持するのであれば、これからも国防の保険として、嫌々ながらもアメリカに追従するしか選択肢はないと思っています。しかしながら、ガチガチな思想の護憲派の日米同盟&米軍基地NO!自衛隊もNO!という、全部イヤだなんてワガママな考え方や、話せば分かり合えるとか、無防備になることこそが相手にも安心感を与え真の平和に繋がるという発想は、あまりにも子供じみた世界観だと、どうしても感じてしまうのですが。そもそも、話し合いや無防備で信頼や友情関係が保てているのであれば、地球に人類が誕生してからこれまでに、個人間での些細ないざこざから、国家間の戦争なんて起こっていなかったことでしょう。だいたい、同じ血を分けた家族や兄弟でも分かり合えずケンカになることや、最悪殺人にまで発展することがあるぐらいなのですから、それが人種を超えたり国家を超えるとさもありなんといった感じです。まぁ、実際に日本が危機的状況に陥れば、自衛隊NO!とか米軍NO!なんて暢気なことも言っていられないので、こういう無責任な議論が出来ているのは何よりも「平和」な証拠です。