安倍政権が短命で終った場合、次期内閣総理大臣に一番近い男は、外務大臣の麻生太郎氏ではないでしょうか。そんな麻生氏が、今月になって著書を2冊発売しました。『自由と繁栄の弧』は早々に売り切れて入荷待ちなので、先に読んだ『とてつもない日本』をネタバレしない程度に紹介します。日本のメディアがほとんど報じない、日本の戦後のたゆまない努力の歩みによって得た世界からの日本への信用や高い評価の現実を紹介し、そして、日本の克服すべき現状を認識し、それを克服するために前向きで明るいヴィジョンを提言した1冊。 ネガティブな面ばかりを強調したほうが注目を集め、TVは視聴率を稼ぎ、出版物は売れるとは言え、そればかりを見せられるほうは、もう希望がない、お先真っ暗と、ドンドン負のスパイラルの悪循環で、やる気がなくなるほど精神的に参るのは当たり前。確かに今の日本には年金とか少子化とか問題は山積みですが、その諸問題を認識し、その問題を克服するためにも、マイナスをどう転換すればプラスに変えることが出来るのか、マイナス面ばかりに囚われ悲観して立ち止まるよりも、マイナス面の中にこそプラスに転じるヒントがあるのだという何事もあえて前向きで取り組んだ方が良い方向に向かうと、この本を読んで感じることができました。だって、日本の歴史はこれまでにも数々の逆境に遭いながらも、その都度、一致団結し前向きに対処し打ち勝ってこれたし、そこから得たものを「実践的先駆者」として途上国の発展に貢献しているように、「日本人よ日本の現状と未来を悲観する事なかれ。 やっぱ、やることなすことを否定しマイナスな事ばかりを論じて、 悦に入って動かないでいる連中は無視するに限るよ。」と、麻生氏からのメッセージを感じたような気がしました。あ〜早くもう1冊の『自由と繁栄の弧』を読みたいものです。